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スコーンとは一味違う? オーブンなしで焼けるイギリス伝統「ウェルシュケーキ」とは

  • 2026.10.7

イギリスのウェールズ地方で親しまれる伝統菓子「ウェルシュケーキ(Welsh cakes)」をご存じですか? スコーンのように素朴でありながら、サクサクほろほろとした軽い食感が特徴です。本場では鉄板で焼きますが、じつはオーブンを使わずホットプレートで気軽に作れます。温めてバターを添えれば絶品! 秋の庭仕事の休憩タイムにミルクティーと一緒に味わいたい菓子の簡単レシピをご紹介します。

イギリス留学時に経験した大人の遠足とウェルシュケーキの思い出

ウェルシュケーキ

今回は、イギリスのお隣、ウェールズのお菓子をご紹介します。ウェールズといえば、「ウェルシュケーキ」ですが、この菓子と出会った思い出話から。

私がイギリスのコッツウォルズ地方に語学留学してすぐのこと。なんと、大雨の影響で洪水が起き、たくさんの地域でしばらく水が使えないということがありました。

その時滞在していた家では水は使えたものの、節水のためにシャワーの時間も1人10分と決められ、洗濯も週3回から週2回になるといった感じ。また、留学先の学校もしばらく休校になりましたが、その代わり、毎日のようにバスでの遠足が企画されました。

イギリスのさまざまな地域に行くのが目的だった当時の私には、最高のチャンス到来! ほぼ毎日バスに乗って遠足へ。自由時間があれば、尋ねた先々でティールームに入ってスコーンを食べるといった感じです。

イギリスの村「バイブリー」
イングランド南西部のコッツウォルズ地方にある「イギリスで最も美しい村」として有名な村「バイブリー」。
ストーンヘンジ
世界文化遺産にも登録されているイギリス南部に位置する環状列石「ストーンヘンジ」。

コッツウォルズの小さな村や、きっと自ら行く機会がなかったかもしれない名所、ストーンヘンジにも連れて行ってもらいました。コッツウォルズにある大学附属の語学学校だったのですが、生徒たちみんなが知り合いになるくらいアットホームな学校だったので、どこに行っても楽しかったのを覚えています。

カーディフ城と時計塔
ウェールズで見学したカーディフ城と時計塔。

その多数の訪問先の1つがウェールズ。コッツウォルズからバスで行くと案外近くにあるのに、一歩入れば、標識はウェールズ語に切り替わり、本当に言語も違うんだと実感しました。

そこで訪れた場所は、西暦元年ごろにローマ人が要塞を築いたことから始まる歴史ある城郭のカーディフ城。お城も格好よくて素敵な見学先でしたが、気になって仕方なかったのが、「ウェルシュケーキ」は、どこで買えるのか。

ウェルシュケーキとスコーン
ウェルシュケーキとスコーンが一緒に売られているウェールズの売店。Lachlan1/Shutterstock.com

私がウェールズといえば唯一知っていた「ウェルシュケーキ」は、とある売店で無事買うことができて、任務完了! 帰りのバスの中でも、どんな味なのだろう? 食感はどうかな?とワクワクしながら大事に抱えてたことを、よく覚えています。

帰宅後、早速軽くトーストしてウェルシュケーキを食べてみると……見た目のとおり、とっても素朴なお菓子。スコーンのようにシンプルに味わい深く、でもスコーンとは違う食感で、サクサクほろほろした軽い食感でした。

温めてバターを乗せて食べると本当に美味しい! 少し寒くなってきた頃にミルクティーのお供に食べたくなる、そんなお菓子で、今でもよく作っています。

スパイス入りのレシピもありますが、私の記憶ではスパイスは入っていなかったので、ご紹介するレシピはシンプルなレシピです。

ウェルシュケーキ
ウェールズのベーカリーで焼かれているウェルシュケーキ。4kclips/Shutterstock.com

本場ではグリドルパンという、分厚い鉄のフライパンで焼くのですが、私はホットプレートで作っています。それでも十分美味しくできますよ! 手軽にできるのが一番ですよね!

ウェールズ人の友人お墨付きの味ですので、ぜひ気軽に作ってみてくださいね!

ウェルシュケーキの作り方

ウェルシュケーキ

【材料:約17個分】

ウェルシュケーキの材料
  • 薄力粉 220g
  • ベーキングパウダー 5g
  • 塩 少々
  • バター 100g
  • きび砂糖 50g
  • グラニュー糖 25g
  • カランツ(酸味が強い小粒の干しブドウの一種) 75g
  • 卵 1個
  • 仕上げ用に、グラニュー糖 適量

【作り方】

1. ボールに薄力粉とベーキングパウダー、塩、角切りにしたバターを入れ、手で擦り合わせて、サラサラにする。
この作業はフードプロセッサーでもOK。

バターをすり混ぜる
サラサラの状態

2. そこに砂糖、カランツを加え、さっくりと手で混ぜ合わせる。

砂糖、カランツを入れる
さっくり混ぜる

溶いた卵を入れ、ゴムベラでさっくりと混ぜ合わせてひとまとめにする。

溶き卵を入れてまとめる

4. ひとまとめにしたら、打ち粉(分量外)をした台に出し、約1cmの厚さに伸ばす。

台に出す

5. 約6.5cmの抜き型で抜いていく。

型で抜く

6. ホットプレートを低温〜中温(180℃くらい)に熱し、バターを溶かし、生地を並べていく。
蓋をして、5〜10分程度経ったら裏返し、焼き色がついていたら、そのまま反対側も焼く。

ホットプレートで焼く

焼き時間はホットプレートの強さなどによるので、焼きすぎないように注意してください。心配な場合は、もう少し早めに裏返して焼き色を見てください。

7. 両面焼けたら、グラニュー糖(分量外)をまぶす。

グラニュー糖をまぶす
ウェルシュケーキ

特別なオーブンがなくても、ホットプレートひとつで気軽に焼けるのが魅力のレシピです。

ウェルシュケーキ

庭仕事の合間のカフェタイムや肌寒い日のティータイムに。ぜひ気軽に挑戦してみてくださいね!

Credit
写真&文 / The Pudding Party Tomo - イギリス菓子研究家/パティシエ -

イギリスのプディングの美味しさをもっと多くの人に知ってもらいたいと活動する、イギリス菓子研究家、パティシエ。ル・コルドン・ブルー横浜校にて菓子ディプロムを取得。英国コッツウォルズのスリーウェイズ・ハウス・ホテルにてイギリス伝統菓子作りの腕を磨く。
〈The Pudding Party Tomoとイギリス菓子作り〉 https://youtube.com/channel/UCV1hGcG5t0SELBBiuJ1GqBA

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