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「レポシ」の“アンティフェール”リングは自分を肯定してくれるお守り|40代までにそろえたい名品

  • 2026.8.28
Repossi

「わぁ、すてきな指輪! 私、キラキラだーいすき」

歯科医院のレントゲン室で、指定されたハンドルを握ったときだった。一瞬、なんのことだかわからず言葉が出なかったが、彼女の視線は左手のリングに向けられていた。

目の前にいる歯科衛生士の女性は20代後半だろうか。マスクの下でにこにこと笑いながら、こう続けた。 「小さい頃、宝石の広告を見つけると、ダイヤモンドやエメラルドの指輪の写真を切り抜いて遊んでいたんですよ」

その言葉に、宝石がずらりと並んだ広告をうっとりと眺めていた幼少期がよみがえる。そうだ、私も子どもの頃からキラキラしたものが好きだった。だけど、大人になるにつれ、宝石にまつわる厳格な価値基準やきらびやかなものが周囲に与える印象を気にするようになり、純粋な気持ちで「好き」と言えなくなっていた。

その日、左手に着けていたのは「レポシ」の“アンティフェール”。ノルマンディー海岸のアンティフェール絶壁に着想を得たというとがった形のリングが2連になっていて、パヴェダイヤモンドが半周セットされている。ホワイトゴールドのキリッとしたラインに整然と並んだダイヤモンドが端正なたたずまいだ。

「レポシ」というブランドを知ったのは、あるスタイリストさんの私物紹介だった。決して奇をてらっていないのに独創的で、どこか知性を感じるデザインに興味をひかれて百貨店のブティックを訪れたときに出合ったのが、この“アンティフェール”だった。

私は以前からダイヤモンドのリングに小さな不満を抱いていた。なぜホワイトゴールドのダイヤモンドリングは保守的なデザインばかりなのか。どのブランドもイエローゴールドはファッション性の高いダイヤモンドリングが充実しているのに、ホワイトゴールドになるとほとんどがブライダルのコレクションか、画一的でクラシックなデザインになってしまう。日常になじむホワイトゴールドのダイヤモンドリングがあればいいのに……。

左 “ベルベル”2連リング ピンクゴールド 右 “アンティフェール”2連リング ホワイトゴールド パヴェダイヤモンド/共にpepperさん私物 Pepper

そんな私の願いが届いたのだろうか。初めて訪れた「レポシ」には、ブライダルでも富の象徴でもない、ファッションとして楽しめるダイヤモンドリングが並んでいた。

「レポシ」は私が知っているジュエリーブランドとは何もかもが違っていた。商品のラインナップはリングとピアスが中心で、ピアスはすべてシングル販売。地金のカラーはホワイトゴールドとピンクゴールドの2色のみで、公式サイトには美しいアートピースのようなジュエリーの写真に最小限の言葉が添えられていた。日常のワンシーンを切り取ったような自然体の着画や、白と黒のストライプのリボンが結ばれたモダンな包装にいたるまで、「伝統的なジュエリーを再構築する」というブランドの矜持が感じられて、一気に魅了されてしまった。

最初は“アンティフェール”2連リング、次に“ベルベル”2連リング、その後は“アンティフェール”のピアス……と少しずつ集めた「レポシ」のジュエリー。どれも厚みを抑えたデザインのため肌なじみがよく、”セカンドスキン(第二の肌)”として身に着けられるようにデザインされたことが伝わってくる。エッジをつけたフォルムは、肌になじみながらも手や横顔の輪郭をキリッと整えてくれるので、着けていると周りから褒められることも多い。

朝の身支度では、無意識に「レポシ」を選んでいる。自分を声高に主張することもミュートすることもない、ただ「これが好き」という純粋な気持ちで身に着けるジュエリーは、自分が自分のままでいられるお守りだ。

歯科医院を出てから、さっきかけられた言葉を頭の中で反すうしてみる。私もキラキラが大好き。「三つ子の魂百まで」と言うから、きっと死ぬまでずっと好きなんだろう。左手に光る“アンティフェール”が、これまでとこれからの自分をそっと肯定してくれている気がした。

Hearst Owned
“セルティ・シュール・ヴィド”リング(18KWG、ダイヤモンド)¥1,129,700/レポシ Repossi

ダイヤモンドのソリテールリングも「レポシ」の手にかかれば、こんなモダンでエッジの効いたデザインに再構築される。指の間に浮かぶペアシェイプのダイヤモンドをどこかに引っかけたりしないように、美しい所作が生まれそう。

“アンティフェール”2連ピアス(18KPG) ¥143,000/レポシ Repossi

小さなピアスだと侮っていたことを心から謝罪したい。角度をつけた面が光を反射してキラキラと輝き、小さくても存在感は抜群だ。このサイズ感と地金のみの潔さに、知性が宿る。

ベルベル クロマティック バーガンディ(18KPG、ダイヤモンド)¥727,100/レポシ Repossi

十数年後には還暦を迎えるという事実にめまいがするけれど、そのときは赤いジュエリーを手に入れようと考えることで少し楽しみになる。発色がきれいな“ベルベルクロマティック”のバーガンディは、その最有力候補だ。

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AYA KAWACHI

pepper/都内で働く40代の会社員で、2人の男の子の母。インスタグラムにつづる、懐かしのフレーズとユーモアを交えたファッションへの愛に魅了されるファンが多数。ジュエリー選びの虎の巻が詰まった著書『わたしのジュエリー365日』(CEメディアハウス)も話題に。2024年7月よりELLE STYLE INSIDERとしても活躍中。

問い合わせ先/レポシ日本橋三越本店 03-6262-6677

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