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11月の仏ワイン輸入 2025年は2004年の3割弱

  • 2026.9.30

ボージョレ・ヌーヴォーの解禁は11月の第3木曜日で、2026年は11月19日。財務省の貿易統計では、フランスからのワイン(2L以下の容器入り・スパークリング等を除く)の輸入は38年中36年で11月が最多の月でしたが、2025年の11月は2004年の27.5%でした。家計のワイン支出は12月に次いで11月が多い月です。

フランスのボージョレ地区の新酒、ボージョレ・ヌーヴォーの解禁日が近づいてきました。2026年は11月19日(木)です。この時期、フランスからのワインの輸入は本当に増えているのか。ここで数える輸入量は、2リットル以下の容器に入ったワイン(スパークリングワインとシェリー・ポートなどの強化ぶどう酒を除く)です。財務省の貿易統計と総務省の家計調査で、月ごとに確かめました。
この記事で扱う内容です。
・解禁日の決まり フランスではいつから出荷・販売できるか
・フランスからのワインの輸入 1988年から見た「11月の山」
・11月の輸入量の移り変わり(2004年と2025年)
・家庭でワインにお金を使う月と都市
割合や日付の計算は、国などの公表資料をもとに編集部で行っています。

解禁は11月の第3木曜日 2026年は11月19日

INAO(フランス国立原産地・品質研究所)の紹介ページでは、AOPボージョレは白・ロゼもあるものの主に赤ワインで、「プリムール」「ヌーヴォー」として世界で知られているとされています。仕様書では、赤・ロゼの主なぶどうの品種はガメイです。
ボージョレ・ヌーヴォーの販売開始日は、フランスの原産地呼称を管理する公的機関INAOの資料で確かめられます。INAOの事業者向けの案内では、「ヌーヴォー(nouveau)」「プリムール(primeur)」と表示するAOCワインは、11月の第3木曜日から消費者向けに販売できる、とされています。INAOのボージョレの紹介ページも、ボージョレのワインの大部分は11月の第3木曜日から新酒(プリムール)として楽しまれている、と説明しています。
2026年の11月の第3木曜日は11月19日(木)です。
販売より前に、出荷の決まりもあります。ボージョレの仕様書(AOCのルールをまとめた文書)では、ヌーヴォーは「11月の第3木曜日の38日前」から、認可を受けた倉庫の間で動かせるとされています。38日前の決まりは改正前の版にもあります。INAOの案内は、この決まりがEU域外の国へ送る場合にも当てはまるとしています。2026年に当てはめると、38日前は10月12日(月)です(編集部の計算)。
同じ仕様書には、ボージョレ・ヌーヴォーが11月の第3木曜日に消費者向けに売り出されるようになったのは1985年から、という経緯も書かれています。

フランスからのワイン輸入は11月が最多 38年中36年

財務省の貿易統計では、ワインは容器の大きさや種類で番号が分かれています。ここでは、「ぶどう酒(2リットル以下の容器入り)のうち、シェリー・ポートなどの強化ぶどう酒以外」(品目番号2204.21-020)について、フランスからの輸入量を月ごとに並べました。スパークリングワインは別の番号のため含みません。
1988年から2025年までの38年のうち、36年で11月が1年で最も輸入量の多い月でした。例外は1998年(4月が最多)と2025年(9月が最多)です。
2004年と2025年の9〜12月を比べると次のとおりです。
・2004年 9月259万L 10月532万L 11月1,378万L 12月392万L
・2025年 9月381万L 10月318万L 11月379万L 12月244万L
2004年は11月だけが飛び抜けて多い形でしたが、2025年は11月と9月がほぼ同じ量です。2025年の9月は11月を24,335L上回りましたが、2025年の値は確定前の「確々報」のため、確定値(2026年11月12日公表予定)で変わることもあります。
※貿易統計は品目の番号で数えるため、ボージョレ・ヌーヴォーだけの量はわかりません。11月の輸入にどれだけヌーヴォーが含まれるかも、この統計からは読み取れません。

11月の輸入量 2025年は379万Lで2004年の27.5%

フランスからの11月の輸入量が1988年以降でいちばん多かったのは2004年の1,378万L(13,783,991L)です。2025年の11月は379万L(3,788,894L)で、2004年の27.5%でした。
・1988年 290万L(1年の輸入量の14.9%)
・1993年 286万L(1年の輸入量の14.6%)
・1998年 825万L(1年の輸入量の8.0%)
・2000年 1,052万L(1年の輸入量の20.2%)
・2004年 1,378万L(1年の輸入量の23.2%)
・2008年 943万L(1年の輸入量の18.9%)
・2013年 1,131万L(1年の輸入量の19.9%)
・2018年 671万L(1年の輸入量の15.9%)
・2023年 416万L(1年の輸入量の11.1%)
・2024年 434万L(1年の輸入量の11.9%)
・2025年 379万L(1年の輸入量の10.9%)
( )内は、その年のフランスからの輸入量のうち11月の分の割合です。1年を12か月で均等に割ると約8.3%になります。11月の割合が最も高かったのは2005年の25.2%で、2025年は10.9%でした。
フランスからの1年の輸入量が最も多かったのは1998年の10,336万Lで、この年は4月が最多の月です。
なお2025年のこの品目の輸入量を国別に見ると、1位はチリ(3,850万L)、2位がフランス(3,491万L)、3位がイタリア(3,146万L)でした。

家庭のワイン支出 11月は12月に次いで多い月

総務省の家計調査(二人以上の世帯)には「ワイン」の品目があり、ぶどうやぶどうの果汁を発酵させたお酒への支出が月ごとにわかります(国産と輸入品には分けていません)。
1世帯が1か月にワインに使った金額は、2025年は次のとおりです。
・2025年10月 233円
・2025年11月 347円(2番目)
・2025年12月 375円(最多)
2023年・2024年も同じで、3年とも12月が最多、11月が2番目でした(2023年は11月311円・12月412円、2024年は11月345円・12月429円)。
2025年にその月ワインを買った世帯の割合は、10月9.0%、11月11.4%、12月15.0%でした。
※家計調査の数字は、二人以上の世帯について1世帯あたりの平均を出したものです(一人暮らしの世帯は対象外)。外食の店で飲んだワインは含みません。

ワインへの支出が多いのは東京都区部 上位5市のうち4市が東京圏

総務省統計局の家計調査の都市別ランキング(都道府県庁所在市と政令指定都市の52市・2023〜2025年の平均)で、ワインの年間の支出金額を見ると次のとおりです。
・1位 東京都区部 7,460円
・2位 さいたま市 5,833円
・3位 千葉市 5,702円
・4位 横浜市 5,436円
・5位 熊本市 5,254円
・全国 3,339円
上位5市のうち、東京都区部・さいたま市・千葉市・横浜市の4市が東京圏の都市です。買った量(mL)で見ると1位は千葉市の7,313mLで、全国は3,138mLでした。

よくある質問

解禁日より前に届いたヌーヴォーはどう扱われますか

INAOの2024年産向けの案内では、第3木曜日より前に消費者に渡らないよう、事業者に対して、契約書や請求書などの書類で解禁日前に消費に回すことの禁止を知らせることや、箱に「解禁日より前に消費に回さない」旨を書くことが勧められています。

貿易統計の「確々報」とは何ですか

財務省の説明では、貿易統計は速報→確報→確々報→確定という段階を踏んで数値を修正します。確々報は統計の対象年の翌年3月ごろ、確定は翌年11月ごろに公表される予定とされています。この記事の1988〜2024年は確定、2025年は2026年3月に公表された確々報の値です。2025年は9月と11月の差が24,335L(9月の輸入量の約0.6%)と小さいため、確定値で最多の月が入れ替わる可能性があります。

まとめ 解禁は11月19日 11月の輸入の山は小さく

ボージョレ・ヌーヴォーと統計の数字をおさらいします。
・解禁は11月の第3木曜日で、2026年は11月19日(木)。倉庫の間の出荷は38日前(2026年は10月12日)から
・フランスからのワインの輸入は、1988〜2025年の38年中36年で11月が最多の月(2025年は確々報)
・11月の輸入量は2004年の1,378万Lが最多。2025年は379万Lで27.5%
・家庭のワイン支出は、2023〜2025年の3年とも12月が最多・11月が2番目
・都市別の支出は東京都区部が1位。上位5市のうち4市が東京圏
統計の上では、11月の輸入の山は2004年ごろに比べて小さくなっています。

※使った統計:輸入量=財務省「普通貿易統計」品別国別表(品目番号2204.21-020・フランス。2025年は確々報)/支出金額=総務省「家計調査」(二人以上の世帯)。解禁日の決まり=INAO(フランス国立原産地・品質研究所)の資料。記事中の割合・順位・日付の計算は編集部によるものです(2026年9月30日時点)。
20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。

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