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進化する月経治療薬。最大120日周期にできる「新薬」登場で変わる婦人科治療の今

  • 2026.10.10

 

話を伺った人 …
稲葉可奈子さん

産婦人科専門医。京都大学医学部卒業、東京大学大学院にて医学博士号を取得。関東中央病院産婦人科 医長を経て、2024年、レディースクリニックInaba Clinicを開院し院長に。四児の母でもあり、子宮頸がん予防やSRHRに関する情報なども積極的に配信されている。https://ina-cli.com/

 

なぜ今、生理痛の治療薬が続々承認?「年間5700億円の経済損失」と40代女性が直面するリアル

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2025年、経口避妊薬「スリンダ」や緊急避妊薬の薬局販売が承認された。婦人科領域の処方薬の承認はその後も続き、今年8月には月経の回数を減らすことができるヤーズフレックスのジェネリック「ドロエチフレックス」、9月には月経困難症の治療薬「マルシロン配合錠」が発売になる。どちらも通称で、「超低用量ピル」と呼ばれたりもする。

新薬連続発売の背景には、生理やPMS(月経前症候群)など、月経による年間約5700億円の経済損失も関係している。「そういった課題も含め、生理による不調、月経困難症の治療薬の承認が進んでいます。一方で今も『生理痛は仕方ないもの』と我慢している女性たちも少なくありません。特に40代は『今までもずっと重かったし』『そろそろ更年期だから』と辛くても我慢しがちです。治療の選択肢も増えている中で、これは本当にもったいないことだと感じます」と話すのは、渋谷にあるレディースクリニックInaba Clinicの院長の稲葉可奈子医師だ。

不正出血や更年期への不安も…生理痛の治療薬を迷う人が知っておきたい「本当のメリット」

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そもそも月経困難症とは、生理中に起こる下腹部痛、腰痛、吐き気、頭痛、疲労感、食欲不振、イライラなど、症状は多岐にわたる。

「子宮内膜症や子宮筋腫など原因があって不調が起こるケースも原因疾患がないケースも、いずれも月経困難症として保険が適用されます。治療として、避妊用の低用量ピルを活用している人もいます。それも選択肢のひとつではありますが、避妊用のピルは保険診療の対象にならず自費になります。ヤーズフレックスは、生理の頻度を最大120日ごとに減少できるメリットがあり、保険で処方できますが、1カ月あたりの3割自己負担額が2000円以上なのがネックになっていました。今回ジェネリックのドロエチフレックスが発売になり、3割負担だと1カ月約830円とかなり抑えられます」

生理の不調は毎月のことなので、費用負担が少なく長く使用できることは大事だと稲葉医師は指摘する。しかし、月経困難症の治療薬に対して「更年期症状が早く来そうで怖い」「不正出血などが心配」と二の足を踏む人もいる。

「我慢」が病気を見落とす原因に?専門医が明かす生理痛治療薬の副作用と真実

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「確かに、エストロゲンをコントロールするので更年期的な症状が出る人、不正出血が出る人もいますが、全員ではありません。生理痛の症状がさまざまあるように治療での現れ方も人それぞれ。もし副作用があれば他の薬に変更するので大丈夫。『いつものことだから』と我慢し続けたことにより、疾患に気づけないケースもあります。また、40代以降は血栓症のリスクがあがりますが、血栓症のリスクがない生理痛治療薬(ミニピル)もある。まずは、つらいと感じたら受診のサイン。治療薬の選択肢が広がっている今、更年期的な症状が出たとしても、用量の調節や他の薬に変えてみるなど、別の方法を試しやすくなってきています」

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