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「なんで?」「あまり好きじゃない」賛否を巻き起こした“まさかの結末” それでも…『史上最高の朝ドラ』と称される理由

  • 2025.4.16

老若男女問わず、幅広い世代から人気を集めるNHK「連続テレビ小説」シリーズ、通称・朝ドラ。1961年の放送開始から2025年までに112作もの作品が制作され、「最高傑作」と称される作品は1つに限りません。今回は、そんな“史上最高”の朝ドラ5選をセレクトしました。

本記事では第5弾として、2024年放送のドラマ『虎に翼』をご紹介。弁護士・裁判官として男女平等のために戦った女性を描く本作の魅力とは…?

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

男女平等のために戦う!“史上最高”の朝ドラ『虎に翼』

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(C)SANKEI
  • 作品名:ドラマ『虎に翼』
  • 放送期間:2024年4月1日~9月27日

あらすじ

日本初の女性弁護士・判事・裁判所長を務めた三淵嘉子さんをモデルに彼女の半生を描いたNHK「連続テレビ小説」第110作

1931年、女学校に通う猪爪寅子(伊藤沙莉)は母・はるの計らいによってお見合いをさせられていました。しかし、結婚というものに疑問を抱く寅子は、何度もお見合いを破談させます。

そんなある日、寅子は講師である穂高重親(小林薫)桂場等一郎(松山ケンイチ)と出会います。この出会いをきっかけに、寅子は「女性観・結婚観に対する疑問を解決できるかもしれない」と法律の世界に興味を持つようになるのでした—。

『虎に翼』が史上最高の朝ドラと称される理由とは?

注目を集めていた朝ドラだけに最終回にも多くの意見があり、賛否が巻き起こっていた同作。主人公の寅子が亡くなり幽霊になって登場する描写には、「なんで?」「あまり好きじゃない」「意味が分からないまま始まって、せっかくの最終回に没入できないまま終わってしまった」との声が。しかし、「金言が溢れ出て止まらないし、あらゆる結末が圧倒的すぎる」「完全にロス」「ああ、とてもよかった」「感無量」と絶賛の声も多く見受けられ、非常に愛されている作品であることが伺えます。

そんな『虎に翼』の魅力は、なんといっても主人公・寅子の生き様がカッコよすぎるところです。男女不平等であった時代、男女平等な世の中を目指して難関資格である司法試験に合格した寅子。その偉業から大学による祝賀会が開かれ、記者会見を受けることになります。

記者の1人から「日本で一番優秀なご婦人」と讃えられますが、寅子はいまだ男女平等ではないことを理解していない発言だと怒りをあらわにします。そして、「男か女かでふるいにかけられない社会になることを、私は心から願います。いや、みんなでしませんか? しましょうよ。私はそんな社会で、何かの一番になりたい。そのために良き弁護士になるよう尽力します。困っている方を救い続けます。男女関係なく!」と言い放つのでした。

自分の信念のため、どんな場所でも正しいことを正しいと言える寅子の強さに対しSNSでは「寅ちゃんの生き様にパワーと元気をもらっています」「正直な生き様は必ず人の心に届く。心に寅子を宿してこれからもがんばるぞ」「とてもいい生き様の人生を見せてもらった」など、勇気をもらった視聴者のコメントで溢れていたようです。

忠実に再現された事件や裁判シーンもポイント!

ドラマ『虎に翼』のストーリーに“奥深さ”を持たせているのが、忠実に再現された事件や裁判シーンです。NHK解説委員である清永聡さんが取材を務め、寅子らが作中で関わる事件や裁判の内容は実際にあった出来事を再現しています。これによって、物語の重要な要素である司法の部分がリアリティを増し、作品に奥深さを与えています。実際に、遺族などの関係者にもしっかり確認を取って放送しているリスクケアも素晴らしいの一言です。

まだドラマ『虎に翼』を観たことがない方、また本記事を読んでドラマ『虎に翼』に興味を持っていただけた方は、男女平等のために戦う“寅子の生き様”をぜひ目撃してみてください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です