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『ゼブラゾーン』は走ると違反で罰金?走ってOK?自動車学校の教官がやさしく解説!

  • 2025.5.28
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写真:photoAC(イメージ)

道路に描かれた白い斜線のエリア「ゼブラゾーン」

ドライバーのみなさんはなんとなく避けて走っているものの、ゼブラゾーンの具体的な意味やルールを知らないという人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、現役で自動車教習所で教官を務めるyukieさんに、ゼブラゾーンの意味や走行時の注意点について伺いました。

豊富な交通ルールの知識、そして指導経験をもとに初心者ドライバーにもわかりやすく解説していただきました。

ゼブラゾーンの役割と意味

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写真:photoAC(イメージ)

ゼブラゾーンは、日本語では「導流帯(どうりゅうたい)」とも呼ばれる道路標示の一種です。

その名の通り、車の“流れ”を“導く”帯として設けられているものです。

主に交差点、車線の増減がある場所、中央線付近などに設置されており、広すぎる交差点内で車両の位置が不安定になることによる事故の防止や、車線数が増減する場所での安全かつ円滑な交通の流れを誘導するために存在しています。

ゼブラゾーンの走行は交通違反になる?

 

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写真:photoAC(イメージ)

ゼブラゾーン(導流帯)の上を走行すること自体は、道路交通法上は禁止されていません。また、それによって罰則が科されることも基本的にはありません

ただし、一部の都道府県では独自の定めが設けられていることがあります。たとえば宮城県では導流帯の上を“みだりに”走行することを禁じているケースがあります。したがって、走行エリアの交通ルールを把握することも重要です。

法的な罰則がないとはいえ、ゼブラゾーンは車の流れを整えるためのガイドとして設けられた区域です。もしゼブラゾーン内を走行中に事故が発生した場合、走行していた車両に対して過失割合が重く判断される可能性もあるため、注意が必要です。

教習所での指導方法

教習所では、ゼブラゾーンの重要性を理解してもらうために、生活の中での身近な例を用いて説明しているそう。

「たとえば、コンビニやスーパーのレジ待ちの列を誘導する床のシールや、チケット売り場の並びを整理するベルトなどがその例です」(yukieさん)

ゼブラゾーンは「絶対に守らないと法的罰則がある」ものではなく、周囲の交通の流れを整えるための“ガイドライン”。そのため、法的な義務というよりもマナーとして守ることが大切であるとyukieさんは指導しているとのことです。

また、ゼブラゾーンを無視して走行してくる車両が存在することもあるため、生徒には「他の車の動きにも十分注意して走行するようにと注意喚起も行っている」(yukieさん)とか。

「ゼブラゾーン」の意味を正しく理解し安全運転を!

ゼブラゾーン(導流帯)は、交通の円滑化と安全性向上を目的とした道路標示です。

走行しても違反にはなりませんが、事故時の過失割合や地域ごとのルールには注意が必要です。

特に初心者ドライバーは、「なんとなく避けている」だけでなく、意味や役割を正しく理解した上で安全運転に役立てることが重要です。

ゼブラゾーンは道路上の単なる模様ではなく、交通社会でのマナーや配慮の象徴とも言える存在です。


監修:yukie
無類のクルマ、バイク好き。ドイツ系外車ディーラーの整備士、国内高級車メーカーの検査員を経て、現在は自動車学校の教官として主に二輪の教習に従事。保有資格は「一級小型自動車整備士」、「教習指導員資格(普通車、中型車、二輪車)」、「中古車査定士」、「低圧電気取扱者」、「危険物取扱者」など多数。休日は古いバイクのレストアが趣味。