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「これ、私のじゃない」夜の空港バスで紺色のトランクを受け取った私。赤いお守りを見て青ざめた瞬間

  • 2026.10.11
「これ、私のじゃない」夜の空港バスで紺色のトランクを受け取った私。赤いお守りを見て青ざめた瞬間

夜の降り場で見つけた、いつものトランク

帰省を終え、飛行機が空港に着いたのは夜9時ごろでした。

40代の私は、そこから自宅の最寄り駅まで空港バスに乗りました。

早く帰ってお風呂に入りたい。暗い車窓を眺めながら、そんなことばかり考えていました。

駅前の降り場に着くと、バスの横の荷物室が開きました。

50代くらいの男性係員が、降りてきた乗客に声をかけながら荷物を出していきます。

「お預かりしたトランク、こちらにお出ししますね」

歩道に並べられたトランクの中に、見慣れた紺色のものがありました。硬い素材で、角には小さなすり傷があります。

「あ、これだ」

すっかり自分のものだと思い込み、私は迷わず持ち手をつかみました。

「お気をつけてお帰りください」

「ありがとうございます」

係員に会釈して、そのまま歩き出しました。

すぐ隣にも同じ形と色のトランクがあったのに、そのときの私はまったく気に留めなかったのです。

持ち手についていた、見知らぬ赤いお守り

家まではまだ少し距離があるため、私は駅前のタクシー乗り場へ向かいました。

「トランク、後ろに積みましょうか」

「あ、すみません。お願いします」

運転手さんがトランクを持ち上げたとき、持ち手についていた赤いお守りが揺れました。

「……え?」

思わず目を凝らしました。私のトランクに、あんなお守りはついていません。

「……これ、私のじゃない」

一気に血の気が引きました。

角の傷も色もそっくりだったので、すっかり思い込んでいたのです。持ち手の目印など、ろくに確認していませんでした。

慌ててバスの切符に書かれていた番号へ電話をかけました。

「すみません!さっきバスを降りたんですけど、別の方のトランクを持ってきちゃったみたいで…」

すると電話口の担当者から、思いがけない返事がありました。

「ちょうど今、同じお問い合わせをいただいたところです」

「えっ、そうなんですか?」

相手の方も私のトランクを持っていて、すでに電車で数駅先まで移動しているとのことでした。

バス会社に間に入ってもらい、途中の駅で落ち合って交換することになりました。

4時間遅れの帰宅と、懲りない目印選び

私はタクシーで待ち合わせの駅へ向かいました。

相手の方は、私のトランクのそばで笑顔で待っていてくれました。

「本当にすみません!私、全然気づかなくて…」

「いえいえ、おたがい様ですよ。私もまったく気づかなかったんです」

その言葉に、ようやく肩の力が抜けました。

無事に自分のトランクを取り戻せたものの、家に着いたのは予定より4時間も遅い時刻。タクシー代は約8000円かかりました。

玄関でトランクを見下ろしながら、もう笑うしかありませんでした。

後日、この話をした友人から勧められ、持ち手にスカーフを巻くことにしました。

ところが、次の旅行ではスカーフが真っ黒に汚れて戻ってきました。

それならと、かわいいキーホルダーに替えてみたのですが、今度は飛行機に預けたあと、ちぎれてなくなってしまったのです。

「もう、どうしたらいいんだろう。次は大きなシールでも貼ろうかな」

そう友人に話すと、私の紺色のトランクをちらりと見て、ひと言。

「それ、はがれるよ」

今度こそ目立つ目印をつけたいのに、なかなかうまくいきません。

あの夜の8000円を思い出すたび、次こそ絶対に間違えないようにしようと思っています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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