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「これ、あなたが言ったのよ」お年玉の差額を求めた兄。だが、母が棚から出した古い手帳に書いてあった事実

  • 2026.10.9
「これ、あなたが言ったのよ」お年玉の差額を求めた兄。だが、母が棚から出した古い手帳に書いてあった事実

正月の居間で、お年玉の額を聞いた兄

私には2つ上の兄がいます。結婚も出産も私のほうが早く、兄がまだ独身だったころから、私の子どもたちには毎年お年玉をくれていました。

お年玉の額について家族で決めたのも、そのころのことです。

やがて兄も結婚し、今は小学生の子が2人います。

正月になると、兄と私はそれぞれのお年玉を母に預け、母から子どもたちに渡してもらうのが恒例になっていました。

今年の正月も、昼食を終えたあと、実家の居間で兄と私、母の3人がこたつを囲んでいました。

子どもたち4人は奥の部屋で遊んでいます。兄は空になった湯のみを何度かこちらに差し出し、そのたびに私はお茶をついでいました。

しばらくすると、兄が母に尋ねました。

「で、うちの子にはいくら入れてくれたの?」

「この子からは、一人3千円ずつよ。あなたからは一人5千円ずつ預かったわね」

今年、私の子ども2人は中学生になっています。一方、兄の子ども2人はまだ小学生です。

すると兄は眉をひそめました。

「え?俺は5千円ずつ出してるのに、そっちは3千円ずつなの?」

「でも、それは前から決めてたでしょう」

私がそう言うと、兄は首を振り、こたつの天板をどんとたたきました。

「そんなのずるいよ!俺は一人5千円で、お前は3千円だろ。だったら差額、払ってよ」

思わず私は、むきかけのみかんを持ったまま固まりました。奥の部屋からは、何も知らない子どもたちの笑い声が聞こえてきます。

母が棚から出した古い手帳

そのとき、母が何も言わずに立ち上がりました。

居間の棚から取り出したのは、表紙の角がすり切れた古い手帳です。

母はこたつに戻ると、あるページを開いて兄の前に置きました。

「ほら、ここ。読んでみて」

兄が手帳をのぞき込みます。

母は書かれている文字を指さしました。

「小学生は3千円、中学生から5千円。これ、あなたが言ったのよ。私、そのとき書いておいたの」

兄は黙ったまま、手帳に目を落としていました。そこには、その年の日付と一緒に、お年玉の金額について決めた内容が母の字で残っていました。

母はさらに、落ち着いた声で続けます。

「あなたの子が中学生になったら、この子も5千円ずつ出す。それまでは、この決め方でいいでしょう」

兄の顔が赤くなりました。しばらく手帳を見つめたあと、何も言わずに閉じ、湯のみを持って台所へ向かいました。

水を流す音が聞こえる中、母は手帳を棚へ戻しながら、私に小さな声で言いました。

「書いておいて、よかったわね」

私は思わず母の顔を見て、苦笑いしました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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