幼い子供を連れての外食って本当に大変ですよね。子供が急に騒ぎ出したりしたら、親は食事どころではありません。そこで今回は筆者の知人から聞いた「子供と回転寿司に行ったときのトラブル話」を紹介します。知人が困ったときに助けてくれたのは意外な人物でした。
ゲームの景品
私の息子（6歳）は回転寿司が大好き。近くの店舗にはお寿司をたくさん注文すると遊べるごほうびゲームがあるのですが、特にそれを楽しみにしています。
当たりが出ると自分の席に景品のおもちゃが届くシステムで、そのおもちゃをコツコツと集めている息子。ただ、外れが出たときは癇癪を起こすので、とても面倒なのです。それでも息子の喜ぶ顔が見たいので、たまに行ってしまいます。
外れてしまい大泣き
私と2人で回転寿司に行ったこの日も「ゲームのためにいっぱい食べるぞ！」と意気込んでいた息子。いざゲームが始まると期待に胸を膨らませる息子でしたが、残念ながら外れでした。
「もう1回したい！」と言う息子に、私は「これ以上食べるのは無理だよ」と言いました。すると「いやだぁー！」といつものように泣き始めた息子。周りがこちらを見てくる視線が痛いのなんのって……。
特に横の席に座っていた大柄の男性がこちらを睨んできているような気がして、私は「マズい」と思いました。必死に息子を泣き止ませようとしましたが、全く落ち着いてはくれません。
男性のとった意外な行動
その直後でした。
「これあげるよ」
男性は微笑みながら、息子にゲームの景品を差し出してくれたのです。これに息子は大喜び。さらに、
「今からもう1つ来るから待ってな」
と言う男性に、私は驚きと感謝とで頭の中がパニックになりました。
「たくさん食べるから勝手に何回もゲームが始まっちゃうんだよ。でもおもちゃはいらないからね」
男性は笑いながらもう1つ景品を息子に渡してくれました。「おじさんありがとう」と目をキラキラさせた息子。帰り際には「バイバイ」とハイタッチまでしてくれたので、私はとても温かい気持ちになりました。
少し大げさかもしれませんが、今どき見ず知らずの子供に対して、こんなに優しい人がいるのだなと感動した出来事でした。
【体験者：30代・女性主婦、回答時期：2025年2月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター：花澤ひかる
主婦ライター。ママ友たちからの悩みを聞くうちに、この声を世に届けたいと、ブログなどで活動を開始し、現在はltnライターに転身。主婦目線を大事に、ママ世代へのフィールドワークと取材を行い、そのリアルな思いをコラムにすることをライフワークにする。