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木村佳乃さんが語る悪女を演じる魅力とは?

  • 2019.2.19

主演ドラマ『後妻業』が放映中の木村佳乃さん。男を魅了する悪女を演じる一方で、バラエティー番組で見せるはじけた姿が女性の共感を呼んでいます。木村さんに女優という仕事の楽しさや、仕事をする上で大切にしていることを教えていただきました。

悪女を演じるのは楽しい。違う次元にパッと行けるような感覚がある

ーー後妻として資産家の老人の最期を看取り、遺産を手に入れてきた小夜子。いわゆる悪女と呼ばれる女性だと思うのですが、悪女を演じることについてはどう思っていらっしゃいますか?

「悪女を演じるのはすごく楽しいんですよね。普段しないことができるので。初めてやったときになんて楽しいんだろうって思ったくらい楽しい。ほとんどかぶり物芝居です。違う次元にパッと行ける気がします」

ーー小夜子が遺産を狙う資産家の娘、木村多江さん演じる朋美とのバトルも見どころだと思います。今後小夜子と朋美はどんな関係になっていくんでしょうか?

「小夜子は朋美の父親である中瀬耕造と内縁ではありますが後妻に入り、耕造に遺言を書かせて遺産をガッポリ手に入れます。当然、朋美は怒りますよね。そんなことから始まっているので、関係は当然最悪。ずーっとケンカばかりしていて、取っ組み合いもするのですが、だんだんシンパシーが湧いてきて関係性が変化していきます。それも今後の見どころのひとつになっていると思います」

TRILL×YOSHINO KIMURA

人生はひとつだけど女優という仕事はいろんな女性の生き方を体現できる。それが楽しい

ーーこの企画は「自分らしく生きる」ということがテーマになっています。木村さんにとって女優のお仕事や演じるということはどんなものでしょうか?

「私の人生はひとつですけど、いろんな女性を演じて、その女性の人生を表現することで様々な生き方を体現できるというのでしょうか。それができるのがすごく楽しいです」

ーーひとつの役を演じる上で心がけていることを教えてください。

「私はやはり現場の人間なので、いつも私の身のまわりにいてくれるスタッフさんを大切にしなければと思っています。そして撮影は大変なことがたくさんあります。寒かったり、朝が早かったり、夜遅くまで続いたり。やはり楽しいことばかりではなく、大変なこともあるので、スタッフさんと大変な中でも楽しくクリエイティブにお仕事することを目標としています」

ーードラマ主演はひとつの座組の座長という立場になると思うのですが、楽しく仕事をする方法はありますか?

「それはもう真剣に、一生懸命にやるのみです」

ーーでは日常でこういうことをしているときがいちばん自分らしいと思うことは?

「今、小夜子に半分以上、気持ちを取られていて自分らしさを忘れてしまいました(笑)。今は『後妻業』にどっぷり入って、脳みそのほとんどがドラマのことになっています。自分らしさは撮影が終わってからまた考えようと思います」

ーードラマに入っているときは日常もその役のモードに入ってしまうんですね。

「今回は関西弁の練習もずっとしていますし、撮影がないときもずっとセリフの練習をしているからだと思います」

ーー日々の生活を楽しくするため、幸せにするためにしていることはありますか?

「おいしいものを食べる! あとは家族やお仕事のスタッフのみなさんと一緒に笑っているときがいちばん楽しくて、自分らしいのかなと思います」

ーー今いちばんおいしいと思うものは何ですか?

「朝食べたおにぎり! プロデューサーの方が築地で大きなおにぎりを買って来てくださったんです。それがすごくおいしかった。私は美味しい物を食べて幸せになれる簡単なタイプ(笑)。うれしいですよね。早朝に築地まで行って、並んで買ってきて下さったんですから。非常に心がこもっている感じがします」

TRILL×YOSHINO KIMURA

母親と仕事、使える時間がもっと欲しい! 1週間が14日あればいいのに

ーー今はバラエティー番組でも活躍中で、女性からは「きれいで可愛くて面白い木村佳乃さんが大好きです」という声もよく聞きます。

「なんだか……すみません(笑)。私でもお役に立てるバラエティー番組に参加させていただいている感じです」

ーー面白くしたい! みたいな気持ちで参加していらっしゃるんでしょうか?

「全然! 私はそんなに頭が回らないですから(笑)。ただ一生懸命にやっているだけです」

ーー個人的な印象ですが、以前は美しく凛とした女優さんというイメージが強かったんです。それが近年はバラエティーではっちゃけている姿がとても可愛らしく見えます。それは大きな変化だと思うのですが、何かきっかけのようなものはあったんでしょうか?

「今テレビを見る人が減った、テレビが元気がなくなったと言われることもあると思うんですが、私は小さい頃民放やNHK、地上波のテレビを見て育ったんですね。テレビは楽しいものですし、私はテレビが好きなので、テレビを見て視聴者の方に楽しんでいただきたいという気持ちは非常に強くあります。私は日本のテレビはクォリティーが高いと思います」

ーーお子さんもいらっしゃいますが、女優と母親を両立させる難しさは感じますか?

「それは大きなテーマですよね。どちらも時間を取られますからね。両方に使える時間がもっと欲しいですね。1週間が14日くらいあればいいなと思います。7日働いて、7日お母さんができたらどれだけいいか(笑)! とにかく時間が足りない。14日にならないかな」

ーー確かに1週間、14日あったらすごくラクですよね。わかります。

「いいですよー! 時間が足りないから常に私は焦ってます。でもそれはお仕事されているお父さん、お母さん、みなさん同じ悩みを抱えていらっしゃると思います。もし両立できるコツがあるなら、ぜひ教えていただきたいです(笑)」

TRILL×YOSHINO KIMURA

好きな言葉は初志貫徹。良い作品になるよう頑張ろうと思った最初の気持ちを忘れない

ーー好きな言葉や座右の銘があったら教えてください。

「たくさんあります。日本語の四文字熟語って良い言葉がいっぱいあるからなぁ……。でも……初志貫徹という言葉が好きですね」

ーーその理由は?

「私たちのお仕事っていろいろ言われますよね。ドラマが始まったら、『面白かった』、『つまらなかった』。いろいろあると思うんですけど、私が大切にしたいのは、お仕事をいただいたときの気持ち。製作のみなさんと『頑張ってやりましょう』と話したときの気持ちを最後までしっかり貫きたいなと思います」

Information ドラマ『後妻業』

Movie Director:Yohei Takahashi (f-me)
Writing:Yuko Sakuma
Edit:TRILL編集部

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