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「結局どう働くのが正解か?」 今度は106万円と130万円の壁 【最新・扶養内パートの基準】を[社労士が回答]

  • 2026.11.4
cocrecoイラスト:かとうみちか

─働くママの声─

昨年は「103万円の壁」という言葉があちこちから聞こえてきましたが、今年は「106万円の壁」や「130万円の壁」という言葉が、パート仲間やママ友の間で話題にのぼっています。

扶養内パートでこれからも働きたい私は、結局のところ、どう働くのが正解なんでしょうか。

正社員で働いているママだけでなく、派遣や契約、パート、アルバイトなど、どんな形態でも家庭と仕事の両立は大変。そこには問題や困りごとが生じます。

社会保険労務士であり、行政書士でもある小西道代先生が、ママたちが持つ仕事周りの疑問や働き方に関する悩みに回答。

第28回は、「106万円の壁」や「130万円の壁」について解説します。

「106万円の壁」「130万円の壁」は社会保険に関する壁のこと

まずは昨年、話題になった「103万円の壁」からおさらいしましょう。

「103万円の壁」は、所得税の支払いが生じる境界線のこと。令和7年度(2025年度)の税制改正では、年収に応じて非課税枠が最大160万円まで引き上げられました。

ここからさらに令和8年度(2026年度)は、壁の金額が178万円に変更されます。つまり、所得税がかかり始める基準金額が引き上げられるのです。

一方、「106万円の壁」「130万円の壁」は、社会保険にまつわる年収の壁です。2種類の違いは、会社の規模と働いている時間による違いであり、最終的には社会保険の加入先が異なります。

ただし、「106万円の壁」があるのは2026年9月までの話です。2026年10月1日から「106万円の壁」は撤廃されます。

ちなみに、「130万円の壁」は撤廃されません。こちらが話題になっている理由は、依然として境界線であることと、2026年4月から算定対象となる収入のうち、「残業代は年収に含まれない」というルールに変わったためといえます。

「106万円の壁」「130万円の壁」がよくわかる 最新・扶養と社会保険加入先の診断フローチャート

cocreco図は学生ではなく、20歳以上60歳未満で、厚生年金に加入している配偶者(事実婚を含む)の扶養に入っており、雇用期間が2ヵ月以上の方が対象。編集部で作成。※1 給与収入以外があるときは、残業見込みの金額も年収に含まれる。

「130万円の壁」収入に含まれるものと含まれないもの

cocreco編集部で作成。残業代が含まれないのは、給与収入のみの方だけ。給与収入以外があるときは、残業見込みの金額も年収に含まれる。

51名以上の従業員がいる会社で、扶養内パートを今後も希望する場合は、まずは週20時間未満の勤務を心がけ、年収130万円未満にする必要があります。

ただし、2027年度の住民税を非課税にするなら、お住まいの自治体にもよりますが、2026年1月~12月の年収は112万円~119万円以下が目安です。

従業員50名以下の会社で、扶養内パートを今後も希望する場合は、正社員の4分の3未満の勤務(一般的に週30時間未満の勤務)と年収130万円未満が目安です。

2027年度の住民税の非課税枠に関しては、112万円~119万円以下が目安であることに変わりはありません。

─働くママの声への回答─

「106万円の壁」「130万円の壁」は、社会保険にまつわる年収の壁。ただし、「106万円の壁」は2026年10月から撤廃される。

今後も扶養内パートを希望する場合は、51名以上の従業員がいる会社なら週20時間未満の勤務と年収130万円未満を心がける。

従業員50名以下の会社では、正社員の4分の3未満の勤務(一般的に週30時間未満の勤務)と年収130万円未満が目安。

2027年度の住民税を非課税にするなら、2026年1月~12月の年収は112万円~119万円以下が目安となる。

【「130万円の壁」】「残業代は年収に含めない」ことのメリット

「130万円の壁」は、2026年4月から「残業代は年収に含まれない」というルールに変わったことがポイントです。

残業代を年収に含めないメリットは、会社からの「残業をしてほしい」という声に応えられることだといえます。

扶養内を意識すると、どうしても「働き控え」という言葉が思い浮かびますが、会社の規模にかかわらず、新ルールにより繁忙期に残業を避けることも少なくなるでしょう。

ただし、引き続き扶養に入り続けるには、勤めている会社から年収が一時的に130万円を超えたことを証明する「一時的な収入増」の書類を作成してもらい、それをパートナーが加入する健保組合などに提出する必要があります。

証明書を提出できる回数も連続する2年が上限なので、この点は注意してください。

その一方で、改正を機にルールを気にしない働き方である「正社員」になり、手取りを増やすという選択肢もあります。

厚生年金と健康保険の保険料は会社が半分負担しますし、自分の将来の年金が増えたり、万が一の病気やケガに備えられるというメリットもあります。これまで築けなかったキャリアも重ねていけるでしょう。

各家庭の事情はさまざまありますが、子育てが手から離れたときのことをイメージして、今からスキルを磨き始めてみるのもおすすめです。壁を気にしない働き方も視野に入れてみてください。

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