1. トップ
  2. タイのスティダー王妃、自ら操縦して来日! 元CAで陸軍大将、美貌の王妃の素顔とは

タイのスティダー王妃、自ら操縦して来日! 元CAで陸軍大将、美貌の王妃の素顔とは

  • 2026.10.17
Patrick van Katwijk / Getty Images

自ら飛行機を操縦し、颯爽と日本へ降り立ったタイのスティダー王妃。エレガントな佇まいで人々を魅了する彼女だが、そのバックグラウンドは世界のロイヤルファミリーの中でも極めて異色の存在だ。民間航空会社のフライトアテンダントから軍の大将へ上り詰め、戦闘機から大型旅客機まで乗りこなす本格派パイロットでもある彼女。多才でパワフルなスティダー王妃の素顔を解き明かす。

Mark Cuthbert / Getty Images

かつての「プレイボーイ王子」を射止めた4人目の妻

スティダー・バジュラスダビマララクシャナ王妃は、1978年6月3日生まれのバンコク出身。3度の離婚歴があり、前妻たちとの間に7人の子どもを持つワチラロンコン国王(ラーマ10世)にとって、4番目の正妻である。王妃自身との間に公式な子どもはいないが、パリコレでも活躍する世界的デザイナーのシリワンナワリー王女や、王位継承の最有力候補とされるティパンコーン王子ら継子たちとも良好な関係を保ち、温かなサポート役を務めている。

夫である国王はかつて数々の浮名を流し、母である故シリキット王妃から「息子は良い子ですが、女性が彼に関心を持ち、彼自身も女性に関心がある。ちょっとしたドン・ファンです」と評されたこともある人物。そんな華やかな男性遍歴を持つ国王の心を捉え、揺るぎない信頼を築いた存在としても知られている。

Getty Images

バンコクの中産階級から名門私立大学を卒業した才媛時代

名家出身の貴族が多いロイヤル界において、スティダー王妃はバンコクの中産階級家庭で育った。

高校卒業後は、タイ屈指の英語教育で知られるカトリック系の名門・アサンプション大学へ進学。コミュニケーション・アーツ学部で学び、2000年に学士号を取得した。

Pacific Press / Getty Images

JALからタイ国際航空へ 第一線で活躍した客室乗務員時代

大学を卒業した2000年、スティダー王妃が最初に選んだキャリアは日本航空(JAL)の客室乗務員だった。2003年までの約3年間をJALで過ごした後、タイのフラッグキャリアであるタイ国際航空(THAI)へと転職。2008年まで国際線の第一線に乗務した。

多国籍の乗客と接する語学力や保安要員としての厳しい規律を身につけたこの時期の経験は、現在の国際外交の現場でも揺るぎない土台となっている。

PPE/SIPA/Shutterstock

機内での出会いから転身、皇太子を守る「ラチャワンロップ衛兵隊」へ

タイ国際航空に勤務していた頃、熱心な航空愛好家として知られる当時の皇太子(現ワチラロンコン国王)と出会ったと言われている。これを機に客室乗務員のキャリアにピリオドを打ち、全く異なる道を歩み始めた。

2013年、皇太子を警護する護衛隊「ラチャワンロップ衛兵隊」に入隊し、特別将校部隊に配属されたのだ。要人の命を最前線で守るボディーガードとして忠誠を尽くし、作戦や軍事的な責任を担うなかで国王の絶大な信頼を勝ち取っていった。

SOPA Images / Getty Images

過酷な訓練を乗り越え陸軍大将へ。名誉職にとどまらないタフな軍歴

こうして軍の世界へ身を投じたスティダー王妃は、着実に実績を積み重ねていく。2015年8月に中将へ昇進すると、タイ王国陸軍への転籍を経て2016年には最高位である大将(General)の階級に到達。2017年までには王室副官部および王室警備司令部の上級職へ就任した。

何より周囲を驚かせたのは、過酷な軍事訓練に自ら挑み、次々と修了していったそのストイックさだ。空挺部隊でのパラシュート降下をはじめ、密林でのサバイバル訓練や実弾射撃訓練を次々と履修。厳しい現場で培われた揺るぎない芯の強さと鍛え抜かれた身体能力は、公務で見せる凛としたエレガンスの確かなベースとなっている。

Aflo

戴冠式3日前の電撃発表! 国中を驚かせたサプライズ挙式

2人の親密な関係は2016年10月頃からメディアで報じられていたものの、王室による公式な発表は一切なかった。そんななか迎えた2019年5月1日、戴冠式を目前に控えたタイミングで突如として電撃婚が発表された。父プミポン前国王の崩御から続いた3年間の服喪が明け、新たな時代へと舵を切る節目の時期に突如発表された結婚は、国内外に大きな衝撃を与えた。

バンコクの王宮で執り行われた結婚式では、当時40歳のスティダー王妃が護衛隊の最高位クラス「スティダー・ワチラロンコン・ナ・アユタヤ将軍」から正式に王妃へと任命された。伝統に則り国王の足元にひれ伏して線香と花を捧げる厳かな儀式が国営テレビで放映され、世界中に大きな衝撃を与えた(写真)。

Aflo

自ら旅客機を操縦して来日! 戦闘機も乗りこなす「パイロットの女王」

スティダー王妃を語る上で欠かせないのが、卓越した航空機の操縦技術だ。

タイ空軍の戦闘機(F-5)の操縦訓練を受け、戦闘機を操縦した世界で唯一の王妃とされるほか、大型旅客機(ボーイング737など)の操縦資格も保持している。今年初めのラオス公式訪問の際にも、国王と並んで飛行機に乗る様子を捉えた動画が公開され大きな話題を呼んだ。政府や国民から親しみを込めて「パイロットの女王」と呼ばれ、今回の来日でも自らコックピットに座ってフライトした。

SOPA Images / Getty Images

セーリングやアイスホッケーに情熱を注ぐ本格派アスリート

スティダー王妃のアクティブな一面は、スポーツシーンでも際立っている。タイ政府もその才能を高く評価しており、特に熱を注いでいるのがセーリングだ。国際ヨットレース「プーケット・キングスカップ・レガッタ」に国王とともに出場し、舵を取る本格派として知られる。

さらに常夏の国タイにおいて女子アイスホッケーの普及にも尽力しており、親善試合では自ら防具を身にまとってリンクに立ち、スティックを握る姿が話題を呼んだ。

Antoine Gyori - Corbis / Getty Images

伝統美をモダンに昇華 自国の工芸を世界へ発信するタイシルクスタイル

スティダー王妃の公務は、単なるセレモニーへの出席にとどまらない。タイシルクをはじめとする自国の伝統工芸品の保存と継承を熱心に支援しており、国内外の公務で自らタイシルクを纏うことで、文化遺産の価値を世界へアピールする役割を担っているよう。また、タイを訪問する各国首脳の歓迎式典を取り仕切るなど、国の顔としての外交任務も積極的に行っている。

2026年のフランス国賓訪問の際、エリゼ宮での公式晩餐会に登場した装いはその象徴と言えそうだ(写真)。艶やかな手織りタイシルクを用いたモダンなドレスに、王室ゆかりのサファイアとダイヤモンドのハイジュエリーを合わせ、パリの舞台で見事な存在感を放っていた。自国の誇る手仕事をモダンなドレスへと落とし込み、グローバルな舞台でタイの美を語るそのスマートなアプローチは、新世代のロイヤルアイコンとして注目を集めている。

Getty Images
元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ