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「一回数えてみるか」父が貯めた10万円近くの小銭。だが、叔父の図々しい要求に父が返した一言とは

  • 2026.10.31

重くて動かなくなった、父の小銭缶

僕の父は昔から、財布に残った百円玉や五百円玉を、居間の棚にある大きな缶に入れていました。

仕事から帰ると、小銭を缶に入れるのが父の日課でした。ただ、いくら貯まっているのかは、家族の誰も知りませんでした。

ある日の昼、棚を掃除していた母が、缶を動かそうとして手を止めました。

「ちょっと、これ重すぎで動かしにくいんだけど」

「そんなに貯まったのか。じゃあ、一回数えてみるか」

父の言葉で、居間のテーブルに缶の中身を出しました。

僕と父と母で百円玉と五百円玉を分けながら数えていくと、合計はなんと10万円近くになっていました。

「えっ、こんなにあったのか」

いちばん驚いていたのは、毎日小銭を入れていた父でした。

「せっかくだし、みんなでおいしいものでも食べに行かない?」

母がそう提案すると、僕も父も賛成しました。何年もかけて貯めた小銭が、思いがけない家族の楽しみになったのです。

10万円近くの小銭を知った叔父の要求

その夜、母は親戚との電話で、小銭が10万円近く貯まっていた話をうれしそうにしていました。

それから別の日の昼、父の弟である叔父が実家にやってきました。

居間で父と話していた叔父が、ふと思い出したように切り出しました。

「そういえば兄貴、小銭が10万円くらい貯まったんだって?」

「ああ。数えてみたら結構あってな」

「それ、どうするんだ?」

「家族で飯でも食いに行こうかって話してるよ」

すると、叔父は少し不満そうな顔をしました。

「なんだよ。自分たちだけで使うのか?」

「え?どういうことだ?」

「その小銭は、親戚みんなで分けるもんだろ」

父は驚いた様子で叔父を見ました。そばで聞いていた僕も、何を言い出すのかと耳を疑いました。

「いや、なんで親戚で分けるんだよ」

「俺だって、ここに来たときに小銭を渡したことあるだろ。俺の分だって入ってるんじゃないのか?」

叔父は冗談で言っている様子ではありませんでした。

母も困惑した表情を浮かべていましたが、父は言い争うことなく、棚から小銭を詰めた袋を取り出しました。

そして、袋を手にしたまま叔父に言いました。

「ここに入れたのは、俺が毎日財布から出して貯めた小銭だけだよ」

「でも、俺が渡した金だってあっただろ?」

「それはこの缶には入れてないよ。それに、仮に入ってたとしても、親戚で分けるって話にはならないだろ」

父は続けました。

「何年もかけて貯めた金なんだ。どう使うかは、うちで決めさせてくれよ」

叔父はしばらく黙っていました。

「……まあ、そう言うなら別にいいけどさ」

そう言って、袋のほうに伸ばしかけていた手を引っ込めました。

母が台所からお茶を運んできましたが、叔父はほとんど口をつけず、しばらくして帰っていきました。

次の週末、僕たちはそのお金で少しいいお店に食事に行き、家に必要なものもそろえました。

「やっぱり、うまいな」

料理を口にした父が、満足そうに笑いました。

毎日少しずつ貯めたお金だからこそ、父にとっても大切なものだったのでしょう。

叔父に対して声を荒らげることなく、自分の考えをきちんと伝えた父の姿が、僕には印象に残っています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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