1. トップ
  2. カルチャー・教養
  3. 超時短! 大人の食事を幼児食に変える「つぶす」「塩ぬき」「油ぬき」「食材増し」「衣はずし」の5つの技【管理栄養士がすすめる幼児食】

超時短! 大人の食事を幼児食に変える「つぶす」「塩ぬき」「油ぬき」「食材増し」「衣はずし」の5つの技【管理栄養士がすすめる幼児食】

  • 2026.11.4
cocreco写真:アフロ

離乳食を卒業した子どもに、大人と同じ食事を食べさせてもいいのか悩んでいませんか?

子育て中は仕事も家事も大忙し。毎日がてんてこ舞いで「正直、子どもと大人の食事を別々に作るのはしんどい」、「大人の食べ物を食べたがるならいいのかな」と、つい少しでもラクしたいと思ってしまいますよね。

「実は簡単な工夫で、大人の食事を幼児食に変身させることが可能です」と毎日がんばっている子育て中のパパ・ママの心強い味方が、管理栄養士・母子栄養指導士であり、幼児食アドバイザーの奥野由さん。

子どもの成長に合わせた食事のポイントとともに、スーパーのお惣菜を幼児食に変える5つの技を伝授! すぐに活用できる、「お惣菜変身レシピ」も紹介します。

幼児食と大人の食事の違いは「固さと大きさ」「味付け」「油の量」

食べ物の「固さと大きさ」は口の成長に合わせる

幼児と大人では歯の数が違うので、かむ力も違います。特に奥歯が生えそろっていない1歳半ごろは、固いものや弾力性が強いもの、筋や皮が口に残るもの、飲み込みづらいものが苦手です。食べ物の固さは、離乳完了期ぐらいが目安です。

cocreco2~3歳の子どもは、固いものやすり潰しが大変。潰してやわらかくしたり、小さく切ったりして食べさせてあげましょう。 イラスト/のだかおり

歯が生え始める時期やスピードには個人差がありますが、3歳半頃までに上下10本ずつの歯が生えそろいます。

上下10本の歯が生えることでほとんどの食べ物を噛むことができるようになりますが、すり潰す動作などは食品を食べながら徐々に獲得していきます。このことから、5歳までの間に多くの子どもが大人と同じように噛む動作ができるようになると考えられます。

cocreco5歳ごろの子どもの歯。生えている歯の本数が増えたので、食べるのが上手になります。 イラスト/のだかおり

噛み合わせが完成すると、野菜などの繊維をすり潰しやすくなります。成長には個人差があるので、すごく固いものやかじり取りや噛むことが難しいものは、食べにくさから「嫌い」と避けられてしまうことがあります。

「ずっともぐもぐしている」「うまく飲み込めなくて吐き出してしまう」など、子どもがうまく食べられているか様子を見ながら、少しずつ大人と同じ固さや大きさに近づけていくとよいでしょう。

薄味・脂少なめを心がけていろんな料理を楽しもう

幼児は、大人と比べて消化機能や内臓機能が未発達です。特に3歳くらいまでは、離乳期に引き続き塩や油が多くなりすぎないように工夫できる方が良いでしょう。

3歳以降も引き続き、大人もいっしょに薄味を心がけていきましょう。30代以降になると、健康診断で血圧や腎機能などの生活習慣病に関する項目の異常を指摘される人が増えます。幼児に合わせた薄味の食事は、大人の健康にとっても良いことなのです。

しかし濃い味に慣れている場合、いきなり薄味にすると味気なく感じてしまい、食事が楽しくなくなってしまうこともあります。その場合は、食事すべてを薄くするのではなく、料理によって味の濃淡を付けて工夫してみてください。

油の摂りすぎは肥満の原因になるので、揚げ物も良いですが、焼く・煮るなど色々な料理を、家族みんなで楽しみたいですね。

料理別・幼児食に変身させる5つの技

ポイントは「固さ」「味付け」「油」

●固さ:親指と人差し指で2~3回ぎゅっとつまむと潰れる固さのものを取り分けます。

●味付け:特に3歳頃までは大人の半分くらいの味付けにしておく。

●油:揚げ物ばかりに偏らないようにする。少し衣を減らす工夫も。

【大人の食事を幼児食に変身させる5つの技】

①指でつぶしてみる(固さの確認)

②お湯で塩抜きする(味付けの調整)

③塩の入っていないものを足す(味付けの調整)

④お湯で油抜きする(油の調整)

⑤揚げ物の衣を調整する(油の調整)

それでは、実際の料理で5つの技を紹介します。

汁物(例:豚汁)

①食べられる固さの食材を容器に取り分ける。

〈技〉指でつぶして固さを確認

②食べやすい大きさにカットする。

③汁とお湯を同量入れる。

〈技〉塩の入っていないものを足して味付けを調整

★ポイント:ごぼうやこんにゃくは奥歯が生えていない子どもには噛むことが難しいかも。大根などはあえて大きいままにしておき、かじり取って食べるのもおすすめ。

炒め物(例:野菜炒め)

①食べられる固さの食材を容器に取り分ける。

②①に具材が浸るくらいの水を入れ、ラップを軽くかぶせる。

③電子レンジ600W1分間加熱する。

〈技〉お湯で塩抜き・油抜き

④水を捨てて、食べやすい大きさにカットする。

★ポイント:野菜が固ければ電子レンジの加熱時間をのばしてもOK。

焼き物(例:塩鮭)

①食べる分を骨に気を付けて容器に取り分ける。

②①に鮭が浸るくらいの水を入れ、ラップを軽くかぶせる。

③電子レンジ600W40秒間加熱する。

〈技〉お湯で塩抜き

④水を捨てる。

⑤ご飯に混ぜる。

〈技〉塩の入っていないものを足して味を調整

★ポイント:塩鮭は塩抜きしても味がしっかりしている場合があるので、その場合はご飯に混ぜたり、茹でたジャガイモ、キャベツなどと和えるのがおすすめです。鮭の塩とうま味で味付けなしでも野菜がおいしく食べられます。

煮物(例:肉じゃが)

①食べられる固さの食材を容器に取り分ける。

②①に具材が浸るくらいの水を入れ、ラップを軽くかぶせる。

③電子レンジ600W1分間加熱する。

〈技〉お湯で塩抜き

④水を捨てて、具材を食べやすいサイズにカットする。

★ポイント:糸こんにゃくを取り分ける場合は短めにカットします。

揚げ物(鯵フライ、かぼちゃコロッケ)

①衣を半分程度外す。

〈技〉衣を外して油の量を調整

②食べやすいようにカットする。

★ポイント:まだ衣の食感に慣れず食べにくい場合は全て外してもOK。衣がついた揚げ物の場合、具材はあまり油を含んでいないのでそのまま食べられます。衣の油は、天ぷらよりもフライの方が少ないです。フライは生パン粉より細目の乾燥パン粉を用いると吸う油の量が少なくなります。

辛いものや生卵は食べてもだいじょうぶ?

今は和食だけでなく、辛い中華料理や香辛料が入ったタイやインド料理など、世界中の料理を味わうことができます。幼児に食べさせるときの工夫と注意点を紹介します。

唐辛子や香辛料を使った料理

風味付け程度の唐辛子や香辛料の使用は問題ありません。気になる場合は、幼児に取り分ける際に塩抜き・油抜きと同じ要領で水を加えて加熱することで低減しましょう。

唐辛子や香辛料は口の中でしびれや痛みを感じる場合があるので、食べても問題ありませんが好まれない可能性はあります。多量に摂取すると粘膜を刺激するものもあるため、量には気を付けましょう。

にんにく・しょうがを使った料理

にんにくやしょうがは肉や魚などの臭みを消し食べやすくしてくれます。下処理や味付けに使用してみましょう。あまり量が多いと辛みを感じやすく、好まれない可能性があるので抑えめに。

卵かけごはん

生の卵は、いつから食べてよいのか気になりますよね。卵は加熱によってアレルギーを起こす力が変化する点に注意が必要です。

ある程度卵を食べられたとしても、ゆで卵などしっかり加熱したものしか食べた経験がない場合、加熱が弱い卵料理でアレルギー症状が出る可能性があります。

様々な卵料理が食べられるかどうかを確認し、初めて食べる時には少しにして様子を見るようにすることが大切です。

また、生の卵は食中毒のリスクもあります。割った卵はすぐに食べるようにし、体調が悪い時には避ける方がよいでしょう。

卵かけご飯はずるずるっとすすることができるので、噛まずに食べられます。幼児は噛むことを大切にしたい時期でもあるので、たまに楽しむようにしたいですね。

まとめ

幼児食は、手間をかけずに工夫して大人のものから取り分けることができます。

子ども目線で作られた食事も重宝しますが、大人と同じものを食べるのも楽しいですし、少しずつ大人と同じものを食べることに慣れるていくことができるので、5つの技を活用して日々の食事を楽しんでください。

〔参考文献〕

(1) 保健指導における学習教材集.

https://www.niph.go.jp/soshiki/jinzai/koroshoshiryo/kyozai/index.htm (accessed 2023-02-07).

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ