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医師「感染症の可能性も」→ 『尿もれ』と思って見落としがち…意外な“病気”のサインとは?【専門医が解説】

  • 2025.5.21
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「最近、ちょっと尿もれが気になる」「加齢だから仕方ないのかな?」と、気になる尿もれを放置していませんか? もしかしたら、その尿もれ、思わぬ病気のサインかもしれません。

医師が警告する、意外な病気とは一体何なのでしょうか? 医師の解説とともに、その原因と対策を詳しく見ていきましょう。

尿もれは加齢だけじゃない!意外な原因の可能性

尿もれは、年齢を重ねるにつれて起こりやすくなる症状ですが、必ずしも加齢だけが原因ではありません。実際、若い世代でも尿もれを経験する人は少なくありません。そして、その原因の中には、さまざまな病気の可能性も潜んでいるのです。

例えば、膀胱炎や尿路感染症といった感染症が、尿もれの原因となるケースがあります。これらの感染症は、尿道に細菌が侵入することで起こり、頻尿や排尿時の痛み、そして尿もれといった症状を引き起こします。また、尿路結石や膀胱腫瘍といった、より深刻な病気も尿もれの原因となる可能性があります。

これらの病気は、初期症状が尿もれのみという場合もあるため、見逃してしまうと病状が悪化してしまう危険性があります。

早めの受診で原因を特定しよう

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腫瘍の大きさや種類、進行度合いによって異なります

尿もれが気になったら、まずは医療機関を受診することが重要です。原因が感染症であれば、抗生物質などの薬物治療をおこなうケースがほとんどです。また、尿路結石であれば、手術をせずに体の外から衝撃波をあてる外衝撃波結石破砕術(ESWL)などの治療法もあります。

膀胱腫瘍の場合は、腫瘍の大きさや種類などにより異なりますが、手術や化学療法が必要となることもあります。 治療法は、原因となる病気や進行度合いによって異なりますので、医師の指示に従って適切な治療を受けることが大切です。

また、尿もれの程度によっては、骨盤底筋体操などのリハビリテーションも有効な場合があります。 医師の指導の下、適切な運動を行うことで、尿もれの症状を改善できる可能性があります。

尿もれは放置せず、専門医に相談を!

尿もれは、年齢によるものだけでなく、様々な病気が隠れている可能性があります。特に、膀胱炎や尿路感染症といった感染症は、尿もれを初期症状として現れることがあり、見過ごしてしまうと重症化する危険性も。

少しでも気になる症状があれば、自己判断せず、必ず専門医に相談し、適切な検査と治療を受けましょう。

<ポイント>膀胱炎や尿路感染症の場合、実際は尿もれだけの症状ではなく、排尿時痛や違和感、残尿感を伴うことが大半です。 ただ、尿もれを繰り返していると膀胱炎や尿路感染症を容易に引き起こすことにつながるので、原因を調べることは大切ですね。


監修者:大嶺卓司(腎・泌尿器科おおねクリニック 院長)

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京都府立医科大学・大学院卒業。京都府立医科大学泌尿器科学教室元臨床教授。
“世の光であれ!(来院することで元気になれる希望の光のように)”、”守侍医として(患者さんの側に侍り、病から守る)”、”地域の健康ステーション”を基本理念として、泌尿器科専門医としての専門性を生かし、地域のかかりつけ医として貢献したいと考えています。

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