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【セックスレス AND THE CITY -女たちの告白-】「あんなのはセックスと言わない」48歳妻の不満

  • 2024.6.7

日本では半数以上の夫婦が陥っているといわれるセックスレス。しかし、48歳の瑠璃さん(仮名)は、今でも10歳年下の夫・俊平さん(仮名)と定期的な性交渉があるそう。一見、夫婦円満に思える2人ですが、瑠璃さん本人は「あんなのはセックスとは言わない」と苦々しく思っているそうです。

■10歳年下の雰囲気イケメンと半同棲から結婚へ

瑠璃さんは外資系マーケティング企業でプロジェクトマネジャーとして働いている48歳。5年前に行われた仕事関連の飲み会で、WEB制作会社のデザイナー俊平さんと知り合いました。
「お互いバツイチ同士で、私は子供がいませんでしたが彼には前妻との間に中学生の男の子が1人。付き合い始めた頃に43歳だったので子供を持たない可能性も高く、むしろ彼が子持ちで気が楽になりました」。
俊平さんは中肉中背の控えめな性格ですが、職場に泊まった徹夜明けのボサボサ髪で歩いていても「無造作ヘアとシンプルコーデ」とストリートスナップされてしまうような雰囲気イケメン。
「小動物っぽいかわいさがあって、懐かれてつい家にあげてしまっていつの間にか半同棲していました(笑)」。

収入は瑠璃さんの方が多いですが、俊平さんも瑠璃さんに甘えることなく仕事を楽しんでおり家事も得意。瑠璃さんが「別々に部屋を借りているのはお金がもったいなくない?結婚して一緒に住む?」と提案すると、彼も笑顔で快諾したそう。
「夫はフリーランスでも仕事を受けており、収入はそう悪くありません。でも前妻との子に養育費を支払っているので、生活費は私のほうが多く出しています。その分、家事を多く請け負ってくれているのでバランスはいいと思います」。

■「46歳まで妊活してみない?」と提案

バツイチ同士の2人は「ノリで結婚を決めた」割には慎重派で、結婚前にはお互いの家計負担や家事分担、理想の夫婦生活についてカウンセラー立会いの元に話し合ったそう。
「私は外資系企業勤務ということもあり、欧米っぽいマリッジカウンセリングを受けてから結婚する同僚を見てきたので興味がありました。セレブのように法的に効力のある契約は結びませんが、お互いの希望をすり合わせて書類に残しておくスタイルです。カウンセラーの先生曰くこの書類は『たたき台』とうことで、ライフスタイルや収入の変化に併せてバージョンアップしていくものだそうです」。
書類の中には「性交渉の頻度」に関する項目も。瑠璃さんと俊平さんは、現実的に考えて「週1回から月1回の範囲で臨機応変に」と記述したといいます。

結婚前は「子供はいなくていい」と考えていた瑠璃さん。ですがその後、40代前半で同年代の知人が立て続けに高齢出産をしたことに触発され「私が46歳になるまで妊活してみない?姉が46歳で3人目を産んだからそこまで試してみたい」と言ってみたそう。俊平さんも「子供は好きだからもう1人くらいいてもいいよ」と同意し、期間限定で妊活に挑みました。
「絶対に子供が欲しいなら体外受精を検討してみるのもいいとはわかっていましたが、『ワンチャンできるかも』くらいのテンションだったので、基礎体温を測って性交渉をするタイミング法を試してダメならキッパリ諦めようと思っていました」。

■動画を見ながら性交渉をする日々

俊平さんが若いだけあって新婚当初は性交渉の回数も多く、生理が遅れて「これはもしかしたら?」と思うことも。しかしプレ更年期の生理不順だったようで、子供を授かることはありませんでした。
「それでも私は落ち込んだりはしませんでしたし、夫も悩んではいなかったと思います。ただ妊活をした影響で夫婦生活が味気なくなりました」。
当時、瑠璃さんは「性交渉後に逆立ちすると受精しやすい」という都市伝説を信じて、行為直後に全裸でヨガの「肩立ちのポーズ」をとっていたそう。「夫は『やべぇ、超怖い』と爆笑していましたが、色気はなくなりますよね」。

現に妊活2年目から俊平さんは十分な勃起が得られないことが増えたそう。
「10歳若いとはいえ30代半ばで飲酒量も多かったので『オレも年だなぁ』と言っていました。最後のほうには人工授精にも挑戦してみました。精子を採取して洗浄濃縮した後にドクターが子宮に注入する方法です。クリニックで精子を採取するときには、専用の部屋にセクシーな雑誌が用意されているのですが、それに倣って家でもスマホでセクシー女優の動画を見てもらって、なんとか性交渉を完遂するような日々でした」。
46歳の誕生日を迎え、妊活を卒業した時は心からホッとしたという瑠璃さん。
「これからは普通に夫婦生活を楽しめると思ったんですが、そううまくはいきませんでした」。

■妊活が終わっても「惰性」でセックス

今でも夫婦仲は円満で、お互い在宅ワークなので貯金が増えたら少し郊外に移住しようと話し合っているという瑠璃さん。
「千葉や神奈川あたりの海辺にいい感じの中古一戸建てはないものか、と2人で探しています」。
料理は主に俊平さんが作り、瑠璃さんは友人限定のSNSに「今日の夫料理」をアップして冷やかされることも。さらに、性交渉は結婚当初の約束通り「月に1回」のペースが続いていおり、表向きは理想的に思われます。しかし瑠璃さんには「あれはもうセックスではないのではないか」という疑問が。
「妊活の時の続きみたいなもので、基礎体温をつけていないだけですよ。例えば夫が朝に性交渉ができそうな状態の時は『いい?』と聞かれて承諾するとそそくさとことを終えることもありますけど。ワインなんかを飲んだ後に私のほうから誘った時はやっぱりうまくいかなくて途中で終わるか、もしくはスマホでセクシー動画を見て気分をあげる感じで『運用』しています」。

そこまでして性交渉をするのはマリッジカウンセリングの家族計画表が原因なのかと、アップデートを提案しようと思ったこともあるそうですが……。
「話し合ったら本格的にセックスレスになりそうです。それでもいい気もするのですが、端的に言うとめんどうくさくて『別にいいか』と現状を維持しています」。
瑠璃さん自身も、たぶん俊平さんも、本心では「仲が良ければセックスレスでもいい」と思ってはいるようですが、妊活時代の「性交渉を頑張ってしまう」クセが抜けず惰性に感じながらもブレーキをかける気力がわかないそうです。

※本記事では、プライバシーに配慮して取材内容に脚色を加えています。

取材・文/星子 編集/根橋明日美 イメージ写真/PIXTA

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