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【井戸端会議が現代に復活】高齢者も障がい者も「洗濯」で楽しく交流!誰も取り残さない地域の拠点を訪ねてみた

  • 2026.10.4

昔は、共同の井戸や水場を囲んで、洗濯をしながら困り事や世間話をする「井戸端会議」がありました。そんな交流の場を、現代によみがえらせようと試みているのが、春日台センターセンターの「洗濯文化研究所」(神奈川県愛川町)です。高齢者や障がいのある人、地域の人たちが洗濯をきっかけに出会い、会話や見守り、働く場につながっています。


※この記事は雑誌『家の光』2025年9月号特集「「老い」を自分らしく」を一部抜粋・再編集して制作しています。記事内の年齢、肩書などは掲載当時のものです。

老いの不安はつながって解消!

介護施設や放課後等デイサービスなどの機能を併せ持つ複合施設、神奈川県愛川町の「春日台センターセンター」にある洗濯文化研究所。高齢者をはじめとする利用者や、障がい者、地域の人たちが「洗濯」を介してつながっています。

洗濯でつながる
春日台センターセンター 洗濯文化研究所



愛川町の中心部に2022年オープンした「春日台センターセンター」。1969年に開業し、2016年に閉店したスーパーマーケット「春日台センター」の跡地に建てられました。

横長の木造施設の中でひときわ目を引くのが、「洗濯文化研究所」。大型ランドリーマシンを備えるコインランドリーと洗濯代行サービス(洗濯デリバリー)を提供しています。洗濯文化研究所代表の馬場拓也さんは、洗濯に着目した理由をこう話します。

「女性が外で働く社会になり、家事を家庭の外に委託するニーズが増えています。昔は共同の井戸や水場に女性が集まり、洗濯しながら困り事を共有する“井戸端会議“という文化がありました。そういう場所をめざして始めたんです」


毎日のように洗濯文化研究所を利用する青木さん(左)と店長の髙橋さん。専用のランドリーバッグで配達

洗濯文化研究所は、障がいのある人や精神疾患を抱える人が働く就労継続支援事業所(A型)でもあります。20〜50代のスタッフが洗濯から乾燥、たたみ作業、配達といった仕事を担います。

3年前のオープン時から常連の青木ヒナ子さん(92)は、「ここに来るとみなさんが『青木さーん』って声をかけてくれるから、おしゃべりも楽しいです」とほほ笑みます。

「青木さんは一人暮らしですし、しばらく顔を見ないと、心配になって連絡しちゃう。お店でも配達先でも、声をかけあうのが当たり前になっています」と店長の髙橋知世さん。


だれもが存在を認め合い、つながりあえる場

高齢者や障がい者とそうでない人たちの間に分断がある、となんとなく感じていた馬場さん。その境界線を緩やかにし、人と人が自然につながりあう場を作ろうと、開放的な施設の設計やデザインにもこだわりました。


代表の馬場さんは、地域に開かれた福祉事業を運営する「社会福祉法人愛川舜寿(しゅんじゅ)会」の理事長

洗濯文化研究所のココがすごい!


洗剤やオリジナルランドリーバッグの販売も

◎洗濯物のデリバリーで見守り

天然由来原料の洗剤を使い、敏感肌の人も安心して利用できる。洗濯物を家まで取りに行き、できあがりを届けるデリバリーサービスも好評。一人暮らしの高齢者の見守りにも。


引き取り&お届けは専用車で!

◎幅応い年代が集まる場に

コインランドリーの待ち時間や、洗濯物を受け取りに来たときなどに、利用者同士や働く人との間に会話が生まれる。「あの方、しばらく見ないわね」と安否確認につながることも。


そこかしこでおしゃべりに花が咲く


広々として待ち時間も過ごしやす~い

◎障がい者の働く場に

“支えられる“立場である人が社会を“支える“役割を担うことができる。利用者から、直接感謝の言葉をかけられることが励みになる。


ていねいな仕上がりを心がけてま~す


洗濯文化研究所がある春日台センターセンターって?


だれでもウエルカム!地域の拠点



「春日台センターセンター」には地域住民が自由に出入りでき、放課後は近所の子どもらが集まってきます。高齢者施設や障がいのある子どもらが通う放課後等デイサービスなどの「福祉エリア」と「地域に開かれたエリア」には区切りがなく、利用者の中にはときどき大きな声を上げる人も。


大人も子どももの~んびり



「なんか怖い、と感じる子もいれば、平気な子もいます。教科書で習うよりもリアルに多様性を肌で感じる経験は、将来の財産になっていくはずです。彼らが10年、20年後大きくなったときに、ここってそういう場所だったんだ、と思い返してくれたらうれしい」(馬場さん)


駄菓子屋が開く日も


2階には勉強をする学生の姿も


放課後等デイサービスの生徒の作品


大きなひさしの下の縁側が大人気


とび太くんもコロッケが好き?


コロッケスタンド「春日台コロッケ」は、「春日台センター」のコロッケをバージョンアップ

緑が多く、心地よい風が吹き抜けるこの場を訪れた人たちは共通して、「こういうことなんだよなあ」とつぶやくのだそう。だれもが存在を認め合い、つながりあえる場こそが、安心をもたらしてくれるのかもしれません。

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