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《プロに聞いた》葬儀で使ってはいけない【NGワード】→知らないと恥をかくかも…!

  • 2025.5.9
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

人は誰しもいつかは死ぬもの。歳をとるほど、お葬式に参列することも増えてきます。お葬式では遺族や列席者に挨拶をしますが、その際に使ってはいけない言葉があります。どんな言葉が嫌われるのか、一緒に見ていきましょう。

お葬式では使ってはいけない「忌み言葉」

忌み言葉とは、昔から縁起が悪いとされている言葉です。お通夜や告別式だけでなく、法事でも忌み言葉を避けるのがマナーです。

生死に直接関わるような「生きる」「死ぬ」といった言葉に加えて、「散る」「消える」「去る」といった死や別れを意味する言葉、死を連想する「四」や苦を連想する「九」を含む単語も忌み言葉とされます。「続く」「追う」など、不幸が連続するような表現も忌み言葉に含まれます。

  • 生死に関わる言葉
    死ぬ、急死、死亡、生きていた頃、生存 など
  • 死や別れを連想する言葉
    散る、切る、消える、終わる、無くす、落ちる、去る、欠ける、絶える、崩れる、色あせる、最後 など
  • 不幸の連続を思わせる言葉
    続く、追う、繰り返す、再三 など
  • 四や九の入った言葉
    四苦八苦、四面楚歌、四方八方、九分九厘、九死に一生を得る など

お葬式で使ってはいけない 「重ね言葉」

重ね言葉とは、「いろいろ」「つぎつぎ」といった同じ単語の繰り返しでできている言葉です。重ね言葉は、不幸が繰り返し起こることを思わせるため、葬儀の席では避けるべきとされています。

  • 重ね言葉の例
    つぎつぎ、たびたび、だんだん、ますます、いろいろ、ときどき、わざわざ、しばしば、いよいよ、重ね重ね、返すがえす など

通夜や告別式に参列する際の挨拶は

訃報の連絡を受けた時や、通夜や告別式での受付や遺族に対する挨拶の言葉として、「このたびはご愁傷様です」というフレーズを暗記している人も多いことでしょう。

ご愁傷様とは、「愁=憂い」「傷=痛み」という文字に敬意を示す「御」と「様」をつけたもので、故人の死を残念に思う気持ちと、遺族に対するいたわりを表しています。

通夜や告別式での挨拶としては「このたびはご愁傷様です」と述べるのがマナーです。しかし、手紙やメールで遣うのはNGとされているのはご存知でしょうか。

手紙やメールなど文章でお悔やみを述べる場合は、

「お悔やみ申し上げます」
「哀悼の意を表します」

と書きます。

ただ、「お悔やみ申し上げます」は口頭でも使えますが、「哀悼の意を表します」は文章でしか使えないフレーズです。

迷った場合は、口頭でも文面でも使える「お悔やみ申し上げます」を覚えておくと安心です。

宗教や宗派によって使えない言葉も

故人の死を悼む表現として、「ご冥福をお祈りします」という定番のフレーズがあります。ですが、この言葉を仏教以外で使うのはNGとされています。

冥福とは、仏教で死後の世界とされている「冥土」での幸福という意味です。

「冥土」は仏教における概念であり、神道やキリスト教といったほかの宗教では使えません。

また同じ仏教でも、浄土真宗の場合は使ってはいけません。浄土真宗では、故人はすぐに仏様になる「臨終即往生(りんじゅうそくおうじょう)」という考え方のため、「ご冥福をお祈りします」というと「仏様にならず、冥土で迷っている」という意味になってしまいます。

言葉を気にするより、故人を悼む気持ちが大切

お葬式や法事で避けたい言葉をご紹介しましたが、「こんなにたくさんあるの!?」と驚いた人も多いのではないでしょうか。

ただ大切なのは、故人を悼み、遺族を思いやる心です。忌み言葉を気にしすぎて何も言えなくなってしまうのは本末転倒です。迷ったら、素直にお悔やみの気持ちを伝えたほうが、遺族も癒やされることでしょう。


監修者:鮎永麻琴

元国際線CA。「コミュニケーション帝王学®」開発者。
自分らしいコミュニケーションの在り方や関わり方を伝えるオンラインアカデミーを開校。