医師「メイク落としが原因かも」　ちゃんと洗っているのに肌が荒れる…『肌トラブル』とメイク落としの“意外な関係”とは？【医師の監修】

2025.5.13

毎日のメイク落としが億劫に感じている人も多いはず。メイク落としには、クレンジングオイル、ミルク、ジェル…種類も豊富で、どれを選べばいいのか迷ってしまうことも多いのではないでしょうか？実は、そのメイク落とし選びが、あなたの肌トラブルの原因になっているかもしれません。

この記事では、医師の視点も交えながら、メイク落としによって引き起こされる意外な肌トラブルを徹底解説します。

知っておきたい！メイク落としの基礎知識

毎日のメイク落とし、あなたはどんな方法で、どんなアイテムを使っていますか？実は、メイク落としは肌への負担が大きい行為。ゴシゴシこすったり、肌に合わない成分を使ったりすると、乾燥、肌荒れ、ニキビ、敏感肌といった様々なトラブルを引き起こす可能性があるんです。

肌の健康を保つためには、自分の肌質に合ったメイク落としを選び、正しい方法で落とすことが大切です。間違ったメイク落としは、メイクを落とすだけでなく、肌のバリア機能を壊してしまい、外部刺激に弱くしてしまうこともあることを知っておきましょう。

メイク落としと肌トラブルの意外な関係

メイク落としによって引き起こされる肌トラブルの要因はさまざまです。

まず挙げられるのは、洗浄力の強さ。油分をしっかり落とす強力な洗浄成分は、肌に必要な皮脂まで奪ってしまい、乾燥や肌荒れを招きます。特に乾燥肌や敏感肌の人は、低刺激でマイルドな洗浄成分配合のものを選ぶとよいでしょう。

さらに、成分にも注意が必要です。アルコールや香料、防腐剤など、肌に刺激となる成分が含まれている製品は、肌トラブルの原因になりやすいので注意が必要です。また、オイルクレンジングはメイク落ちが良い反面、しっかり洗い流さないと毛穴に詰まってニキビや吹き出物の原因になることも。しっかりすすぎ、その後は洗顔料で洗顔をすることをおすすめします。

そして、忘れてはいけないのが摩擦です。ゴシゴシこすってメイクを落とすのは、肌への大きな負担になります。優しく、丁寧に、そして時間をかけて落とすことが重要です。

正しいメイク落としとスキンケアの選び方

では、具体的にどうすれば肌トラブルを防げるのでしょうか？まず、自分の肌質をきちんと把握することが大切です。

乾燥肌、脂性肌、混合肌など、肌質によって適切なメイク落としは異なります。乾燥肌の方は、低刺激で保湿効果のあるミルククレンジングやクリームクレンジングがおすすめ。脂性肌の方は、さっぱりとしたジェルタイプのクレンジングが適しています。そして、メイク落とし後は必ず洗顔料で洗顔をし、肌に残ったメイク落としや汚れをしっかり落としましょう。

近年発売されている化粧品は、肌のことを考えて作られているものが多く、多少肌に残っていてもトラブルが起きにくくなっていますが、できるだけ洗い残しがないようなクレンジング方法を実践しましょう。また、肌の保湿ケアをしっかり行うことも重要です。乾燥を防ぐため、化粧水や乳液などの保湿アイテムを使用し、肌の水分と油分のバランスを整えましょう。

さらに、メイク落としやスキンケアアイテムを選ぶ際には、成分表示をよく確認し、肌に刺激となる成分が含まれていないかチェックしましょう。また、「使ってみたらヒリヒリした」「乾燥してしまった」といった経験から、自分の肌にあわない成分を確認することも大切なポイントです。

自分にあったメイク落としを見つけよう

今回は、メイク落としと肌トラブルの関係性について解説しました。肌トラブルの原因はさまざまですが、メイク落とし選びと使用方法が大きな影響を与えている可能性があります。

自分にあったメイク落としを選び、優しく丁寧に落とすことで、肌の健康を守り、美しい肌を保ちましょう。肌の調子が悪いと感じたら、一度メイク落としを見直してみるのも良いかもしれません。そして、改善が見込めない場合には、皮膚科や専門家の受診をしてみてくださいね。

監修者：PRIDE CLINIC 院長久野賀子（https://pride-clinic.com/）

2017年東京医科歯科大学医学部医学科卒業。
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、５年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。