1. トップ
  2. 赤ちゃんにとって「うつ伏せ」は一大プロジェクト!? 大人の知識を持つ赤ちゃん転生者が、思い通りに動かない体に悪戦苦闘【書評】

赤ちゃんにとって「うつ伏せ」は一大プロジェクト!? 大人の知識を持つ赤ちゃん転生者が、思い通りに動かない体に悪戦苦闘【書評】

  • 2026.10.14

【漫画】本編を読む

初めての子どもを出産し、1カ月健診を受けた時、お医者さんから「お母さんが目を離さずにいられる時に、うつ伏せの練習をさせてください」と言われてびっくりした。そうか、赤ちゃんは、うつ伏せになることにも練習が必要なのか。うつ伏せの練習は、首や肩、背中の筋肉が鍛えられるというけれど、小さな体にとってはどれほど大変なトレーニングなのだろう。でも、もし、赤ちゃんに大人並みの知識があれば、その成長も効率よく進められたりはしないのだろうか。

そんな予想をあっさり裏切るのが、『赤ちゃんに転生した話』(茶々京色/KADOKAWA)。赤ちゃんの成長を、当事者の目線から描く転生コメディだ。赤ちゃんの前世は、ブラック企業で働いていた男性社員。前世の記憶と知識があるとはいえ、未発達な筋肉は思い通りには動かない。そのもどかしさに思わずふふっと笑わされてしまう。

ある時、赤ちゃんはうつ伏せの練習に励む。ところが、手を前へ出そうとしても、まるで動かない。意識は大人でも、体はまだまだ赤ちゃんなのだ。

この漫画を読むと、寝返りやずりばいができるようになるまでに、赤ちゃんがどれほどの苦労を重ねているのかが見えてくる。筋肉を使い、重心を動かし、床との摩擦とも格闘する。大人には当たり前に見える動きも、赤ちゃんにとっては一大プロジェクト。昨日までできなかったことが、ある日できるようになる。普段は何げなく見守っている成長の一つひとつが、ますますまぶしく見える。小さくて大きな前進の尊さを、改めて感じさせてくれるエピソードだ。

文=アサトーミナミ

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ