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『スター・トレック』チェコフ役ウォルター・コーニッグ死去、90歳

  • 2026.10.28

テレビシリーズ『宇宙大作戦』(『スター・トレック』)で、エンタープライズ号の航海士パヴェル・チェコフを演じた俳優のウォルター・コーニッグが、現地時間10月25日に亡くなった。90歳だった。約60年来の友人であるジョージ・タケイは、2人にとって特別な意味を持つ「ある日付」に触れ、別れを惜しんでいる。(フロントロウ編集部)

ノースハリウッドの自宅で、娘と姪に見守られて

米Varietyなどによると、ウォルターはロサンゼルス・ノースハリウッドの自宅で、老衰のため息を引き取った。最期は娘と姪が付き添っていたという。代理人は声明で、ウォルターの温かな人柄や、彼が演じた忘れがたい役柄が何世代にもわたる世界中のファンに与えた影響に触れ、「ウォルター、思い出と感動をありがとう。そして、誰もほとんど足を踏み入れたことのない場所へ、勇敢に進んでくれてありがとう」と、作品の有名なフレーズになぞらえて感謝をつづった。

声明では、晩年まで俳優として活動を続けていたことにも触れている。短編映画『Mr. Fleischmann』での演技が評価され、2026年のインディペンデント・ショーツ・アワードで、最優秀男優賞のプラチナ賞を受賞したばかりだった。

モンキーズ風の髪型で登場したロシア人航海士

1936年9月14日にシカゴで生まれたウォルターは、1967年に放送が始まった『宇宙大作戦』のシーズン2から出演し、計36話に登場した。冷戦の真っただ中に、ロシア人の乗組員がエンタープライズ号のブリッジに立つという設定は、民族や国家の対立を超えた未来を描く作品の理想を象徴していた。

チェコフは当初、若い視聴者を取り込むために用意された役で、髪型はモンキーズのデイビー・ジョーンズを意識したものだった。米The Hollywood Reporterによると、ウォルターは生前、当時届いたファンレターの差出人は8歳から14歳の子どもが中心で、カーク船長役のウィリアム・シャトナーとスポック役のレナード・ニモイに次ぐ数の手紙が届いたと振り返っている。ちなみに、当時の髪はカツラだったという。

テレビシリーズ終了後も、1979年から1991年にかけて公開された劇場版6作品でチェコフを演じた。なかでも『スター・トレック2 カーンの逆襲』(1982年)では、物語の展開を左右する役割を担っている。2023年には『スター・トレック:ピカード』で、チェコフの息子である宇宙艦隊のアントン・チェコフ大統領の声を担当した。

SFドラマ『バビロン5』では、サイ・コップのアルフレッド・ベスターを演じ、脚本家としても『Land of the Lost』などに携わった。

私生活では、劇場版『スター・トレック』にも出演した妻で女優のジュディ・レヴィットを2022年に亡くしている。また、ドラマ『愉快なシーバー家』に出演した息子で俳優のアンドリュー・コーニッグも、2010年に41歳で亡くなった。遺族には、女優で脚本家の娘ダニエル・コーニッグがいる。

ジョージ・タケイの結婚式でベストマンに

訃報を受け、ヒカル・スールー役で共演したジョージ・タケイはInstagramを更新。「1960年代にエンタープライズ号のブリッジで出会い、それから約60年間、友人であり続けた」と、2人の歩みを振り返った。

ジョージが2008年にパートナーのブラッド・アルトマンと結婚した際には、ウォルターが新郎の付き添い人であるベストマンを務めた。

ジョージは「先月の9月14日、彼は90歳になった。それはブラッドと私が18回目の結婚記念日を迎えた日でもあった。彼とこの日を分かち合えたことを、私はずっと大切にする」とつづっている。

さらに、「ウォルターはチェコフ役だけにとどまらない存在だった。作家であり、教師であり、思慮深く、誠実な友人だった」と故人の人柄を振り返り、最後は航海士を演じた友人に向けて「安らかに眠ってほしい、親愛なる友よ。これからも安定した針路を進んで」と締めくくった。

また、スポック役のレナード・ニモイの息子であるアダム・ニモイもXで哀悼の意を表明。ファンイベントで一緒に各地を回った思い出に触れながら、「本当に素晴らしい人で、一緒に過ごすのが楽しかった」と故人をしのんだ。

ウォルターは『スター・トレック』のオリジナルキャストの一人として、晩年までファンとの交流を大切にし続けた俳優だった。

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