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エメラルドの海と真っ白な砂浜!世界有数のリゾート地はタイにある!

  • 2019.4.19

-食べることから知る、多様な世界- 世界の胃袋TRIP。11回目のタイ料理に続き、今回はタイの文化やさまざまなお国事情について紹介していきます!前回料理についてお話ししてくださった「ソムタムダー」の店長 野原さんとマナスウィーさんにも最近のタイについていろいろと教えていただきました。

『タイ王国基礎データ』(外務省)(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/thailand/data.html#section1)をもとに作成、The World Factbookから引用 

【観光】バンコクだけじゃない!個性あふれる5つのエリア

タイは大きく5つのエリアに分かれます。まずは首都のバンコクがある中央エリア。古くからバンコク王朝やアユタヤ王朝などの都が置かれ、常に政治・経済・文化の中心を担ってきました。近代的な風景の中に歴史のある宮殿や寺院が今もなお残ります。中でも王族たちが休暇を過ごした別荘「バン・パイン宮殿」とバンコクにある「三大寺院」は必見!その他にも少し郊外へ出るとタイの伝統的な文化、水上マーケットも楽しめます。

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バン・パイン宮殿  ikontee/ Shutterstock.com
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 三大寺院のひとつ「ワット・アルン」SAHACHATZ/ Shutterstock.com

北エリアは、バンコクに次ぐ第2の都市チェンマイが人気。格式高い寺院や文化的な街並みと自然が融合し、なんだか京都のような雰囲気。その美しさは「北方のバラ」と称されるほどです。また、国内外のデザイナーがチェンマイの伝統工芸に注目。最近では伝統とモダンがミックスされたインテリア雑貨や洋服を扱うおしゃれなお店が軒を連ね、女性に人気のエリアとなっています。

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チェンマイのマーケットで売っている「花形の石鹸」Olga Marc/ Shutterstock.com

次に、食文化でも取り上げたイサーン(東北)エリアは最も広大な地域。自然が豊かで、世界自然遺産の「カオヤイ国立公園」もあり、日本からも野生動物の観察のためのエコツアーが開催されています。ほかにもカンボジアの影響を受けたクメール遺跡をはじめとした、たくさんの遺跡があるのもこのエリアの特徴。

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カオヤイ国立公園  Songsak Pandet/ Shutterstock.com

東エリアはアジアを代表するビーチリゾート「パタヤビーチ」、南エリアにはエメラルドの海と真っ白な砂浜が広がる「プーケット」、ハリウッド映画の撮影場所として有名になった「ピピ島」など、有名リゾート地が点在しています。

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プーケット atthle/ Shutterstock.com

【宗教】会社員でも学生でも、男性は一生に1度は出家を経験

仏教徒が9割以上を占めるタイには、寺院が9万以上もあるとされています!その数はコンビニよりも多いのだとか。お坊さんはとても位の高い存在。街を歩いていると頻繁に見かけますが、女性は決して触れてはいけません。女性が触れてはならないというルールがあり、触れた場合は修行がやり直しになるのです。

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Piriya Gutsch/ Shutterstock.com

そしてタイでは男性は皆、出家をしてお坊さんになるというしきたりがあります。多くの人々は20代後半から30代半ばにはこの儀式を執り行います。出家中は毎日寺院で暮らすため、出家期間は個人の仕事の状況などにもよりますが、2週間から1カ月、または3カ月がベター。

出家中は、たとえ恋人であっても触れてはなりません。もはやいつもの彼ではなく、お坊さんなのです。この儀式を終えて、タイでは晴れて成人。男性たちは出家を終えてから結婚をするのだそうです。

【性別】アジアのLGBTQ先進国。タイでは性別が18以上も存在

LBGTQについて、タイはアジアの中でも先進国だといわれています。タイではセクシャルマイノリティであることを隠さずに過ごす人も多く、2018年末には同性カップルに結婚とほぼ同等の権利を認める「パートナーシップ法案」がアジアで初めて閣議決定されました。この決定に喜びの声をあげる人が多かったそう!タイで勤めていた野原さんも「職場にもLGBTQのスタッフがいましたが、それが日常なので特別視することはありませんでした。タイでは性の多様性が当たり前です」と教えてくれました。

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weedezign/ Shutterstock.com

また、タイでは性別が18種類以上もあります。「トム(男装をした女性で女性もしくはディーが好き)」や「ディー(男っぽい女性やトムが好きな女性)」など性格や装いにより細かく分類されています。

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 asiandelight/ Shutterstock.com

なぜこのようにタイではLGBTQを特別視することがなく、普通のこととして考えているのかというと、仏教には「体は借り物(器)」との考えがあり、心と体は別物という認識を持っているのが理由だと言われています。また、なんでも「どうにかなる」という精神であるため、多様な性のあり方を自然と受け入れることができるそう。

以前から性転換手術が幅広く行われており、現地でコーディネーターが施術の要望にあわせて病院を提案するというプランもあるのだとか。2015年には、バンコクにアジア初のトランスジェンダー専用の医療機関が開設されました。ここでは、女性ホルモン投与やエイズ検査、カウンセリングなどをうけることができ、世界中から多くの人が足を運んでいるようです。

【性格】どんな時でも「マイペンライ(どうにかなる)」精神

LGBTQの考えが他の国に比べて日常に浸透しやすい理由の一つとして、タイ人の「どうにかなる」精神。これはタイの言葉で「マイペンライ(どうにかなる)」と言い、争いを好まないというタイ人の性格を表しています。

タイは「微笑みの国」と言われるように、タイ人は温和に過ごしたいという思いが強く、いつもニコニコと笑顔なのが特徴。深く考えすぎないため、損得さえもあまり重視しないという傾向もあるようです。

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 POP-THAILAND/ Shutterstock.com

【恋愛・結婚】女子は笑顔が一番!タイでモテる秘訣は笑顔にあり

タイでは自由恋愛が多く、友人の紹介や学校・社内でパートナーを見つけることが多いと言います。日本との恋愛事情の違いについて、マナスウィーさんは「タイには合コンがありません。日本ほど治安が良くないので、全く繋がりのない人と出会うことはリスクがあるんです」と教えてくれました。

さらにマナスウィーさんにモテる人の特徴を伺うと「人気の男性の特徴は紳士的な人!女性が困っている時に手伝ってくれるような人に女子は心を奪われますよ。女性はとにかく笑顔が可愛い人がモテます。恋愛以外でもタイ人はとにかく、ニコニコしている人が好きですね」と教えてくれました。

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oneinchpunch/ Shutterstock.com

デート事情については、バンコクなどの都会付近では日本と同様にデパートでショッピングを楽しんだり、遊園地で遊んだりするのだそう。また、ちょっと郊外へ出ればビーチもあるので、海デートを楽しむことも多いようです。

結婚の適齢期は25〜30歳くらい。驚きなのは、離婚率の高さです。タイ内務省の統計によると、2006年には27%だったところ、2016年には39%にまで増加しているとの結果になっています。要因としては、核家族化が進んで大家族が少なくなり、家族内で起きるトラブルが解消されずに離婚に至るケースが多いのだそう。タイでは結婚後も女性が働き続けることが多く、男女格差が少ないため、結婚生活に踏みとどまらずに潔く離婚しちゃうのかも?

【都市・経済】交通渋滞に大気汚染。バンコクの都市化が深刻な問題に

現在、タイでは首都のバンコクにビジネスの拠点が一極集中!バンコクは交通渋滞が世界一と言われており、早朝に数時間も運転をして通勤する人もいるのが現状です。電車も満員のため、ホームで何本も見送ってから乗ることが日常茶飯事で、東京の通勤ラッシュと同じような風景が見られます。このほかにも大気汚染が深刻化するなど、都市化問題が進行してきているようです。

また、経済成長が続くバンコク周辺部と農業が主要産業となるその他地域の経済格差も問題となりつつあります。

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phantomm/ Shutterstock.com

そんなタイで人気の職業は、医者、看護師、パイロット、警察官などがランクイン。「人の役にたつ、助けになる職業」というのがタイ人にとって憧れるキーワードになっているようです。

【政治】軍事政権下のタイ。実は政治活動の規制も多数

海外からの観光客が絶えないタイですが、過去に度々クーデターが起きています。他国のクーデターと異なるのは、ほとんど暴力や内戦が起きないということ。しかし、直近では2014年に軍部によって首相が交代を迫られ、国外へ追放されました。それから現在まで、タイでは軍事政権が続いています。

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 FeelGoodLuck/ Shutterstock.com

このような政治背景には、1973年まで軍部が実権を握っていたため、未だに国内で大きな権力を持っていることが要因となっています。今もなお、5人以上の政治集会は禁止、政党の活動も禁止などの規制がある状況。しかし、2019年3月に4年ぶりに総選挙が行われ、タイ政治が大きく動こうとしています。これからタイの経済や生活が大きく変化するかも…?

【お酒】二日酔いで選挙に行けなくなるのを国が阻止!投票前の禁酒デー

タイは、シンハービールやレオビール、チャーンビールなどお酒の銘柄が豊富なのも魅力です。しかし…滞在していると年に数回遭遇するのが「禁酒デー」。選挙の前日夜から当日と仏教の祝日は、街中でお酒が売り出されなくなります。コンビニではお酒のコーナーに紙で目隠しをするという徹底ぶり!

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Nattaro Ohe/ Shutterstock.com

ちなみにこのように禁酒をする理由は、前日の飲酒が原因で投票に行けなくなることを防ぐためなのだそう…!さらに、大きな選挙の場合は翌日がお休みになることもあるのだとか。地元に帰省して投票する人たちを考慮した対応です。この選挙への徹底ぶりの成果か、2019年3月の総選挙では約80%の高い投票率をマークしています。

【文化】象が放水!?100tの水をまく音楽フェス!?タイのお祭り進化系

タイの旧正月は4月中旬。毎年この時期になると、タイ各地で水掛け祭りの「ソンクラーン」が開催されます。元々はお祝いとともに水をかけてお清めをするお祭りでしたが、近年では通行人同士が水をかけあう、街全体で行われるビッグイベントに発展。

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 Waraphorn Aphai/ Shutterstock.com

アユタヤ地域では象もお祭りに参加し、鼻から放水して水掛け合戦で盛り上げています。

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Vorayooth Panakul/ Shutterstock.com

気候が温暖なだけでなく、人柄も温かいタイ。仏教国ならではの奥ゆかしい文化が息づきながらも近代都市として発展していく様子は、これからも見逃せません!次はビール大国ドイツ!4月下旬配信予定。お楽しみに!

 

Writing: 竹林佑子(エフェクト)

Edit+Design: TRILL

 

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