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「なんでこんな時間かかるんだよ!」電話先で怒っていた客。だが、根気強く対応した結果

  • 2026.8.29

電話に出るなり、「黙って聞け」と言われた

若いころ、私はパソコンの操作を案内するコールセンターで働いていました。

ある日、電話に出ると、男性がいきなり強い口調で話し始めました。買ったばかりのパソコンなのに、電源を入れてから使えるようになるまで時間がかかるというのです。

「なんでこんな時間かかるんだよ!電源入れてから長いぞ」

「いいか、今から電源を入れるぞ、1秒ずつ数えるから聞けよ」

どうやら、どれだけ遅いのか数字で示して苦情を伝えたかったようでした。

私は反論せず、紙に時刻と秒数を書き始めました。

「一、二、三…」

しばらくすると画面は表示されましたが、男性はまだ数えています。

そこで私は、画面が出た時間にも印をつけました。その後、デスクトップが表示され、操作できる状態になったところでようやく計測が止まりました。

私は数字を見ながら尋ねました。

「画面が出てからも時間がかかっていますね。そこを確認してもよろしいですか」

男性は少し黙ったあと、「やってみろ」と答えました。

苦情のための数字から、遅れている場所が見えた

順番に確認すると、電源そのものではなく、画面が表示されたあとに複数のソフトが自動で立ち上がり、操作できるまで待たされていることが分かりました。

必要のないものまで起動時に動く設定になっていたため、確認しながらいくつか設定を見直しました。

そして、もう一度電源を切って試すことになりました。

先ほどまで怒っていた男性が、今度は少し違う声で言いました。

「もう一回やる。今度は、そっちでも数えてくれ」

私も時計を見ながら秒数を控えました。

二度目は、最初より早く操作できる状態になりました。

「先ほどより短くなっています」

そう伝えると、電話の向こうでしばらく沈黙がありました。

「……じゃあ、壊れてたわけじゃなかったんだな」

男性はそう言ってから、小さな声で「悪かったな。助かった」と続けました。

電話を切ったあと、机の上には二つの数字が並んでいました。

最初は私に苦情を認めさせるために始まった計測でした。

それが最後には、二人で改善を確かめるための数字になっていました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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