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予告から既に話題となった“秋の新ドラマ”「題名だけで見たくなった」「夫婦で見よーっと」斬新な切り口で描かれる“注目作”

  • 2025.9.24
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竹内涼真 (C)SANKEI

2025年10月、TBS系火曜ドラマ枠でスタートする『じゃあ、あんたが作ってみろよ』。竹内涼真と夏帆の二人が主演を務め、交際から6年目を迎えようとしていた社会人カップルの姿を描く。慣れきった同棲生活の中で見失いがちな“感謝”と“思いやり”。それを料理という営みを通じて見直していく、新時代の物語だ。

“作る”という行為が突きつけるもの

竹内涼真演じる勝男は、「女の幸せは家で料理を作り、愛する人の帰りを待つこと」という価値観を抱く、いわゆる“亭主関白”だ。食卓に並ぶ料理へ口を出すが、自らキッチンに立つことはない。その様子に、彼女・鮎美(夏帆)に同情する視聴者も多いだろう。タイトルの「じゃあ、あんたが作ってみろよ」という一言は、まさに現在の勝男を象徴する言葉だ。

だが、物語はそこで終わらない。自分を変えるために勝男は包丁を握り、慣れない手つきで料理に挑む。失敗を繰り返しながらも、自ら作った料理を前に立ち尽くす姿は、これまで人間関係に正面から向き合わなかった彼の不器用さを象徴しているように見える。その変化を、我々は料理を通じて目撃することになる。

予告から既に高まる期待

勝男の変化をもたらす職場の後輩たちの存在も大きい。彼らは勝男に苦手意識を抱きつつも、遠慮なく本音をぶつける。その言葉は時に辛辣だが、だからこそ勝男を目覚めさせる。他者との関わりを通して人は成長できる。その普遍的なテーマが、後輩とのやり取りによって鮮やかに浮かび上がる。

すでに公開されている予告映像では、竹内涼真の絶叫する姿や、夏帆が笑顔で踊る場面に加え、中条あやみや青木柚、サーヤら個性豊かなキャスト陣の姿も映し出されている。SNSでも「題名だけで見たくなった」「夫婦で見よーっと」「予告でこんな面白くて本編どうなっちゃうの」「もう見るしかない」「役がハマりすぎな気がする」と期待度の高さがうかがえた。

『じゃあ、あんたが作ってみろよ』は、料理を通じて“慣れ”によって失われた大切さを見直す、新しいタイプのロマンスコメディである。家庭のなかで忘れがちな感謝や配慮を、笑いや衝突を交えつつ描き出す本作は、視聴者に「自分の暮らしはどうだろう」と問いかける。料理が上手かどうかは関係ない。大切なのは“作る”という行為の裏側にある、相手を思う気持ちだ。ドラマを見終えたとき、きっと自分の“当たり前”を少し見直し、身近な誰かに自然と「ありがとう」を伝えたくなるだろう。


ライター:柚原みり。シナリオライター、小説家、編集者として多岐にわたり活動中。ゲームと漫画は日々のライフワーク。ドラマ・アニメなどに関する執筆や、編集業務など、ジャンルを横断した形で“物語”に携わっている。(X:@Yuzuhara_Miri