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医師「足の匂い、放置しないで」→汗やムレだと思って見落としがち…意外な“別の病気”のサインとは

  • 2025.5.16
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「何だか最近足の臭いが気になる…」そんな経験、誰しも一度はあるのではないでしょうか?実はこの足の臭い、ただの不快感で済ませてはいけない場合があるんです。もしかすると、病気のサインかもしれません。この記事では、足の臭いの原因やそれが示す可能性のある病気、そしてその対策について詳しくご紹介していきます。

足の臭い、何が原因?

足の臭いの一番の原因は、汗とバクテリアの相互作用といわれています。

足の裏には多くの汗腺があり、普段から汗をかいています。

この汗が足の表面でバクテリアと混ざり合うと、独特の臭いが発生するのです。

しかし、それだけではありません。足の臭いが強くなる背景には、ストレス、ホルモンの変化など、さまざまな要因があります。

特に、足元が不潔な状態や、通気性が悪い靴・靴下を履き続けると、バクテリアが急激に増殖しやすい環境を作り出してしまいます。そんな状況を放っておくと、ただの足の臭いから深刻な問題へと進行してしまうことも。

病気のサイン?見逃してはいけない症状とは

足の臭いがしつこい場合や特に強い場合には、病気が潜んでいる可能性も考えましょう。

例えば、以下のような病気と治療法が挙げられます。

  • 水虫(足白癬): バクテリアと同様に、皮膚に感染する真菌が原因で発症します。かゆみや赤み、水疱ができるといった症状が現れることがあります。一般的に、抗生物質を使った治療法をおこないます。
  • 多汗症(足底多汗症): 足だけでなく、手や脇の下にも影響を及ぼすことがある多汗症は、極端に汗をかく症状を特徴とします。進行すると、足のかゆみや臭い、湿気などが悪化する場合があります。さらに、湿った状態が続くと足の表皮が傷つきやすく、細菌感染や水虫、爪白癬などの疾患が生じる可能性もあります。一般的に、塗り薬やボトックス注射などを使った治療法をおこないます。
  • 糖尿病: 糖尿病は神経や血管に影響を及ぼすため、足の皮膚の状態が変化しやすく、その結果臭いが生じやすくなる場合があります。進行度合いにもよりますが、食事や内服薬、注射などで糖尿病の治療をおこないます。

これらの病気のサインを見逃すと、症状が悪化し、日常生活に支障を来すことがあります。

そのため、気になったらすぐに医師や専門家の診察を受けることが重要です。

試してみたい4つの臭い対策

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

もちろん、病気が原因でない場合も、足の臭い対策は必要です。

日常生活の中で簡単に実践できる方法をご紹介します。

  • 足を清潔に保つ: 毎日しっかりと洗い、水分をきちんと拭き取ることが大切です。特に指の間は洗い残しがないように注意しましょう。
  • 通気性のよい靴と靴下を選ぶ: 足がムレないことはバクテリアの繁殖を防ぐ最良の方法です。吸汗性のある素材の靴下を選び、合成繊維は避けましょう。
  • 抗菌スプレーやフットパウダーの使用: 市販の抗菌スプレーやフットパウダーを利用することも効果的です。これらの製品はバクテリアの増殖を抑え、臭いを軽減してくれます。
  • 定期的な靴の洗浄: 靴自体が臭いの発生源になることもあります。可能であれば、靴を頻繁に洗い、乾燥させる習慣をつけましょう。

臭いが気になったら放置しないで

足の臭いは、単なる不快な現象に留まらず、時には重要な健康のサインであることも。

また、これからは特に汗を書きやすい季節になるので、臭い対策もしっかりおこないましょう。

少しでも異変を感じたら、医師や専門家を受診してくださいね。


監修者:PRIDE CLINIC 院長 久野 賀子(https://pride-clinic.com/)

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2017年東京医科歯科大学医学部医学科 卒業。
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、5年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。