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故エリック・デイン、ALS診断前に別の病気と診断されていた

  • 2026.11.6

ALS(筋萎縮性側索硬化症)のため、今年2月に53歳で亡くなった『グレイズ・アナトミー』のエリック・デイン。米現地時間11月3日に刊行された回顧録で、ALSと診断される前に、治療によって改善が見込める別の病気と診断されていたことが明らかになった。(フロントロウ編集部)

「90%の確率で効果がある」はずの治療が効かなかった

回顧録の先行公開された抜粋では、子どもたちとの食事中に右手で箸を握れなくなったことが最初の異変だったと明かしていたエリック。今回刊行された『My Book of Days: A Memoir in Moments』では、正式な診断に至るまでの経緯がつづられている。

手の専門医から別の手の専門医へ、さらに神経内科医へと紹介される間、エリックは右手が次第に使えなくなっていたにもかかわらず、医師には症状を軽く伝えていたという。やがて医師たちが下した診断は「多巣性運動ニューロパチー」。筋力低下を引き起こす、まれな免疫介在性の神経疾患だった。

本人の記述によれば、この病気に対する治療は「90%の確率で効果がある」と説明されていた。ところがエリックには効果が見られず、医師たちは別の病気の可能性を疑い始めた。そして告げられたのが、「ALSの可能性を検討している」という言葉だった。

「自分が死の宣告を受けていると悟った。人生がホラー映画になってしまった」と、エリックは当時の心境をつづっている。正式にALSと診断されるまでには9カ月を要し、本人が病名を公表したのは2025年4月のことだった。

妻レベッカが語った「最後の1週間」

回顧録の発売日には、妻で俳優のレベッカ・ゲイハートが米NBCの朝の情報番組『TODAY』に出演し、マリア・シュライバーによるインタビューで夫の最期について語った。2人は2004年に結婚し、2018年に離婚を申請したものの、2025年にレベッカが申請を取り下げていた。

レベッカによると、それまでもエリックは入院と退院を繰り返していたため、最後の入院も同じように回復して帰宅できると思っていたという。入院初日には「また来るね。今夜は食事会があって、イベントにも顔を出さなきゃいけないの」と声をかけたが、「それが最後の1週間になるなんて、まったく思っていませんでした。娘たちもそうです」と振り返った。

入院3日目ごろ、医師の話し方や説明の内容から、状況が変わったことを感じ取ったという。言葉を発することが難しくなっていたものの、エリック本人も自分の状態を理解しており、家族との意思疎通はできていた。「エリックがいくつかの決断を下した瞬間を覚えています。彼は自分の最期をどう迎えるか、自分で決めたんです」とレベッカは語っている。

最期の日々、レベッカと2人の娘、16歳のビリーと14歳のジョージアは病室に泊まり込み、家族恒例の「お泊まり会」を開いた。電池式のキャンドルを灯し、エリックの好きな音楽を流して、病室を少しでも居心地のよい空間にしようとしたという。

「頭はどんどん冴えていくのに、体の機能はすべて失われていく。娘たちにとっては、その姿を見ているのも本当につらかったと思います」と、レベッカは語っている。

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