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一世を風靡した“衝撃作” なぜ熱狂的ファンが続出したのか…?【最注目の脚本家】“大ヒット作”の裏側に光る『一流俳優』の執念

  • 2025.4.20

「あのドラマの脚本、この映画の脚本も作っていたんだ!」と、驚く瞬間はありませんか?登場人物のセリフや行動など作品の肝となる要素を制作する脚本家は、ドラマや映画の評価を大きく左右する重要な役割を持っています。そこで今回は、“最注目の脚本家”5名をセレクトしました。

本記事では第1弾として、宮藤官九郎さんをご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です。
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます。

1992年脚本デビュー!最注目の脚本家・宮藤官九郎

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(C)SANKEI
  • 脚本デビュー:1992年
  • 代表作品:ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』、映画『ピンポン』、ドラマ『あまちゃん』など

経歴

宮藤官九郎さんは幼少時から、朝日新聞が主催する作文コンクールにて2年連続で県予選に入賞するほどの文才の持ち主でした。その後、1990年に俳優・脚本家などで活躍する松尾スズキさん主宰の劇団「大人計画」に演出助手として所属します。

1992年にドラマ『演歌なアイツは夜ごと不条理な夢を見る』にて、松尾さんと共同制作するかたちで脚本家デビュー。その後、ドラマに限らず、映画や舞台などのさまざまな作品で脚本を務めるようになっていきました。

ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』や映画『ピンポン』、連続テレビ小説『あまちゃん』など、数多くのヒット作品を手掛ける一方で、脚本家以外の活動にも精力を注ぎます。俳優や映画監督、演出家をはじめ、作詞家や作曲家、ミュージシャンなど、多種多様な分野で現在も活躍中です。

放送から20年経った今も根強い人気!宮藤官九郎の代表作・ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』

ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』は、放送開始から23年が経った2023年にNetflixで配信が開始されると人気作品ランキング日本トップ10(テレビ部門)で2週連続3位、3週目も4位という記録を残しています。

本作は石田衣良さんの同名小説を原作にしているものの、キングこと安藤崇(窪塚洋介)のキャラクター設定が原作とは異なります。キングを演じた窪塚さんが監督にキャラクターの変更を直談判したことで、カリスマ性たっぷりの大人気キャラクターが出来上がり、熱狂的ファンが続出したそうです。当初はキャラクター像の相違から監督に受け入れてもらえなかったそうですが、それでも2時間近く対話を重ねた結果、最終的には脚本までもが窪塚さん演じるキングの色に反映されたそう。

キングのキャラ変更に、一部の視聴者からは「原作のタカシファンの人って大丈夫だったのかな?」と心配する声もあったとか。しかし、そんな不安の声を一蹴し、キングの人気を後押ししたのが名セリフの数々。特に「悪いことすんなって言ってんじゃないの。ダサいことすんなって言ってんの わかる?」や「いい?強いだけじゃ誰もついてこないのよ?キングと張り合うんだったらもっと頭使いなさーい」というセリフは、「流石クドカン節!!」「ドラマのキングを生み出したクドカンが凄い」と多くの視聴者の心を鷲掴みにしました。

宮藤官九郎の今後の活躍にも要チェック!

ユーモアとシリアスを絶妙なバランスで表現し、多くの個性的なキャラクターを世に輩出してきた宮藤官九郎さん。そんな宮藤さんは、とあるインタビューで「笑ってくれた95人を次も笑わせることに目を向ければ、毎回同じことをすればいいわけで。“5人笑っていなかった”という現実があるから、新しい作品を生む原動力にもなります」今でも常に「全員が笑っているわけじゃないぞ」と、自分に言い聞かせていると語っていました。クドカンワールドが絶賛され続ける所以は、そんな姿勢にあるのかもしれませんね。

そんな宮藤官九郎さんの今後の活躍に期待が高まります


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です。