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最高のロケーションでキャンプ|ユーラシア大陸横断 ロシア編④

  • 2026.8.29

今度は相方ヴィルマルのタウンメイトがパンク。通訳の恩を工具と技術で返し、ダートの奥で見つけた静かな湖畔で無数のホタルが舞う「奇跡の夜」を迎える

6月24日。今度は相方がパンク

パンクを直し、シガーソケット電源も修理してもらい、2連泊したキャンプ場を出発。再び北上を始めて500km先のハバロフスクを目指した。
ところが100kmほど走ったところで一緒に旅をしているエストニア人のヴィルマルが急に停車。今度は彼がパンクしたのだ。

自分でパンク修理をするのは初めてだというので手伝おうとしたが「一人でいるときにパンクしたら自分でやらないといけない。全部自分の道具で直すので見ていて欲しい」と言う。

彼はスペアのタイヤやチューブ、空気入れなど、一通りの道具を日本で買っていた。だがタイヤレバーは自転車用で、いくら50ccのバイクと言えどこのプラスチック製のレバーではタイヤを外すことができなかった。

結局彼は自分だけの力ではパンク修理をできなかったので、僕の工具を貸してあげ、パンク修理の注意点も教えてあげることになった。結果的にはパンク修理というよりもタイヤもチューブも新品に交換した。

これまで彼にはロシア人との会話の通訳をしてもらったり、ロシア人の文化について教えてもらっており、助けてもらってばかり。これでようやく少しは彼の役に立つことができた。
タイヤ交換をしていた現場は車通りが少なくない幹線道路の脇。2人で作業していたこともあってか、300台以上が通っていたのに気にかけてくれる車は1台もいなかった。ロシアの人たちはちょっと冷たい国民性もあるんだなとも思ってしまった瞬間だった。

最高のロケーションでキャンプ

パンク修理に時間をかけたので、またこの日も距離を稼げず。宿の予約もしていないので、またキャンプする場所を探すことにした。
人目に触れるといたずらされる可能性があるので、なるべく隠れられる場所を探す。脇道に入ってはテントが張れそうかを確認。草が生えすぎていたり、バイクを隠すことができなかったりで断念し、さらに何箇所か巡ってみる。
ヴィルマルが「湖は平らでキャンプに適しているかもしれない」というので、地図で近くの湖を探して行ってみることにした。

ノヴォストロイカという街の少し手前の地点。国道から1kmほどダートを走ると、そこには綺麗な湖が広がった。風もなく水の湖には向こう側の青々とした小高い山が反射して写っていおり、絵画に描かれていそうな景色だ。2人で迷うことなくここをキャンプ地とすることを決めた。

さらに、日が暮れて暗くなると、光るものが飛び交い始めた。ホタルだ。
日本のホタルは一度に数秒間光ってふんわり飛んでいる様子が見られるが、ここのホタルは一度に1秒ほどしか光らない。だけれど無数のホタルが飛んでいるので、目の前はチカチカとたくさんの光が点滅しっぱなし。まるで自然のイルミネーションのようで、2人でその様子に見入っていた。

寝る前にヴィルマルは言った。「この数日間に面白いことが起こりすぎている。忘れないようにするためにも、明日ノートを買いに行こう」。同感だった。あまりにも非日常的な出来事が次々と起こっていた。

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