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国語ってどうやって勉強すればいいの?学習につまずかないための年代別家庭学習法

  • 2025.4.4

国語の成績が思うように伸びない、なにを見てあげればいいんだろう?そんな悩みについて、国語の教師経験もある、宮地愛さんから年代別の勉強方法をお伺いしました。

ママ広場

小学生の家庭学習―自律的な学習習慣の確立

小学生になると、自ら学ぶ力を育てる重要な時期を迎えます。この時期に形成された学習習慣は、中学・高校へと進むにつれて大きな差となって表れます。自律的に学ぶ力を育むには、適切な環境づくりとサポートが欠かせません。

学習環境の整備と習慣づけ

小学生になったら、まず学習に集中できる環境づくりから始めましょう。専用の机や勉強部屋があれば効果的ですが、家族がそばにいるリビング学習の方が安心するお子さんもいます。お子さんの性格をよく見極めることが大切です。

明確なルールの設定

私がおすすめするのは、各家庭に合ったルール作りです。「先に勉強、後で遊び」としたい親の気持ちはよく分かりますが、これもお子さんによって異なります。小学校でめいっぱい頑張った子どもたちは、帰宅後に疲れて勉強に集中できないこともあります。そんな時は、まずゆっくり休ませて勉強への英気を養わせましょう。ただし、ルールがないとだらだらしてしまうのは大人も同じです。タイマーなどで時間を決めて、休憩から学習への切り替えを明確にすることが大切です。
学習時間は、小学校低学年では15~20分、高学年では30分程度の集中時間から始めるのが適切です。

自主学習の促進と内容の充実

小学生の家庭学習は、「教師や親がさせる」学習から「子ども自身が進める」学習へと段階的に移行していくことが理想的です。

国語の勉強方法について

[効率的な漢字学習法]
・漢字の書き取りの練習
・漢字辞典の活用
・漢字の成り立ちを調べて図解する
・漢字の間違いやすいポイントをまとめる

漢字を正しく書く力は、高校でも重要な基礎力として求められます。
漢字を効率的に学ぶには、一つずつ覚えるのではなく、部首ごとにグループ分けして覚えましょう。「形声文字」などの漢字の成り立ちや法則を理解すると、未知の漢字も推測できるようになります。例えば、「病」「疾」「痛」などの病気に関連する漢字には「疒」(やまいだれ)という共通の部首があり、この関連性を理解することで記憶が容易になります。
このような学習には漢字辞典が役立ちます。
辞典には関連する漢字とその熟語が掲載されています。
辞典を引くには手間がかかりますが、長期的には多くの漢字や熟語に触れられる利点があります。
また、漢字は正確に書くことが最も重要です(入試では漢字の誤りは減点対象です)。
間違えた漢字は特に注意して復習し、同じ誤りを繰り返さないよう心がけましょう。

[読解力を高める実践的方法]
・読んだ本の内容を簡潔にまとめる
・「読む」だけでなく「読み解く」ことを意識する

文学的な文章を読むときは、単に「読む」だけでなく「読み解く」姿勢が大切です。登場人物や情景をイメージしながら、自分で問いかけを行うと効果的です。
長文読解力を向上させるには、次の方法が有効です。
・段落ごとに要点を整理する
・接続詞や指示語に注目する
・文章の構成や論理展開を把握する
説明文を読む際は、「なぜ筆者はこの例を選んだのか」「この段落は全体でどのような役割を果たしているのか」など、文章の構造を意識しながら読むことで理解が深まります。
私が推奨する特別な自主学習方法の一つは、漫画を読むことです。意外に思えるかもしれませんが、漫画(特に紙媒体)からは多くを学べます。言葉遣いはもちろん、物語の構成、登場人物の心情、行動の変化なども学習できます。魅力的な登場人物との出会いは、感情移入や追体験の機会を提供してくれます。
さらに、古典作品を題材にした漫画も数多く出版されています。中学で古典を学び始める前に、漫画を通じて作品に触れておくことは大きな強みとなります。漫画の内容を自主学習ノートにまとめるのも効果的な方法です。

中学生の国語―点数アップのための具体策

中学生で国語の点数に伸び悩む場合、まず認識すべきは「国語は全ての教科の土台」という点です。国語力は他教科の読解力向上にも直結します。中学校は入試に向けた準備期間でもあり、基礎力の定着と応用力の育成が重要な時期となります。

語彙力と漢字力の強化

国語力の要となるのは語彙力と漢字力です。特に漢字は試験の頻出分野であり、確実に得点するために徹底的な練習が欠かせません。

語彙力を高める日常の習慣

語彙力向上には、知らない言葉に出会ったらその場で調べる習慣が重要です。辞書やスマートフォンのアプリを活用して、即座に知識として取り入れましょう。
新聞、雑誌、小説などの多様な文章に触れることで、自然と語彙は増えていきます。中学生は特に、興味のある分野の読書から始めて、徐々に読む範囲を広げていくのが効果的です。

文法と読解力の強化

中学国語では文法の理解が鍵となります。品詞の特徴と文章構造を把握できれば、読解問題の解決が容易になります。

文法の効果的な学習法

文法学習は単なる用語の暗記ではなく、実際の文章における働きを理解することが大切です。例えば、「しかし」と「そして」という接続詞で文の流れがどう変化するかを比較すると、文法の役割が実感できます。
助詞や助動詞の適切な使用は、文章の意味を明確にします。「は」と「が」の使い分け、「れる」「られる」の使用法など、微妙なニュアンスの違いを理解することが重要です。

定期テスト・入試対策の具体的アプローチ

中学生の国語学習では、定期テストと入試を見据えた対策が不可欠です。特に配点の高い記述問題には、十分な準備が必要です。

記述問題の攻略法

記述問題では、設問の正確な理解が第一です。「説明しなさい」「理由を述べなさい」などの指示を読み込み、求められている内容を確実に把握しましょう。
記述問題の解答は通常、本文中に含まれています。傍線部の前後をていねいに読み、解答の要素を見つける練習を重ねることで、記述力は向上します。
解答作成では、字数制限に合わせて的確にまとめる力が必要です。冗長な表現を簡潔にし、複数の要点を整理して一つの文にまとめる練習を積みましょう。

高校生の記述問題対策―得点への近道

高校生になると、より複雑な文章理解と表現力が求められます。特に記述式問題は点数を落としやすいため、効果的な対策が不可欠です。

記述問題の基本的な考え方

記述問題の解答のほとんどは、文章中に書かれています。「自分の考えを書く」のではなく、「文章から適切な情報を抽出して再構成する」という姿勢で取り組むことが重要です。

解答構成の工夫

私の指導法では、まず解答文の終わりから作成することをお勧めします。「どういうことですか」という問いには文末を「〜こと」にするなど、質問の形式に合わせて文末を決めます。これにより解答の方向性が明確になり、的確な文章が書けます。解答を書く前に、文章中の重要な語句や表現をキーワードとしてピックアップしておくと、より説得力のある解答が作れます。
文字数制限がある設問では、制限の9割以上は必ず書くようにしましょう。字数が足りないと採点されないことがあり、逆に字数オーバーも減点対象です。これは練習を重ねることで上達します。
「国語は勉強しなくても大丈夫」というのは誤りです。国語こそ、地道な努力が必要な教科なのです。

記述力を高める日常の取り組み

高校では、大学入試や就職試験を見据えて、日頃から自分の考えを整理して表現する習慣を身につけましょう。新聞記事や本を読んだ後に内容を要約したり、自分の意見をまとめたりする練習が効果的です。
模範解答と自分の解答を比較し、相違点を分析することも大切です。単に「間違っていた」と諦めるのではなく、「なぜこの表現が適切なのか」「どうすれば分かりやすく伝わるのか」を考える習慣をつけましょう。

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各学齢期に共通する家庭学習のポイント

どの学齢期にも共通して重要なのは、子どもの「学びたい」という意欲を引き出し、継続的な学習習慣を形成することです。以下のポイントを意識することで、より効果的な家庭学習を実現できます。

自律性を育む環境づくり

子どもが自ら進んで学習に取り組むには、強制ではなく「自分で決める」機会を設けることが大切です。学習する内容や時間、方法などについて、子どもと一緒に考えて決めていくことで、主体性が育まれます。
特に中学生以上になると、学習内容が複雑になり、「やらされている」という感覚が生まれやすくなります。これを防ぐためにも、小さい頃から「自分で決める」経験を積み重ねることが重要です。

継続するための工夫

家庭学習を継続させるには、楽しさや達成感を感じられる工夫が必要です。小さな目標を設定してクリアする、学習の成果を家族に発表する機会を作る、学習カレンダーで継続を視覚化するなど、具体的な方法があります。
さらに、「毎日同じ時間に取り組む」「勉強の前後の行動を決めておく」といった習慣化を促す工夫も効果的です。習慣となれば、「今日は勉強するかどうか」という意思決定のストレスから解放され、自然と継続できるようになります。

親の適切なサポート

家庭学習において親の役割は非常に重要ですが、過干渉は逆効果です。特に年齢が上がるにつれて、直接教えるよりも「見守る」「必要なときにサポートする」姿勢が大切です。
小学生のうちは一緒に取り組み、質問にすぐに答えるサポートが有効です。一方、中学生以上では、まず自分で考える時間を与え、どうしても分からないときだけ手助けするというスタンスが適切です。
また、子どもの努力や成長を認め、褒めることも重要です。結果だけでなく、「頑張って取り組んだこと」「前より成長したこと」に注目して声をかけることで、学習意欲が高まります。

終わりに

私が国語の教師として関わってきた生徒たちは、進学校でも実業高校でも、新しいことを知ったとき、「へぇ!そうなの!」と目を輝かせていました。そして楽しいことが大好きでした(お菓子をかけた百人一首大会なども行いました)。
学びの根本は「好奇心」です。小さな赤ちゃんも、成人前の高校生も、好奇心が楽しくなければ学べず、継続もできません。家庭での時間は、子どもの将来を支える大切な時間です。お子さんに合った学習方法を一緒に見つけてあげてください。

<参考>
1: https://pre-edu-japan.com/education/019/
2:https://kyoiku.sho.jp/99698/

執筆者

プロフィールイメージ
宮地愛
宮地愛

元公立高校の国語教師から、AGOセラピストスクールの講師へ転身しました。4児の母として子育てに奮闘しながら、月8日の勤務で20万円の収入を実現。自身も不登校経験から22歳で教師になり、28歳で結婚を機に退職。38歳を前に独立を決意し、AGOセラピストスクールで学んだ「AGOメソッド®」を習得。現在は口元専門サロンを経営しながら、同スクールで講師として活躍。未経験から始められる6ヶ月カリキュラムで、施術技術だけでなくマーケティングも学べるAGOセラピストスクールは、開校5年で400名以上が受講する人気スクールです。

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