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「この先観ない」「もう無理…」“望まれない結末”に悲痛の声が殺到…主演女優「唯一1回だけ」引退を考えた衝撃作とは

  • 2025.5.26

忘れられない名作には、時代を超えて愛される理由があります。今回は、そんな名作ドラマを5本セレクトしました。本記事では第4弾として『ビューティフルライフ』をご紹介します。限られた時間の中で育まれた愛――その涙の結末とは…。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

難病を抱えた女性と不器用なカリスマ美容師の恋のゆくえ

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(C)SANKEI
  • 作品名:『Beautiful Life 〜ふたりでいた日々〜』
  • 放送期間:2000年1月16日 - 3月26日
  • 主演:木村拓哉(沖島柊二 役)/ 常盤貴子(町田杏子 役)

東京の人気美容室で働く沖島柊二(木村拓哉)は、腕の立つスタイリストでありながら、どこか不器用で、なかなか指名が伸びずにいました。ある日、彼は図書館で働く町田杏子(常盤貴子)と出会います。杏子は難病を抱え、車いすで生活している女性でした。

病と向き合いながらも明るく前を向く杏子と、夢に向かって不器用に進む柊二。恋に臆病なふたりは、やがて互いに心を寄せ合うようになります。しかし、ふたりの距離が縮まっていく一方で、杏子の体は次第に病に蝕まれていきます。

そして彼女は、自ら命を絶とうと、真冬の湖へと向かうのですが――。

視聴率40%超!社会現象ドラマのリアルな力

『ビューティフルライフ』は、平均視聴率32.3%、最終回では41.3%を記録し、平成中期を代表する大ヒット作となりました。

反響は数字だけにとどまらず、「バリアフリー」という言葉を広く一般に浸透させた作品としても知られています。さらに、柊二を演じた木村拓哉さんの影響で、2000年の美容師志望率は例年より2割も増加。

ドラマが社会の意識や進路選択にまで影響を与えた、まさに“社会現象”と呼ぶにふさわしい一作です。

「唯一1回だけ、引退を考えた」真冬のロケの撮影秘話

柊二が図書館で杏子の髪を切る出会いの場面や、深夜の廊下で交わす初めてのキス、最終回に柊二が施す死化粧など、本作には語り継がれる名シーンが多数登場します。

なかでも、杏子が死を覚悟して真冬の湖へ向かうシーンは、常盤貴子さんが「唯一1回だけ」女優引退を考えたと振り返るほど過酷な撮影となりました。昼間は穏やかな陽気だったものの、夜は放射冷却で一気に冷え込み、常盤さんは袖のないベスト姿のまま、車いすに座り続けたといいます。あまりの寒さに「寒くて寒くて、こんな寒い思いするなら私は引退したいって」と当時を振り返っていました。

一方、美容師役を演じた木村拓哉さんは、髪に触れる仕草やハサミの扱い方を自ら研究し、現場のメイクスタッフに「こういう時ってどうするの?」と尋ねながら、本物の所作を丁寧に身につけていきました。ハサミの練習中は「指もザックザク切ってた」と、役づくりに伴う苦労を振り返っています。

「難病ってこんなもんじゃないな」難病の脚本家が企画書をすべて書き直した日

脚本を手がけた北川悦吏子さんは、このドラマの執筆を始めた直後、自身も潰瘍性大腸炎という難病を抱えることになったそうです。

診断を受けた際、「難病ってこんなもんじゃないな」と感じた北川さんは、それまで書いていた企画書をすべて書き直したといいます。

病院でもらった薬袋の裏に浮かんだ言葉を走り書きし、そのまま劇中のセリフとして使った場面もあるそうです。

SNSでも号泣続出!「こんな毎回泣く事ありますか」

放送から20年以上が経った今も語り継がれる『ビューティフルライフ』には、さまざまな感想が寄せられています。

「そんなバッドエンドなら俺もうこの先観ないよ」「ドラマでこんな毎回泣く事ありますか」「最終話、泣きすぎて頭痛い」「なんでこんなに泣けるんだろうと思ったぐらい泣けた」「もう無理…」と悲しすぎる結末に多くの視聴者が胸を打たれていることが伺えました。

さらに「私の原点のドラマ」「すごくピュアな気持ちになって泣ける最高のドラマ」といった絶賛の声も後を絶ちません。悲しみと優しさが胸を打つこの物語は、今もなお、多くの人の記憶に深く刻まれています。

“社会を動かした”恋愛ドラマ

バリアフリー」という言葉を社会に届けた本作は、単なる恋愛ドラマの枠を超え、多くの視聴者の心に深い感動をもたらしました。
人気脚本家の実体験から生まれたセリフや、役者たちが身体を張って臨んだ名シーンの数々は、「忘れられない名作」として、これからも語り継がれていくことでしょう。


※記事は執筆時点の情報です