1. トップ
  2. 「ラルフ ローレン」が覆す“シック”、反骨とロマンスの新章

「ラルフ ローレン」が覆す“シック”、反骨とロマンスの新章

  • 2026.9.25
Ralph Lauren

マンハッタン・ダウンタウンで開催された「ラルフ ローレン コレクション」2027春ランウェイショー。アンティーク調のラグや家具が並んだ前シーズンから一転、今回は白を基調としたミニマルな空間を舞台に、歴史的なスタイルを独自の感性で読み替え、従来の“シック”の概念を覆すワードローブを披露した。「2027春コレクションでは、ロマンスを自由な発想で再解釈し、新たなエレガンスを表現しています」と語るラルフ・ローレン。創意工夫や独創性、個性をたたえながら、受け継がれてきたブランドのコードを現代的なセンシュアリティへと変換した。

Ralph Lauren

コレクションの軸となったのは、ネイビーとホワイト。抑制の効いたカラーパレットによって、ボリュームのあるパンツや流れるようなドレスのシルエットを際立たせた。ショーが進むにつれて、ヴィンテージ調のイエローやブルー、鮮やかなレッド、ロマンチックなピンクへと広がり、自由で前向きなムードをもたらした。

Ralph Lauren
Ralph Lauren

ラインナップの多くを占めたのは、ボリュームのあるパンツ。ややローウエストのシルエットに、ふくらはぎから裾までサイドボタンを配し、スリムなジャケットや後ろ裾が優雅に広がるウエストコートを組み合わせた。シアサッカーをドラマティックなスーツへと昇華したルックに加え、ボーン入りのレースアップシャツと白いパンツの装いでは、モダンなセンシュアリティを表現した。

Ralph Lauren

ブランドが追求してきた“無骨さ”と“洗練”の対話も健在だ。デニムのワークジャケットを白いフェザーで飾り、ダメージジーンズをドレスアップすることで、エレガンスに反骨心を忍ばせた。約60年前にラルフ・ローレンのキャリアの起点となったネクタイも、ブロケードのベストやシャツとともに再解釈された。

Ralph Lauren

テーラリングでは、柔らかなウィメンズウエアの仕立てと、シャープなメンズウエアの構築性を対比。背面にスモッキングを施した白いレザージャケットに対し、2着のパンツスーツは、ラルフ・ローレンが初めて女性のためにデザインしたスーツへのオマージュとして、イタリアのメンズウエア工場で制作された。

Ralph Lauren

イブニングウエアには、一本の縫い目で仕立てたラップドレスや、マイクロスパンコールがフリンジ状に揺れるネイビーのタンクドレス、刺しゅう入りのベルベットローブが登場。ローブに白いブラウスとフローラルプリントのジーンズを合わせ、華やかさと日常性を軽やかに交差させた。

Ralph Lauren
Ralph Lauren

職人技もコレクションに奥行きを与える。手描きやバーンアウト、スプレーペイントなどの加工によって、シルクやベルベット、ブロケードに時を重ねたような表情を演出。ローヒールのシューズや新たな“ザ ラルフ”バッグ、機能性と洗練を兼ね備えた新作“マディソン バッグ”が、自然体でありながらエレガントな装いを完成させた。

Ralph Lauren
Ralph Lauren

白いフェザーをまとったワークジャケット、パンツに重ねたイブニングドレス、厳格なテーラリングに刻まれた時の表情。相反する要素を軽やかに共存させた2027春コレクションは、ラルフ・ローレンが築いてきた伝統を、自由で官能的な現在形へと更新した。シックとは、完成された様式ではなく、個性によって絶えず塗り替えられていくもの。その揺るぎない信念が、今季のロマンスに新たな輪郭を与えていた。

Hearst Owned
元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ