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『デューン』完結編の衣装、日本の侍やホラー映画『キャリー』から着想

  • 2026.11.6

12月18日に日米同時公開される映画『デューン 砂の惑星 PART3』の衣装を手がけたジャクリーン・ウェストが、衣装制作の裏側を米Vogueに明かした。新たに登場する軍勢の装備には日本の侍の甲冑が、主要キャラクターの衣装には実在の人物や名作映画が着想源として取り入れられているという。(フロントロウ編集部)

日本の侍から着想を得た軍勢と、進化したスティルスーツ

ジャクリーンは『レヴェナント:蘇えりし者』や『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』などで知られ、アカデミー賞に5回ノミネートされてきた衣装デザイナー。もともとはカリフォルニアで自身のブランドとブティックを営んでいた。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督と手がけた『デューン』3部作には、約8年を費やしてきたという。

完結編では、建築物のような鎧に、日本の侍の兜から着想を得た頭部装備を組み合わせた新たな軍勢が登場する。この装備は、悪天候にも耐えられるよう専門家の手で設計された。また、猛暑の撮影現場では、俳優の体に沿わせたチューブに冷水を循環させるクーリングスーツも用意された。

砂漠で体の水分を回収・再利用する装備「スティルスーツ」も、新たにデザインし直された。監督からは、1作目よりすっきりとしたシルエットにしてほしいという注文があったという。

そこでジャクリーンは、従来のスーツにあった外側のチューブや重ね着を減らし、ゴムのような質感に加工したライクラ素材に硬いパーツを一体化。体にぴったりと沿う、ダイビングスーツのような仕上がりにした。

ポールはハワード・ヒューズ、アリアは映画『キャリー』がヒントに

物語の舞台は前作から約20年後。皇帝となったポール(ティモシー・シャラメ)の衣装は、ラスベガスのホテルに長年こもって暮らした大富豪ハワード・ヒューズの孤独な晩年から着想を得た。

絶大な権力を手にしながらも、罪悪感に苦しむポールの姿を、重厚な布地や革、刺しゅうを施したローブで表現。ローブには、イタリア・ルッカの工房で手織りされた生地も使われている。

一方、ポールの妻である皇妃イルーラン(フローレンス・ピュー)の衣装は、青を基調としたデザイン。原作に登場する「青いクジラの毛皮」のケープは、イタリアで見つけた氷のような青色のフェイクファー風の生地を使って再現したという。

ポールの妹アリア(アニャ・テイラー=ジョイ)は、白を基調とした衣装をまとう。そのデザインにはイタリアの宗教画などが参考にされているが、血まみれになるシーンには意外な映画が影響していた。

きっかけは、ジャクリーンの長年の仕事仲間である美術監督ジャック・フィスクと、その妻でホラー映画『キャリー』(1976年)に主演したシシー・スペイセクとの会話だった。

血まみれのアリアを描いたデザイン画を見たシシーが、自身の代表作『キャリー』で演じた役になぞらえたことから、ジャクリーンも同作を参考にするように。アリアの衣装には、さらに多くの血のりを加えていったという。

一方、ゼンデイヤ演じるチャニは、物語の「良心」ともいえる存在として、従来のスティルスーツを着続ける。ジャクリーンは衣装に天然素材を取り入れることにもこだわっており、その理由についてこんな冗談を語っている。

「ポリエステルは未来まで生き残れなかったんじゃないと思います。熱波で全部溶けちゃって」

『デューン 砂の惑星 PART3』は12月18日に日米同時公開。キャストにはロバート・パティンソンも加わり、謎めいたスキュタレーを演じる。

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