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なぜ何回も切り返してしまう?教習所の教官がバラす『縦列駐車』が苦手な人の“たった1つの特徴” 上達のコツも紹介

  • 2025.8.14
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 写真:photoAC(イメージ)

自動車の運転において、避けて通れないのが「駐車」

なかでも“縦列駐車”は、免許取得時にも卒業検定の課題に含まれるほど重要なスキルです。しかし実際には、「普段あまり縦列で停める機会がないから苦手意識がある」「何回も切り返していると、後続車や周囲の視線が気になって『ヤバイヤバイ』と焦ってしまう…」というドライバーも多いのではないでしょうか。

都心部のマンション駐車場や限られた土地を有効活用するスペースでは、今でも縦列駐車を求められる場面は少なくありません。

そこで今回は、自動車教習所の現役教官であるyukieさんに、縦列駐車が苦手な人の特徴と、上達のための具体的なアドバイスを伺いました。

縦列駐車の上手い人・苦手な人の特徴

では、縦列駐車が上手な人と苦手な人とではどのような違いがあるのでしょうか?

yukieさんによると、縦列駐車が上手い人の特徴は「車幅感覚や死角を正確に理解している人」だといいます。つまり、自分の車を俯瞰で見たときの位置や向きを頭の中でイメージし、どこでハンドルを切るべきかを瞬時に判断できる人ということ。

一方、苦手な人は「車が今どんな向きになっているか、次にどう動かせばよいかを正確にイメージできない」傾向があるとのこと。結果として、距離感を誤って切り返しが増えたり、必要以上に慎重になりすぎて停められなかったりする場面が多くなります。

車は必ず“後退しながら”向きを変える

では、どうすれば縦列駐車が上達するのでしょうか。

「まずは台車の動きを思い浮かべてみてください」とyukieさん。自動車は台車のようにその場でクルッと回ることはできず、必ず“後退しながら”向きを変えます。この「後ろに下がる分」の距離や角度は車種によって異なるため、自分の車の特性を把握することによって、縦列駐車が上達していくといいます。

また、後退時は後輪だけでなく前輪の動きにも注意が必要。特に大きく向きを変えるときは車両前部が外側に膨らむため、その分の安全確認も欠かせません。

焦りは禁物、安全第一が大事

yukieさんは「焦らず安全第一で行うことが何より大事」と強調します。検定時には切り返し回数に制限がありますが、実際の道路では制限はありません。混雑した駐車場で後ろの車に急かされるような場面でも、無理に急げば事故の原因になりかねません。

さらに、「ベテランの方も、初心者ドライバーが駐車に手間取っているときには、距離を詰めたりクラクションを鳴らすのではなく、自分の子どもが初めて運転していると思って温かく見守ってほしい」と呼びかけています。

縦列駐車が苦手な方は、まず“車の動き方を正確にイメージする”ことから始めてみてはいかがでしょうか。

運転のスキルはもちろん、安全マインドも同時に磨かれていくはずです。


監修:yukie
無類のクルマ、バイク好き。ドイツ系外車ディーラーの整備士、国内高級車メーカーの検査員を経て、現在は自動車学校の教官として主に二輪の教習に従事。保有資格は「一級小型自動車整備士」、「教習指導員資格(普通車、中型車、二輪車)」、「中古車査定士」、「低圧電気取扱者」、「危険物取扱者」など多数。休日は古いバイクのレストアが趣味。