1. トップ
  2. エピソード
  3. 浮かれて報告した俺が、彼女に言われて初めて読み返したトーク画面

浮かれて報告した俺が、彼女に言われて初めて読み返したトーク画面

  • 2026.10.22
ハウコレ

送ったメッセージのどれにも、迷いはありませんでした。彼女の返事が少しずつ短くなっていたことに、俺はまったく気づいていなかったのです。

会社の最寄り駅まで歩く間、何度もスマホを取り出しては、上着のポケットに戻しました。誰かに話したくて仕方がない出来事が、ついさっき起きたばかりだったのです。最初に送る相手は、迷わず彼女に決めていました。

エレベーターホールでの告白

同じ部署の後輩に呼び止められたのは、会社を出る手前のエレベーターホールでした。好きです、と言われて、彼女がいることを伝えました。後輩は少し笑って、「じゃあ友達として仲良くしてください。今度飲みに行きましょう」と言いました。

「いいよ、行こう」と答えて、エレベーターに乗りました。

告白されたのなんて、学生のとき以来です。断ったというより、いい形で話がまとまった。そのくらいにしか考えていませんでした。

返事を待たずに打った2通目

彼女とは付き合って2年、別々に暮らしていても、その日の出来事は何でも送り合ってきました。彼女に黙っておくようなことは何もない。だから、これもすぐに伝えるつもりでした。

「今日、会社の子に告白された」と送り、照れた顔のスタンプを続けました。返事を待たずに、2通目も打ちました。

「彼女いるって言ったら、じゃあ友達として仲良くしてくださいって!今度飲みに誘われたから、行ってきてもいいよね?」

いいよね、と書いたのも、一応聞いておけば大丈夫だろう、という程度の気持ちです。

「友達としてって、2人で?」と返ってきて、深く考えずに打ちました。

「たぶん!せっかくだし仲良くしたいじゃん」

彼女の返事がいつもより短いことには、まったく気づいていませんでした。

考えるより先に送った返事

次に届いたのは、「じゃあ私も今度、先輩と飲みに行ってきていい?」。

彼女から何度か聞いたことのある、面倒見のいい男性の先輩です。2人がグラスを合わせる場面が浮かんだ途端、考えるより先に打っていました。

「え、それは話が違くない?」

送ってすぐに、次のメッセージが届きました。

「同じようなことしてるんだよ」

そして...

駅の改札の手前で足を止め、トーク画面を上までさかのぼりました。

「!」が並ぶ俺の文面と、その間に挟まった、スタンプのない彼女の短い返事。読み返してやっと、彼女がずっと面白くなかったのだと分かりました。それどころか、面白くないと思われていること自体、さっきまで知らなかったのです。

後輩とは、まだ日にちを決めていません。「ごめん」と打っては消しました。何に謝るのかを自分の言葉で書けないまま、送信ボタンには触れずにいました。

(20代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ