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目上の人に『お手数ですが…』はNG?!→知らないと恥ずかしい、お願いする時の“正しい敬語”とは?

  • 2025.4.18
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

ビジネスシーンでは、相手に何かお願いしたい時に「お手数ですが」をよく使います。でも、目上の人に対しても「お手数ですが」だけで失礼にならないのでしょうか?

失礼にならないお願いのしかたを考えてみましょう。

「お手数ですが」でも失礼ではない

「手数」とは、「何かをするために必要な動作・作業の数」のことです。つまり「お手数ですが」は、相手がしなければいけない作業の手間や労力に対して、感謝やねぎらいの気持ちを表しています。

「お手数ですが」は正しい敬語なので、目上の人に使ってもまったく失礼ではありません。もちろん同僚や後輩に対しても、何かを依頼する際には「お手数ですが」といった感謝の言葉を添えたほうが、人間関係がスムーズになるでしょう。

「お手数ですが」をさらにていねいに言うと……

ビジネスシーンで何かをお願いする時には、どんな些細なことであっても「お手数ですが」をつけるべきだといいました。しかし目上の人に対しては、同僚や後輩よりもさらにていねいな言葉遣いをしたいと思うこともあるでしょう。

その場合は、「お手数をおかけしますが」「お手数をおかけしまして申し訳ありませんが」といった表現が適しています。

よりていねいで、謙虚な印象になります。

また、多忙を気遣う言葉を添えると、さらにていねいな印象になります。たとえば、「お忙しいところ、お手数をおかけしますが」「ご多用の折、お手数をおかけしまして申し訳ありませんが」などです。

「お手数ですが」を使う時の注意ポイント

よりていねいな表現にしようと「お手数をおかけいたしまして」と言ってはいませんか? 「おかけいたします」では、「おかけ」と「いたします」の二重敬語になってしまいます。正しくは「おかけします」なので、間違えないようにしたいものです。

また、時にはこちらのミスで、相手に手間をとらせてしまうこともあるでしょう。その際に「お手数をかけさせてしまい、申し訳ございません」といったお詫びの言葉を言いたくなるかもしれません。

でも「手数をかけさせる」は、間違った表現です。「さ入れ言葉」といい、ていねいにしようと余分な「させる」を入れてしまうことを指します。この場合は「お手数をおかけしまして、申し訳ございません」が正しい敬語表現です。

ただ、謝罪の際には「お手数」よりも、「ご迷惑」を使ったほうがヘ適切です。相手の損害に対するお詫びの気持ちを込めて「ご迷惑をおかけしまして、申し訳ございません」と伝えましょう。

「お手数ですが」の敬語レベルを使い分けよう

お願いをする際に「お手数ですが」の一言を添えると、相手を気遣っている印象を抱かせることができます。同僚や後輩に対しても、積極的に使っていきたい定番のフレーズといえます。

目上の人に対しては、「お手数をおかけしますが」「ご多用のところ恐縮ですが」といったさらにていねいな表現にすると、相手からの印象もよくなるはず。文中で紹介した言い換えも活用すれば、敬語マスターになれることでしょう。


監修者:鮎永麻琴

元国際線CA。「コミュニケーション帝王学®」開発者。
自分らしいコミュニケーションの在り方や関わり方を伝えるオンラインアカデミーを開校。