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遠くの駅のホームから、彼女に写真だけを送った僕。「結婚しても仕事続ける?」と聞いた本当の理由

  • 2026.11.1
ハウコレ

「続けるよ」という短い返事を、僕は何度も読み返しました。そこで気づいたのは、自分が勝手に描いていた先のことでした。その日の帰り、何も書けないまま、僕はホームでスマホを構えました。

上司から持ちかけられた話

数日前、上司に呼ばれ、遠方の支社でチームをまとめてみないかと声をかけられました。返事をする前に一度現地を見てくるよう言われ、あの「続けるよ」が届いた日は、日帰りの出張だったのです。

彼女には、まだ何も話していませんでした。決まってもいない話で不安にさせたくない。そう思う一方で、言い出すのを先延ばしにしていただけなのかもしれません。

結婚を考えている彼女が一緒に来てくれるなら、行ってもいい。そこまで考えたとき、彼女が仕事をどう考えているのか、きちんと聞いたことがないと気づきました。出張に向かう新幹線の中で、彼女に送りました。

「結婚しても仕事続ける?」

「続けるよ」を読み返した車内

返事はすぐに届きました。

「続けるよ」

短いその一言を、何度も読み返しました。指名してくれるお客さんが増えてきたと、うれしそうに話していた彼女の顔が浮かびます。一緒に来てくれるなら、という考えは、彼女が今の店を離れる前提で組み立てたものでした。返事を読んで、ようやくそのことに気づいたのです。

「そっか」

それだけ打って、送信しました。少しして届いた「急にどうしたの?」にも、うまく説明できる気がしなくて、「ううん、聞いてみただけ」とだけ返しました。

支社では、案内してくれた人から「来てもらえたら心強いです」と言われました。うなずきながらも、その場では答えをにごしました。

ホームで撮った1枚

帰りの新幹線を待つホームは、人がまばらでした。見上げた駅名の看板には、この街の名前。ここで暮らすかどうかを、僕は彼女に何も話さないまま決めようとしていたのです。

気づくとホームにスマホを向けて、その写真だけを送っていました。少しして、彼女から返事が届きました。

「これ、どこ?」

説明を打っては消し、結局送ったのはこれだけです。

「今度、会って話せる?」

「うん」と返ってきたとき、ちょうど新幹線がホームに入ってきました。

そして...

数日後、カフェで向かい合うと、まず「急に変なこと聞いて、ごめん」と頭を下げました。上司の話より先に、彼女の仕事のことを聞いておきたかったのです。

指名してくれるお客さんのこと、次に挑戦したい技術のこと。楽しそうに話す彼女を見ていると、このまま切り出せば、また「来てほしい」から始めてしまう気がしました。

「僕の話は、今度ちゃんと全部するから」

「待ってる」と言ってくれた彼女に、その夜、上司からの話も、ついてきてくれる前提で考えていたことも、全部メッセージで送りました。返ってきたのは、こんな一言です。

「1人で決める前に、ちゃんと聞いてほしかったな」

次の休みに2人で、向こうへ行く場合と今の街に残る場合を、1つずつ書き出しました。上司には、今回は見送らせてほしいと伝えています。

今は気になる話があると、決める前に彼女へメッセージを送るようにしています。

(20代男性・営業職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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