1. トップ
  2. プロ「指輪やネックレスは避けて」 実践したい『和食店』での“マナー”→知らないと恥をかくかも?!

プロ「指輪やネックレスは避けて」 実践したい『和食店』での“マナー”→知らないと恥をかくかも?!

  • 2025.5.21
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

ビジネスシーンでは接待や会食で使われることも多い和食の店。格式が高そうで苦手意識を持っている人も多いのではないでしょうか。この機会に和食店ならではのマナーをしっかり押さえて、苦手意識を払拭してみませんか。

マナーは行く前の準備から始まっている

和食の店に行くとなったら、気をつけておきたいことがあります。それは

  • 香水や匂いの強い整髪料などはつけない
  • 長い髪はまとめる
  • 大きな指輪や長いネックレスは避ける

の3点です。

和食は味だけでなく、料理の見た目や繊細な香りを楽しむものです。香水や、匂いの強い整髪料をつけていては、せっかくの料理が台なしになってしまいます。

できれば、服を洗った際の柔軟剤の匂いにも気をつけたいもの。喫煙OKの個室であっても、タバコを吸う際には外の喫煙所などを利用するのも、同席者に対する気遣いのひとつです。

髪が長い場合は、事前にまとめておいたほうがいいでしょう。髪をかき上げる仕草は場合によっては魅力的でもありますが、食事の際にはわずらわしく、見た目もあまりよくありません。

また、大きな指輪や長いネックレスをつけていると、食器に当たってしまうことがあります。漆器などの和食器は陶器製の洋食器よりも傷つきやすいので、指輪やネックレスは最初からつけないか、食事の前に外すようにしましょう。

和室に上がる際に注意すべきことは?

椅子席での食事ならいいのですが、畳敷きの座敷に上がる場合には注意したいことがあります。

  • 後ろ向きに靴を脱がない
  • 裸足で畳に上がらない
  • 畳の縁や敷居を踏まない

の3点です。

靴を脱いで座敷に上がる際、靴をそろえるのが面倒だからと、後ろ向きに上がってはいませんか? 座敷に上がる場合は、前向きのまま靴を脱いで上がるのがマナーです。

いったん上がった後に土間のほうを向いて膝をつき、靴の爪先を土間の方に向けてそろえます。座敷に上がるなら、編み上げのブーツなど脱いだり履いたりするのに時間をとられる靴も、避けたほうが賢明です。

また、素足で畳の上に乗るのは絶対にNGです。素足でサンダルやスニーカーを履いている場合は、あらかじめ靴下やストッキングを持参し、座敷に上がる際にさりげなく履くといいでしょう。

敷居や畳の縁を踏んではいけないというのは、日本古来のマナーです。敷居は凸凹しているので、踏むと安定が悪くバランスを崩してしまうことがあります。それだけでなく、昔の工法で建てられた家では敷居が傷んでも簡単に交換できなかったため、跨いで通るようになったと言われています。

畳の縁も、わずかとはいえ段差があり躓きやすくなっています。また、家紋などを織り込んだ模様がついていることがあるので、失礼に当たらないよう踏むのはNGとされています。

上座の後ろを通るのはNG

和室にも上座・下座があることは、皆さんご存知のはず。床の間に近いか、床の間がない部屋では入り口から一番遠い席が上座、入り口に一番近い席が下座です。

さらに和室でのマナーとして「上座の背後を通ってはいけない」というものがあります。上座は目上の人にゆったり寛いでもらうための場所なのに、背後を通られたら落ち着けなってしまいます。

宴席が始まってからだけでなく、席に着く際にも上座の背後に当たる場所は通らないのがマナーです。遠回りになっても、下座のほうから回り込むようにしましょう。

今では和室になじみがない人も増加

今は、そもそも和室がないという家も多くなりました。そのため和室に対する苦手意識を持つ人も増えているのではないでしょうか。でも、和室は日本ならではの文化です。ぜひ和室でのマナーを身につけて、さまざまなシーンで活用したいものですね。


監修者:栗栖 佳子(株式会社 宙 代表取締役・ビジネスコーチ)

大学卒業後、人材サービス会社パソナで法人営業およびコーディネーターとして1万人以上の採用・面接・キャリアカウンセリング並びにスタッフや部下の人材育成に取り組む。2009年ビジネスコーチとして、株式会社 宙(sora)を設立。
【コミュニケーション次第で人が変わり、組織が変わり、人生が変わる!】をモットーに、コーチング、アンガーマネジメント、「1on1」マネジメント等、レゴブロックやインプロなど多彩なワークショップを取り入れながら社員や管理職の意識改革、組織風土改革の研修やセミナー、講演活動を年間120回以上行っている。また、3人の子どもを育てながら働いてきた経験から、ワーク&ライフマネジメント、リカレント研修、女性活躍推進アドバイザーとしてお互いの価値観にとらわれず、同感しなくても共感し合える組織作りを目指して活動中。

著書:才能を伸ばす人が使っているコミュニケーション 増補改訂版 ペンコム出版社