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もしかしたら『ワキガ』かも… → 当てはまったら要注意! 意外な“4つの症状”とは?【医師が解説】

  • 2025.5.17
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

突然ですが、「もしかして…」と自分のニオイが気になったことはありませんか?特に気温が上がり汗ばむ季節、周囲の反応が気になっちゃう瞬間があるかもしれません。そんな時、もしかしたらワキガのせいかもしれません。でも、自分ではなかなか気づきにくいものです。そこで今回は、医師が教えるワキガの症状やその対処法について解説します。

ワキガの症状とは?

まず、ワキガとは何かを簡単に説明しましょう。

「腋臭症(ワキガ)」は、アポクリン腺という汗腺から分泌される汗に含まれる成分が原因となって強い匂いを発生します。汗や皮脂が皮膚の表面にある細菌により分解されるためにおこります。

汗の分泌腺は2種類あり、普通の汗はエクリン腺分泌され、水分を汗として分泌することで体温調整をしています。もう1つは前述のアポクリン腺で、ここから分泌される汗はタンパク質や脂質を含んでおり、これが細菌と混ざることで特有のニオイを生み出します。

具体的なワキガの症状としては、以下のようなものがあります:

  • 脇の下が湿ったり、黄色っぽいシミが見られる
  • 家族にワキガの人がいる場合が多い(遺伝的要因)
  • 布地に残る独特なニオイ など
  • 耳垢が湿っている

ワキガは本人は全く気づいていない場合も多く、逆にワキガだと思って受診をしても一般的な汗の匂いである場合も往々にしてあります。

医師によると、ワキガの患者さんは耳垢が湿っている人が多く、乾いている人は逆に少ないとのこと。上記の症状に心当たりがある場合は、一度医師に相談してみるのも1つの方法です。

日常的な対策と、治療について

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、どのようにワキガと向き合えばいいのでしょうか?まずは簡単にできる日常の対策からご紹介します。

  1. 清潔を保つ:シャワーを浴びて体を清潔にすることはもちろん、特に脇の下をしっかり洗うことで細菌の繁殖を抑えることができます。薬用石けんなどの使用も効果がでる場合があります。
  2. 制汗剤やデオドラントの利用:市販の制汗スプレーやデオドラント製品を利用することで、ニオイを抑えられる可能性も。ただし、アポクリン汗腺からの分泌自体は完全に止められないため、その効果は一時的です。
  3. 服装の工夫:通気性の良い素材の服や天然素材の衣類を選ぶことで、ニオイを抑える手助けになります。1日中着た服は、毎日洗濯を心がけてください。

どうしてもこれらの対策で改善が見られない場合、医療の力を借りることも考えられます。一般的な治療としてはアポクリン汗腺を取り除く汗腺剪除手術(せん除法)があげられます。レーザーによる治療や注射や注入による治療もあるため、どの方法で治療をするかは担当の医師や専門家と相談をしてみましょう。

ワキガを悩みにしないために

毎日の生活の中で「匂い」はとても気になるもの。ワキガは適切な治療をすることで改善することができます。

まずは自身の身体について理解し、早めの対策を心掛けることが、周囲との関係をより快適に保つ秘訣です。

気になることがあれば医師や専門家に相談し、適切な治療法を探していきましょう。


監修者:PRIDE CLINIC 院長 久野 賀子(https://pride-clinic.com/)

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2017年東京医科歯科大学医学部医学科 卒業。
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、5年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。