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最悪、死を引き起こすことも…車中泊でNG!5つの“ご法度行為”

  • 2025.5.22
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写真:photoAC(イメージ)

 

高まるインバウンド需要で高額な宿泊費や旅費を抑えつつ、安全かつプライバシーを確保できる旅行スタイルとして、車中泊は多くの人にとって魅力的な選択肢となっています。

しかし、自由で楽しい車中泊の旅には絶対に守るべきマナーやルールも存在します。知らずにルールを破ってしまうと、周囲に迷惑をかけたり、自分自身に危険を及ぼしたりすることにもなりかねません。 

本記事では、自動車ライターの筆者が車中泊で絶対に避けるべき「ご法度」行為について、見落としがちなポイントを中心に紹介します。

①エンジンのかけっぱなし

夜間の冷暖房のために夜じゅうエンジンをかけっぱなしにするのは、車中泊の代表的なNG行為です。

静かな環境下ではアイドリングのわずかなエンジン音も周囲に響き渡るためマナー違反です。原則として緊急時以外のアイドリングはやめましょう。

また、アイドリングには一酸化炭素中毒のリスクもあります。

特に冬場に積雪した場合はマフラーが雪でふさがれ、一酸化炭素が車内に逆流して中毒死に至る危険性があります。

たとえ外気温が低くてもエンジンは停止し、適切な防寒対策をとることが大切です。寝袋や断熱シートを活用するなど、命を守る準備を怠らないようにしましょう。

②シートを倒してそのまま寝る

近年ではシートを倒してほぼフルフラットになる車種も多くあります。

簡単に車中泊スペースが確保できて手軽な一方、シートを倒しただけの状態で車中泊をするのはおすすめできません。

シートを倒しただけではどうしてもでこぼこがあったり、角度が付いている部分があったりします。そういった無理な状態で就寝すると腰や首に大きな負担がかかり、翌朝に強い痛みやしびれを引き起こすリスクがあるためです。

車中泊の際にはできるだけフラットなスペースを確保し、車中泊用のマットやベッドクッションを敷くなどして、体に負担をかけずに休めるように整えましょう。

手間やある程度の出費は惜しまず、体に優しい環境を心がけることが楽しい旅を支える秘訣といえます。

③カギをかけない

車中泊において、防犯意識を欠いた行動は大きなリスクを招きかねません。施錠や貴重品管理は、常に意識しておきましょう。

就寝時にドアロックを忘れたり、財布やスマートフォンを窓から見える場所に置いたままにしたりするのは危険です。車中泊中は無防備な状態になりやすいため、わずかな隙を狙った盗難やトラブルに巻き込まれるリスクが否定できません。

特に就寝時は、必ずすべてのドアの施錠を確認しましょう。また、貴重品は原則として常に携帯し、やむを得ず車内に保管する場合は外から見えない場所に収納してください。

車内の様子が外から分からないよう、カーテンやサンシェードを活用するのもひとつの方法です。防犯対策になるうえ、プライバシーの確保にも役立ちます。

④明かりを漏らさない

車中泊中に車内の明かりが外に漏れると、夜間の暗い環境では非常に目立ちます。特に、駐車場やキャンプ場ではわずかな光でも周囲の人の視界に入り迷惑になるため、十分に注意しましょう。

また、車中泊前後にヘッドライトやポジションランプが点灯したままになっていないかも必ず確認してください。夜間はほんのわずかな光でも周囲に与える影響が大きいため、必要のない明かりは速やかに消灯し、周囲への配慮を忘れないことが大切です。

⑤公共マナー・社会ルールを守らない

車中泊をするうえで、公共マナーや社会的ルールを守ることは基本中の基本です。知らずにマナー違反をしてしまうと、車中泊そのものへの風当たりを強める原因にもなりかねません。

特に注意したいポイントを整理しておきましょう。

・ゴミは必ず持ち帰る

・不適切な場所で洗濯や炊事を行わない

・車中泊が許されていない道の駅やSA・PAでは長時間滞在やキャンプ行為をしない

・騒音を出さない、ドアの開け閉めを含め夜間は特に静かに行動する

・ペットは無駄吠えさせない、フリーにしないなど周囲に配慮する

これらを怠ると、施設側が車中泊そのものを禁止する事態にもなりかねません。

気持ちよく車中泊を楽しむためにも、一人ひとりがマナーを守り、周囲への配慮を欠かさない姿勢が求められます。

”ご法度”行為を避けて、車中泊を楽しもう

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写真:photoAC(イメージ)

車中泊は、自由で手軽な旅のスタイルとして多くの人に親しまれています。

しかし、基本的なマナーや安全対策を怠るとトラブルにつながり、せっかくの楽しい時間が台無しになってしまうかもしれません。

「これくらいなら大丈夫」と油断せず、一つひとつを丁寧に意識することが、快適で安全な車中泊を楽しむ第一歩です。正しい知識を身につけ、心からリラックスできる素敵な車中泊ライフを送りましょう。



ライター:春宮 悠(はるみや ゆう)
プロフィール:モビリティ業界やカーライフをテーマにした執筆を中心に活動。業界の動向を捉えつつ、車が持つ価値を多角的に考察する記事を多く手がけています。ビジネスやライフスタイルとの接点を独自の視点で捉え、モビリティが生む可能性を探求する姿勢を大切にしています。