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「あれ、まだスプーン使えないの?」1歳半健診でわが子と比べてくるママ友。だが、保健師さんの言葉に救われた

  • 2026.10.31

会うたびに子どもの成長を比べてくるママ友

子育てを始めたばかりのころ、私は近所の子育て広場で一人のママ友と知り合いました。

子ども同士の月齢が近く、最初は育児の話ができる心強い存在でした。

ところが、親しくなるにつれて、少し気になることが増えていきました。

「うちの子、もうこれができるんだ。そっちは?」

ママ友は子どもの成長について話すたびに、私の子と比べてくるのです。

「うちはまだかな」

そう答えると、「そうなんだ。うちはもうできるよ」と返ってきます。

悪気はないのかもしれませんが、毎回のように言われると、どうしても気になってしまいます。

それでも、せっかくできたママ友だからと、私は笑って聞き流していました。

そんなある日、1歳半健診でママ友と顔を合わせました。

昼の保健センターの待合室で、ママ友は自分の子を抱いたまま私の隣に座りました。床では、ほかの子どもたちが積み木で遊んでいます。

それを見たママ友が、私に話しかけてきました。

「うちの子はもう、積み木を高く積めるよ」

「へえ、すごいね」

「最近はご飯も自分で食べたがるんだよね。そっちは?」

「うちはまだ、私が手伝うことが多いかな」

すると、ママ友は少し驚いたような顔をしました。

「あれ、まだスプーン使えないの?」

「うん、今練習してるところだよ」

「そうなんだ。うちはもう一人で食べてるよ」

その声が少し大きかったのか、近くにいたママたちがちらりとこちらを見ました。

私は「そうなんだ」と笑って返しましたが、内心は少し落ち込んでいました。

わが子なりに少しずつ上達していると思っていたのに、ほかの子と比べられると、急に不安になってしまったのです。

保健師さんの言葉に気づかされたこと

しばらくすると、待合室を回っていた保健師さんが近くにやってきました。

床で遊んでいた子どもたちのそばにしゃがみ、崩れた積み木をそっと寄せています。

すると、ママ友が保健師さんに声をかけました。

「あの、うちの子、積み木をけっこう高く積めるんですけど、早いほうですか?」

保健師さんはにこやかに答えました。

「そうなんですね。できることが増えるとうれしいですよね」

「はい。ほかにもいろいろできるようになってきて」

ママ友がそう話すと、保健師さんはうなずきながら続けました。

「この時期は、できることにも個人差がありますからね。積み木が得意な子もいれば、別のことに興味がある子もいますし」

「ああ、そうなんですね」

「ほかのお子さんと比べなくて大丈夫ですよ。その子自身が、少しずつできるようになっていることを見てあげてくださいね」

その言葉を聞いて、私は思わず保健師さんの顔を見ました。

ママ友も「そうですよね」と返事をしましたが、それ以上は比べるような話をしませんでした。

保健師さんは私たちに軽く会釈すると、ほかの親子のほうへ向かっていきました。

私はひざの上のわが子に目を落としました。

スプーンはまだ上手に使えないけれど、以前より自分で口へ運べるようになっています。

それだけでも、ちゃんと成長しているのだと思えました。

健診のあと、私はママ友と少しずつ距離を置くようになりました。今は、子どもの成長を比べることなく、気楽に話せるママたちとの時間を大切にしています。

夕ごはんのとき、スプーンを握って一生懸命食べようとするわが子に声をかけます。

「上手になってきたね」

すると、わが子はうれしそうに笑って、またスプーンを動かします。

ほかの子より早いかどうかではなく、昨日より少しできるようになったことを喜びたい。

あの日の保健師さんの言葉は、今でも私の心に残っています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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