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1枚でも、何枚でも、布さえあれば。編集後記「テキスタイルと暮らし」

  • 2026.10.20
〈エシャペ〉や〈ルーマー〉のブランケットに〈ラプアン カンクリ〉のマルチクロス。ジェシカ・オグデンが手がける〈A.P.C. QUILTS〉のクッションはお世話になっているスタイリストさんから誕生日にいただいたお気に入り。

1枚でも、何枚でも、布さえあれば。

これまでさまざまな特集を担当し、素敵な住まいにたくさんお邪魔してきましたが、その度に「こんな家に住みたいけど自分には無理だなぁ」「なんでウチはあんなに整わないんだろう?」と思うこともしばしば。人並みにインテリアには興味はあれど、好きな家具や日用品を計画性なく買ってしまうタイプで、さらには数年前から一緒に暮らし始めた小型犬が我が物顔で部屋を占拠しており、美しく整えられた理想の住まいの実現には、まだまだ時間がかかりそうです。

でも、布さえあれば。テーブルにクロスを掛けたり、クッションカバーの色を変えたり、窓辺にリネンを吊るしてみたり。家具を買い替えるのは大がかりだけれど、一枚の布を広げることなら手軽に始められ、それでいていつもの部屋にふっと新鮮な空気を届けてくれるのがテキスタイル。なかなか片付かない我が家も、無造作にソファに置いたブランケットが部屋に色を添えてくれたり、「今度の休みに片付ける!」と思いつつ長らく部屋の隅に置かれたままのあれこれをマルチクロスが隠してくれたり。柔らかな手ざわりと穏やかな色彩が日常を自然体で整え(そして乱れた部分は隠して)、日々の機嫌を少しずつ、上向かせてくれているような気がします。

特集で愛用のテキスタイルとともにある心地よい暮らしについて話を聞いた〈ミナ ペルホネン〉の皆川明さんが、柔らかくて動きがあって、温もりを感じるテキスタイルを「まるでペットを撫でているよう」と話していたのが印象的でした。それはペット側も同じのようで、いつもお気に入りの布を引っ張り出しては気持ちよさそうに包まれています。

最新号「テキスタイルと暮らし」は、特別付録「〈ミナ ペルホネンカレンダー〉2027」付き。テキスタイルとともにある心地よい暮らしを考えた一冊です。

(本誌編集部/利根正彦)

柔らかくて温かいテキスタイルは我が家の愛犬も大好き。でもちょっと邪魔だよ。
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