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絶対にチェックして!コワすぎる“真夏のタイヤバースト” 原因とタイヤ交換のサインをプロが教える

  • 2025.8.22
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写真:photoAC(イメージ)

真夏の炎天下の中でのドライブならではの大きなリスクがあるのをご存じですか?――それが「タイヤのバースト」です。

「パンクならわかるけど、バーストって何?」という方も少なくないでしょう。

バーストとは、タイヤが突然破裂するように裂けてしまう現象のこと。

走行中に起こると車の挙動が大きく乱れ、重大事故につながる危険性があるため注意が必要です。

これまで自動車ディーラーでの整備士など、多くの自動車関連の仕事に従事し複数の資格を保有している車のプロであるyukieさんに夏に起こりやすいタイヤバーストの原因や、予防のための日々のチェック方法を伺いました。

夏に多い「バースト」の原因

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写真:photoAC(イメージ)

バーストは季節を問わず発生する可能性がありますが、特に夏は注意が必要です。

原因は、真夏の高温にさらされたアスファルト。路面温度が極端に上がることで、ゴム素材でできたタイヤが熱や紫外線にさらされ劣化しやすくなります。

「製造年数が古いタイヤや、すでにひび割れや劣化が進んでいるタイヤは、高温となった路面温度により空気圧の急上昇に耐えられず、破裂してしまうことが多いのです」(yukieさん)

つまり、見た目に問題がなくても「古くなったタイヤ」や「劣化が進んだタイヤ」は夏場に特に危険だということです。

日々のバースト対策で必要なこととは

予防の基本は「劣化したタイヤを使い続けないこと」(yukieさん)だといいます。

そして日々のメンテナンスで欠かせないのが空気圧の管理です。

「空気圧が低いまま走行すると、タイヤがぶかぶかの状態で回転に追いつけず“スタンディングウェーブ現象”が起こります。この状態はタイヤが波打つように変形し、バーストにつながりやすいのです」(yukieさん)

適正な空気圧は車両ごとに決まっており、運転席ドアを開けたところに貼られたシールなどに記載されています。ガソリンスタンドやカー用品店で簡単に測れるので「月に1度は必ずチェックしたい」(yukieさん)とのことです。

交換のサインを見逃さない

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写真:photoAC(イメージ)

では、タイヤはいつ交換すべきなのでしょうか。

最も分かりやすいのがスリップサイン。「タイヤの溝の深さが1.6㎜になると現れるもので、この1.6mmという数値は道路運送車両の保安基準というもので厳格に指定、管理されている数値なので、これを下回ってしまうと法律違反ということになるだけではなく、雨の日にブレーキをかけても止まらないなどの事故にも繋がりますので、余裕をもって交換するようにしましょう」(yukieさん)

また、yukieさんは1.6mmギリギリまでタイヤを使うのではなく余裕を持って交換することの必要性を強調しています。「タイヤは溝が残っていても紫外線や熱で劣化しますので、10年も20年も使い続けるものではありません。車の保管環境によりますが、定期的な交換を心がけましょう」(yukieさん)

加えて、ひび割れ、偏摩耗、釘や異物が刺さっているといった場合も早急な交換が必要です。「まだ走れるから大丈夫だろう」と放置するのは、事故につながる大きなリスクになります。

重大な事故を引き起こす前にこまめなチェックを!

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写真:photoAC(イメージ)

夏のドライブを安全に楽しむためには、タイヤの状態を日々確認することが欠かせません。

  • 劣化やひび割れがあるタイヤは使わない
  • 空気圧を定期的にチェックし、適正値を維持する
  • スリップサインや劣化の兆候を見逃さず、余裕を持って交換する

ドライバーや大切な人を守るために次に車に乗る前、ぜひタイヤを一度確認してみてはいかがでしょうか。


監修:yukie
無類のクルマ・バイク好き。ドイツ系外車ディーラーの整備士、国内高級車メーカーの検査員を経て、現在は自動車学校の教官として主に二輪の教習に従事。保有資格は「一級小型自動車整備士」「教習指導員資格(普通車・中型車・二輪車)」など多数。休日は古いバイクのレストアを楽しんでいる。