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「別の局より30円高い、ごまかしてるだろ」窓口で怒鳴り続けた男性に、局長が封筒を量り直して尋ねた一言

  • 2026.10.11
「別の局より30円高い、ごまかしてるだろ」窓口で怒鳴り続けた男性に、局長が封筒を量り直して尋ねた一言

別の郵便局と30円違うと言われて

郵便局の窓口でパートをしていた頃のことです。

昼すぎ、60代くらいの男性が大きな封筒を持ってやってきました。

「これ、一番安い方法で送りたいんだけど」

私は封筒を確認し、窓口のはかりにのせました。定形外郵便の規格外サイズに当たるもので、重さは52グラム。料金は290円でした。

「こちらですと、290円になります」

すると、男性の表情が変わりました。

「えっ? ちょっと待って。さっきは260円って言われたぞ」

話を聞くと、ここへ来る前に別の郵便局でも同じ封筒を量ってもらったそうです。

「そうだったんですね。ただ、こちらでは52グラムありまして……」

「だから、同じ封筒なのに30円も違うのはおかしいだろ。ごまかしてるんじゃないのか?」

私は料金表を見せながら説明しました。

「郵便料金は全国共通です。こちらの大きさですと、50グラムを超えた場合は290円になるんです」

「そんなことは分かってるよ! さっきの局では260円だったんだって!」

何度説明しても、男性は納得してくれません。

奥の机では局長が電話対応を続けていました。私も何とか説明しようとしましたが、男性は同じ主張を繰り返すばかりです。

やり取りが長引き、気づけば30分近くが過ぎていました。男性の後ろには、入り口近くまで列ができています。

すると突然、男性がカウンターを手のひらでたたきました。

「お前が余分に取ろうとしてるんだろ! そんなの詐欺じゃないか!」

「いえ、そんなことはありません。料金表のとおりにご案内しているんです」

何もごまかしていないのに、詐欺だとまで言われるなんて。

悔しさと緊張で手が震え、それ以上どう説明すればいいのか分からなくなっていました。

局長が量り直して気づいたこと

そのとき、電話を終えた局長が私の隣に来ました。

50代の、普段は口数の少ない局長です。

局長は男性の話を聞くと、はかりの向きを変え、男性からも数字が見えるようにしました。

そして、封筒をもう一度のせます。

「お客様、ちょっとこちらをご覧ください。今、52グラムありますよね」

「……ああ。それが?」

「この郵便物は、50グラムまでなら260円です。でも、50グラムを超えると290円になるんです」

「だから、向こうでは260円だったんだよ」

局長は少し考えてから尋ねました。

「最初の郵便局で量ってもらったあと、何か中に入れませんでしたか?」

「……え?」

男性は封筒に目を落としました。

少しの間、黙って考えていましたが、突然何かを思い出したように顔を上げました。

「あっ……そういえば、写真をあとから入れたな」

「ああ、そうでしたか。それで重さが変わったのかもしれませんね。今は50グラムを超えていますので、290円になります」

男性はもう一度はかりを見ました。

「……そうか。じゃあ、俺が勘違いしてたのか」

先ほどまでの大きな声が嘘のように小さくなっていました。

男性は財布を開き、料金を数え始めました。10円玉を3枚取り出し、ほかの硬貨と合わせて290円をカウンターに置きました。

そして、私のほうをちらりと見て言いました。

「……疑って、悪かったね」

「いえ。お預かりします」

私は料金を受け取り、封筒の差し出し手続きを進めました。

男性が帰ったあと、列の先頭にいた年配の女性が声をかけてくれました。

「大変だったわね。お疲れさま」

「ありがとうございます」

その一言に、ようやく肩の力が抜けました。

局長も、はかりを元の向きに戻しながら言いました。

「説明は間違ってなかったよ。でも、ああいうときは一人で抱えなくていいから。次は5分で呼んで」

「……はい。ありがとうございます」

もっと早く局長に相談すればよかったのだと思いました。

あのとき、何度説明しても伝わらなかった料金の違いが、はかりの数字と局長の質問によって解決しました。

一人で何とかしようとするだけでなく、困ったときには周りを頼ることも大切なのだと感じた出来事です。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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