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「お宅は旅行にお金をかけないんだね」ママ友の自慢話が続く待合室。だが、普段は静かなママ友が返した言葉

  • 2026.8.29
「お宅は旅行にお金をかけないんだね」ママ友の自慢話が続く待合室。だが、普段は静かなママ友が返した言葉

会うたびに始まる、家の話

子どもの習い事で知り合ったママ友がいました。待ち時間に顔を合わせる程度の間柄でしたが、何人かで椅子に座っていると、その人はよく自分の家の話をしていました。

「うちは毎年、家族で旅行に行ってるの」

「食べ物も、小さいころからなるべくいいものを選んでるから」

最初のうちは、「そうなんですね」「いいですね」と相槌を打っていました。家庭によってお金の使い方も考え方も違いますし、聞き流せばいいと思っていたからです。

ただ、それが毎回続くと少し疲れるようになりました。

旅行の話が終われば食事の話、その次は習い事の話。こちらから聞いたわけではなくても、何となく「すごいですね」と返す流れになっていました。

その日も、子どもたちの練習が終わるのを待ちながら、何人かで横並びの椅子に座っていました。

話題は夏休みの予定になり、その人は今年も新幹線で旅行へ行くのだと楽しそうに話していました。

私は特に予定を話していなかったのですが、その人がふいにこちらを見ました。

「毎年新幹線で旅行に行くけど、お宅は旅行にお金をかけないんだね」

何と返せばいいのか分からず、私は黙ってしまいました。

近くにいたママたちも顔を見合わせました。冗談として笑うには少し言い方が強く、かといってその場で注意するほど親しいわけでもありません。

数秒だけ、会話が止まりました。

「うちもそんなに行かないよ」

そのとき、少し離れた椅子に座っていたママが口を開きました。

普段は聞き役になることが多く、自分の家庭のことを積極的に話す人ではありません。

「うちも旅行はそんなに行かないよ。何にお金を使うかって、家によって違うんじゃない?」

責めるような言い方ではありませんでした。本当に、会話の中で思ったことをそのまま口にしたような調子でした。

すると、隣にいた別のママも「うちも遠出は年によるかな」と続けました。

それまで旅行の話をしていたママは少し驚いたような顔をしましたが、「まあ、そうだよね」とだけ答えました。

ちょうどそのタイミングで子どもたちの練習が終わり、会話もそこで途切れました。

私は、その一言を言ってくれたママに帰り際、「さっき、ありがとう」と小さく伝えました。

すると、「別に。うちも本当にそんなに旅行しないから」と笑っていました。

その後も習い事で顔を合わせましたが、あの日のように誰かの家庭と比べる言い方を聞くことは、以前より少なくなりました。

本人にどんなつもりがあったのかは分かりません。ただ、こちらが黙って相槌を打っているだけでは伝わらなかったことが、何気ない一言で伝わることもあるのだと感じた出来事です。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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