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グリーン奥からのアプローチはどう寄せるのが正解?薄いライ・ラフ・逆目の打ち方

  • 2026.10.20

「グリーンをオーバーして残念!」からのリカバリー。下りのグリーンでもピンそばに寄せたいけれどライはちょっと難しめ。そんなとき、どうする!? グリーン奥からのアプローチの苦手を、花城将栄が4つの状況別に克服する。

今回は、グリーン奥の薄いライ、ラフに浮いた状況、ラフに沈んだ状況、逆目のライの4つの状況別の寄せ方と、苦手徹底克服プログラムをまとめて解説。ポイントは、難しい状況で難しい打ち方を選ばないことです!

グリーン奥からのアプローチ、どこに落とす?

グリーン奥からのアプローチはどう寄せるのが正解?薄いライ・ラフ・逆目の打ち方
「ここに落とそうとしてませんか?」「そこに落とさなきゃ寄らない!」

グリーン奥からのアプローチは、グリーン奥の薄いライ、ラフに浮いた状況、ラフに沈んだ状況、逆目のライの4つの状況に分けて考えましょう。

状況1 グリーン奥の薄いライ|難しい状況で難しい打ち方をしようとすると必要以上に右手が動いてしまう

グリーン奥からのアプローチはどう寄せるのが正解?薄いライ・ラフ・逆目の打ち方
ボールと地面の隙間に「正確にヘッドを入れなければ」という思いが、ミスを招く

下りのグリーン面に打つアプローチでは「ふわっと上げてやわらかく止める」という寄せ方を選びたくなりがち。しかし、この打ち方はただでさえ難しいうえに、多くの場合は練習不足。自信のない状態で臨むことになります。そのうえライが薄いと「ボールと地面の間に刃を入れたい」とさらにハードルを上げがちです。

このような難しさが重なった状況では、器用な右手が意図に反して動いてしまいます。ボールに直接打とうとしてヘッドだけを動かしてしまう。するとダフリやトップが出たり、イメージした高さや強さとは違う球質の打球になってしまいます。

「直接ボールに当てたい」その気持ちが手先の操作を招く

グリーン奥からのアプローチはどう寄せるのが正解?薄いライ・ラフ・逆目の打ち方
フェースを返さないつもりで振ったが、フィニッシュで返ってしまった

「ヘッドを直接ボールに当てよう」という意識が強いと、右手を使ってヘッドを動かしてしまい、インパクトに誤差が生じる。

克服の原則|打ち出すスピード感に集中して9番アイアンで手前から転がす

SWはスピンがかかって打球が止まるときと、うまく入らなかったときの結果の違いが大きくなりがちです。グリーン奥からのアプローチで選びたいのが9番アイアンです。ヘッドの入り方に誤差があっても結果の誤差が少なくなります。9番はロフトが立っているため打球が低く強く出ることを計算。グリーンの手前で数回クッションさせることも含めて距離感を出せばやさしく打てます。

接地面積を狭くしてソールが受ける抵抗の誤差を最小化する

ライが薄い場合はボールに近く立ち、クラブを短く持って、ヒールを浮かして構えます。そうすればソールの先だけが地面と接するため、ヘッドの入り方に誤差が出ても地面の抵抗による影響がさらに少なくなり、転がる距離のバラつきを小さく抑えられるのです。また「刃を正確に入れよう」という意識もなくなります。クラブを短く持って近く立ち、腕ごと肩から吊した感覚でパターのようにストロークしましょう。

このような難しい状況では「5メートル以上のパットが残ってもOK」くらいにハードルを下げ、気持ちを楽にして臨むことも大切です。ピン手前から奥まで直径10メートルの大きな円の中に止まれば「合格」のつもりで臨みましょう。

状況2 ラフに浮いた状況|右手を使ってヘッドを走らすとボールの下をくぐってショート

グリーン奥からのアプローチはどう寄せるのが正解?薄いライ・ラフ・逆目の打ち方
正確に打とうとするほどボールに近づいてしまいヘッドがボールの下をくぐる

ボールが浮いていれば「上げて止める」打ち方が簡単そうに思えます。しかし、距離に対して振り幅が大きくなるため、誤差が出やすくなる。ありがちなのは、ボールの下の空間にヘッドが入って打点が芯から外れ、ショートしてしまうミスです。

克服法|アゴを胸から離して構え、アゴと胸の間隔をキープする

ボールをよく見ようとするとアゴを引いた構え方になり、前傾が深くなりがち(×)。アゴを胸から離すと前傾が浅くなる。このときの「アゴと胸の間隔」を保つ(○)。

「ボールにヘッドを正確に当てよう」とするほど、ボールに近づいてしまいます。それを防ぐために、少し前傾を浅くして構えましょう。アゴを胸から少し離してください。それだけで前傾は少し起きます。ボールは真正面から凝視するのではなく、下目づかいに、ほっぺた越しに見る感覚です。アゴと胸の間にすき間ができるので、この空間を保ったまま体を回してください。

起こした前傾角度を変えずに振る。アゴと胸の間隔をキープし、アゴの下で左右の肩を入れ替えるように振る。

状況3 ラフに沈んだ状況|「上から入れようとする」と手先が動いて手前から入る

グリーン奥からのアプローチはどう寄せるのが正解?薄いライ・ラフ・逆目の打ち方
右手の動きが出るとリリースが早まり、ボールの手前にヘッドが入る。これもショートする原因のひとつ

ラフに沈んでいると、ラフの抵抗に負けない程度に大きく振る必要があります。しかし、グリーン奥からは「オーバーさせたくない」という意識がはたらくため、動きを弱めたりゆるめがちで、抵抗に負けてショートすることが多くなります。

克服法|クラブを短く持って近く立つと勝手にヘッドが上から入る

ラフに沈んだボールのさらに下までヘッドを入れなければボールは上がりません。こういうケースの対処法は、ボールに近く立ち、クラブを短く持つこと。これでヘッドが動くプレーンが垂直に近くなり、芝の中をヘッドが通る際の抵抗を小さくすることができます。近く立ってクラブを短く持ち、腕とシャフトを一直線にするイメージで構える。スイングプレーンがタテ振りになり、高い位置からヘッドを振り下ろすことができる。

胸と両手でできる三角形を崩さずに肩から動かす

テークバックは両腕の三角形を崩さないように、肩から動かしましょう。手首は自然に折ってヘッドを上げる。そのままヘッドの重さを利用して落とすように振り下ろせばラクに脱出できます。ヘッドがインからでなく、真上からボールの手前に入るためヘッドにかかる抵抗が小さくなる。この状況は特に難しいので「グリーンに乗ればOK」という感覚で臨んでください。

状況4 逆目のライ|小さな振り幅で打つため逆目の抵抗にあっさり負ける

グリーン奥からのアプローチはどう寄せるのが正解?薄いライ・ラフ・逆目の打ち方
わずかなダフリでも逆目の抵抗に負けてチョロになってしまう

グリーン奥は逆目のライが多くなります。強く振りたくないのに、ライの抵抗が大きいため、強く振らざるを得ない状況です。リーディングエッジを入れる打ち方の場合、少しの誤差で大きな抵抗を受けるため、ショートしてしまいます。

克服法|カット軌道になる向きで構え葉の向きに対しソールを斜めに滑らす

グリーン奥からのアプローチはどう寄せるのが正解?薄いライ・ラフ・逆目の打ち方
芝目の向きに対して斜めに構え、ソールを横滑りさせる感覚だ

逆に向いている芝目の方向に対して「真っ正面から立ち向かう」と、芝の抵抗が大きくなります。しかし、その方向とズラして振れば抵抗は小さくなるのです。

フェース面を打ち出す方向に向けたまま、体の向きを左にします。そうすれば振る方向に対してフェースが開くため、クラブのバンスも使えます。リーディングエッジが地面から浮くため、芝に引っかかりづらくなる効果もある。スタンスの向きに沿ってクラブを振りましょう。

スタンスの向きに沿ってクラブを振る。ボールが打ち出されるのはフェース向きの方向になる。

苦手徹底克服プログラム|距離感の前提はミート率! 左肩を上げずに左に振り抜く

グリーン奥からのアプローチが苦手なのは、どのくらい転がるのかが予測できないから。これは「ヘッドの入り方が安定していないこと」と「フェースの芯で打てていないこと」が原因です。この苦手を克服するためにミート率の向上を目指しましょう。

理想は、構えたときの左肩の高さでインパクトし、そのままクラブを左に振り抜いていくスイングです。手先で操作しないので、ヘッドの動きが安定します。左肩の高さに着目して動きをつくろう。インパクトではアドレスと同じ高さになるようにし、そのまま左肩を上げずに体を回していくこと。

「体を正面に向けたまま」の意識で振ると、肩の高さは変わってしまう(×)。

左肩に右手を当てて重みの感覚を確かめながら回転

うまく感覚が掴めない場合は、左肩の上に右手を置き、肩にかかる重さの感覚を変えずに振ってください。その重さの感覚を感じながらダウンスイングし、さらに左後ろへ振り抜いていく。

いかがでしたか? グリーン奥からのアプローチは、状況に合わせた打ち方を選び、ハードルを下げて臨めば怖くありません。ミート率を上げる練習もあわせて、苦手を克服してくださいね。

モデル/佐藤浩継さん
55歳。長いブランクを経てゴルフを再開。「寄せワンのデキが生命線」と考えている。だからこそアプローチにはプレッシャーがかかる。

モデル/佐藤浩継さん
55歳。長いブランクを経てゴルフを再開。「寄せワンのデキが生命線」と考えている。だからこそアプローチにはプレッシャーがかかる。

モデル/佐藤浩継さん
55歳。長いブランクを経てゴルフを再開。「寄せワンのデキが生命線」と考えている。だからこそアプローチにはプレッシャーがかかる。

レッスン=花城将栄
●はなしろ・まさひで/1987年生まれ。2010年から16年までシンガポールでゴルフ指導に従事。東京・南麻布のFive Elements Golf Academyで指導している。

構成=長沢潤
写真=圓岡紀夫
協力=南茂原カントリークラブ

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