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上州流れ者の系譜を辿るツーリング、木枯し紋次郎と国定忠治の故郷へ

  • 2026.9.9

群馬県内に点在する木枯し紋次郎と国定忠治ゆかりの地をバイクで巡った。計3日間にわたり、架空の生誕地を再現したテーマパークから実際の処刑場跡まで6か所を訪ねている

架空の「三日月村」に紋次郎の足跡を訪ねる

笹沢左保原作の小説「木枯し紋次郎」は1972年にテレビドラマ化され、中村敦夫が演じた主人公の「あっしには関わりのないことでござんす」というセリフは流行語になった。小説上の生れ故郷とされる上州新田郡「三日月村」は架空の地名だが、群馬県太田市藪塚町にはこれを題材にしたテーマパーク「歴史の里 三日月村」が実在する。今回は、園内の紋次郎の生家とされる建物や、笹沢左保のゾーンも設けられた記念館を見て回った。

紋次郎は貧しい農家に生まれ、10歳で家を飛び出して天涯孤独な渡世人となったという設定を持つ。小説・ドラマでは弱者を助けるために最後に怒りを爆発させる姿が描かれ、社会から排除された者が放つ一瞬の光に、当時の視聴者は共感を寄せたと考えられている。

実在の侠客・国定忠治は悪党かヒーローか

もう一人の主役、国定忠治は「赤城の山も今宵限り」のセリフで知られる江戸時代後期の実在の侠客だ。縄張り抗争で殺傷事件を起こす一方、天保の大飢饉では私財を投じて窮民を助け、賭場の収益で農業用水の整備にも関わったと伝わる。小池さんは、その評価が単純に善悪で分けられるものではないと綴っている。

ツーリングでは伊勢崎市国定町の養寿寺にある忠治の墓、関所破りの罪で磔刑にされた東吾妻町大戸の処刑場跡、忠治が隠れ住んでいた家の建材を使ったと伝わる焼きまんじゅう店「忠治茶屋」本舗などを回った。墓石はギャンブルに効くという俗信から削り取られ、丸みを帯びていたという。

訪問先は「歴史の里 三日月村」(群馬県太田市藪塚町3320)、手打そば「忠治庵」、国定忠治の墓(養寿寺、伊勢崎市国定町)、焼きまんじゅう「忠治茶屋」本舗(伊勢崎市上蓮町)、大戸関所跡と忠治地蔵(処刑場跡、いずれも吾妻郡東吾妻町大戸)の計6か所。フィクションの股旅物とノンフィクションの侠客史、二つの物語が交差する上州路は、史跡を巡るツーリングの行き先として一考の価値がある。

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