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「承知しました」と「かしこまりました」→どう使い分けるのが正解?! 知らないと恥ずかしい“意外な違い”とは?

  • 2025.4.21
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

ビジネスシーンで目上の人から指示を受けた際、「承知しました」と返答することが一般的です。同じような意味の言葉に「かしこまりました」がありますが、どちらを使ってもOKなのでしょうか? 2つの言葉の違いを見てみましょう。

「承知しました」の意味は?

「承知」は、「承る(うけたまわる)」と「知る」という言葉に由来しています。

つまり「承知しました」は、「用件を理解し、つつしんでお受けします」という意味です。

よく比較されがちな「了解しました」は、「分かりました」とほぼ同じ意味で、「つつしんで受ける」というニュアンスはありません。そのため受け取り方によっては、失礼にあたると感じられることもあります。

ビジネスシーンでは、よりていねいな印象のある「承知しました」を使ったほうがいいとされています。目上の人や取引相手にも使える、非常に便利な言葉です。

「かしこまりました」の意味は?

「かしこまりました」は、「かしこまる」という動詞を丁寧語にして過去形にした言葉です。「かしこまる」を漢字で書くと「畏まる」となりますが、これは神様やはるかに格上の存在に対しておそれ敬うことを表しています。

つまり「かしこまりました」は、身分の高い人や目上の人を前にしてつつしんだ態度をとることを意味します。サービス業では、お客様からの要望や指示を受け入れる際によく「かしこまりました」と返答します。

「承知しました」と「かしこまりました」の違い

「承知しました」も「かしこまりました」も、「分かりました」をていねいに表現した言葉です。ほぼ同じ意味なのですが、言葉に含まれるニュアンスには少々違いがあります。

「承知しました」には「用件を理解した」という意味の文字が含まれています。しかし「かしこまりました」には含まれていません。

つまり「承知しました」はビジネスライクなニュアンスが強く、「かしこまりました」は相手を敬うニュアンスを強く感じる言葉なのです。

そのため、上司や取引相手からの指示に対しては、堅い雰囲気のある「承知しました」がふさわしいでしょう。一般のお客様に対する場合は、敬う気持ちを前面に押し出した「かしこまりました」のほうがふさわしいといえます。

ほかの言葉に言い換えるなら……

ほかにも「分かりました」という意味で使える言葉として「承りました」があります。「承る」は「受ける」を謙譲語にした表現です。「承知しました」「かしこまりました」のどちらの表現にも置き換えられる、汎用性の高い丁寧語です。

「承りました」には、相手の意見を受け入れて指示に従うという意味のほかに、相手の話を聞くという意味もあります。そのため、会議の場などで「ご質問などありましたら承ります」といった使い方もできます。

場面や相手によって使い分けよう

「承知しました」と「かしこまりました」に、大きな意味の違いはありません。ただ、言葉に含まれているニュアンスに多少の差があるため、どちらを使うべきかは状況や使う相手によって変わってきます。

同じ言葉でも、人によって受ける印象は変わってくるものです。そこまで見極めて、適切に言葉を選べるようになれば、ビジネスマナーは完璧ですね。


監修者:鮎永麻琴

元国際線CA。「コミュニケーション帝王学®」開発者。
自分らしいコミュニケーションの在り方や関わり方を伝えるオンラインアカデミーを開校。