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「そこまで口出しされること?」元恋人とつけるはずだった指輪を外さなかった俺

  • 2026.9.13
ハウコレ

外してと言われた俺は、つい口答えをしました。未練がないなら問題ないはずだと思っていた俺に、彼女が返してきたのは、指輪の由来とは別のところを突く一言でした。

彼女に呼ばれて水を止めたとき、俺は指輪をはめた左手を先にタオルで拭いていました。

聞かれた瞬間、俺は言い訳を3つ数えていました

付き合って半年、彼女の部屋で皿を洗うのは俺の役目になっていました。

「その指輪、外さないの?」

軽い声でした。答えるまでの数秒で、俺は使えそうな言い訳を3つ数えています。もらい物だ、サイズが合っていて抜けない、意味なんてない。

「これは、外せないんだ」

出てきたのはそれだけです。

「誰かにもらったの?」

「昔の話だよ」

自分で買ったものです。訂正しなかったのは、訂正すれば全部話さなければならなくなるからでした。

そこまで口出しされること

それから彼女の聞き方が変わりました。俺が友人の名前を出すと、どんな人かを確かめる。写真を見せると、端のほうを見ている。彼女が自分の左手の薬指に銀色をはめて見せたときも、当てこすりだろうとは思いました。思っていて「似合うね」としか言いません。

「外して。無理なら、理由を聞かせて」

そう言われて、俺は「そこまで口出しされること?」と返しました。未練はない。だから外す理由もない。俺の中では話がそこで完結していたからです。

未練がないなら問題ない

指輪を抜いてテーブルに置いてから、俺は3年前の話をしました。当時付き合っていた人に渡すつもりで、俺が1人でペアの指輪を選んだこと。渡せば重いと思われるかもしれないと考えて渡す日を延ばしているうちに、関係が終わったこと。渡せなかった片方は箱のまま引き出しにしまい、関係が終わったあとに自分用のほうだけを、次は言い出す前に諦めないための戒めとしてつけ始めたこと。

「3年前に、ペアで2つ買ったんだ。片方は渡せないまま、今も引き出しに残ってる」

これで分かってもらえると思っていました。彼女は違いました。

「未練じゃないならいい、とは思えない」

「俺にとっては、もう元恋人の物じゃない」

「でも、その意味を決めたのはあなただけでしょ」

言われて初めて分かりました。俺は3年かけて自分の中で指輪の意味を書き換えて、その書き換えを一度も彼女に伝えていません。彼女から見えていたのは、元恋人のために買った指輪を左手の薬指につけている男だけです。同じ物を見て、俺と彼女は違う物を見ていました。

そして...

「捨てなくていい。でも、今付き合っている私の前で左手につけ続けるのは嫌」

そこまで言われて、俺はしばらく指輪を見ていました。

「そこは分けて考えてなかった」

指輪は引き出しにしまいました。捨てるつもりはありません。身につけていなくても覚えていられることには、外してみて気づきました。

彼女がこれで納得しきっていないことも分かっています。彼女がその引き出しを気にしていることも、たぶんまだ終わった話ではありません。

(30代男性・設計職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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