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年金暮らしで手料理の集いがつらい…会費制を言い出せない70代女性へ、美輪明宏さんが示した回答は

  • 2026.9.5

年金暮らしで手料理の集いがつらい…会費制を言い出せない70代女性へ、美輪明宏さんが示した回答は

2026年6月、老衰のため91年の生涯を閉じた美輪明宏さん。人間関係の悩み、老いへの不安、生き方への迷い——。どんな相談にも、愛と人生への深い洞察をもって向き合ってきました。朝日新聞beの連載「悩みのるつぼ」から、美輪さんの回答をまとめた『ほほえんで生きるための人生相談』の一部をお届けします。第2回は、友人との集いの準備に悩む70代女性からの相談。

【相談】友人との集いの準備費用が負担(主婦・70代)

独居の主婦です。15年ほど前に夫が他界し、二人の子どもたちはとうに自立しています。

手料理を作って親しい友人たちとおしゃべりをすることが何よりの楽しみでした。友達は菓子折りを持って我が家に来て、ほぼ一日を過ごして「楽しかった」と帰ります。私は今年3月まではパートで働いていましたが、現在は年金暮らし。一日千円での生活が目安となった今、この集いが家計を圧迫するようになりました。

思い切って「会費制にして」と遠慮しながら言ったところ、「じゃあ500円で」と返され、心が折れました。食材の購入、光熱費、手間に至るまで考えて切り出したのですが、全く理解されていなかったのです。

独居の我が家は居心地がいいでしょうし、交通のアクセスにも便利な場所ですので、友人たちにとっては便利でしょう。みんな夫など家族がいるので、ここに集まることばかりで、私が友人宅に招かれることはありません。

高齢者にとって、友人と話す時間は至福です。私も、これからも続けたいと思っているのですが、いったいどうしたらよいでしょうか。

私は「ヨイトマケの唄」が好きで、これまでに色んな苦労を乗り越えてこられた美輪明宏さんが大好きです。もしよろしければ、美輪さんにご回答をお願いしたいと思っています。

【回答】お互いに負担にならないことを考えましょう

年配の人にとって、同年代の人々との交流が心の支えになることは分かります。日本は高齢化社会になり、こういう悩みはもっと増えていくのではないでしょうか。

まずは、もう一度お友達の方々にあなたの生活状況を丁寧に説明して、「こういうことなので、どうか理解してほしい」と訴えましょう。

その際、お友達が持参する菓子折りは「今後は無しでいいから」と言ってみるのはいかがでしょうか。お土産だって安くありません。1千円以上することも珍しくないのではないでしょうか。これによって相手の方々の負担も減るのであれば、あなたの提案を受け入れやすいのではないかと思います。

会費制にするというのは、いいアイデアだと思います。ただ、相談者の方はお客さんをもてなすのに、手間をかけすぎている部分もあるのではないでしょうか。お友達の方々がいらした際、「ほぼ一日過ごす」とのこと。食事もするのなら、確かにこのご年齢で、年金暮らしの方にはきついですよね。

ただ、会費を1千円取るとなると、相手も生活状況があるでしょうから、それなりに負担を強いることになることもあるかもしれません。ここは、お友達がお返事した「500円」で何が出来るのかを考えるのがいいように思えます。

気をつかわなくてもいい「友達」であれば、過分にもてなす必要はないのです。たとえば、現在は200円台から300円台ぐらいまでで、とてもおいしい冷凍食品が買える世の中になりました。数人集まって、500円ずつ出してもらえれば、電子レンジで加熱してご自宅のお皿に盛り付けるだけで、それなりに立派な食事になります。よくテレビでも「人気の冷凍食品ランキング」などの特集がありますが、その質の高さには驚かされるばかりです。とっても便利です。

もし、そうした具体的な提案をしてもお友達の方々に聞き入れてもらえないのなら、それはもはやあなたにとっての「友達」ではありません。ただの「知人」です。万一そんな事態になっても、悲しむことはありません。むしろ、ご自身の人間関係が整理できることをプラスと考えるほうがいいと思うのですが、いかがでしょうか。

ハッキリと言いにくいのであれば、この新聞記事をお友達に見せて、「美輪さんに相談したら、こんな回答だった」と言ってみてください。

※この記事は『ほほえんで生きるための人生相談』美輪明宏著(朝日新聞出版刊)の内容をウェブ記事用に再構成したものです。

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