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Ténéré700の足まわりはどう選ぶ? テクニクスが提案する21/18・19/17ホイールという選択肢

  • 2026.8.10

2025年モデルのヤマハTénéré700を、サスペンションチューニングで定評のあるテクニクスが徹底解析。純正リアサスペンションの特性を見直し、前後の動きを最適化することで舗装路からダートまで扱いやすさを高めた。

純正リアの特性を見直し、しなやかに路面を追従する足へ

2025年型Ténéré700を分析したテクニクスが、まず着目したのはリアサスペンションの特性だ。フロントは完成度が高い一方で、リアは初期から中間域まで快適に動く領域が少なく、ストロークが進むにつれて急激に反力が高まる設定となっている。

市街地でも硬さを感じやすく、ダートではストローク途中で踏ん張りすぎることで路面からの衝撃を十分に吸収できず、車体全体の扱いにくさにつながっていると判断した。

※ベースモデルTénéré700 ABS価格:¥1,452,000(税込)※TGR WHEEL TYPE-VMX フロント/リアセット価格:¥297,000(税込)※リバルビング価格:¥161,700(税込)
※ベースモデル Ténéré700 ABS価格:¥1,452,000(税込)※TGR WHEEL TYPE-VMX フロント/リアセット価格:¥297,000(税込)※リバルビング価格:¥161,700(税込)

そこでリアには、純正よりも大幅に低いレートのスプリングを採用。ただ柔らかくするのではなく、プリロードを最適化することで車高と前後バランスを維持しながら、初期から中間、そしてフルストロークまで自然につながる減衰特性へと変更している。

これにより、ギャップでもリアタイヤが路面をしっかり追従し、重量級アドベンチャーモデルらしい安定感を実現した。

リアに合わせてフロントもスプリングレートを変更し、リバルビングを実施。純正で感じられた動き始めの張りやソリッド感を抑え、細かな凹凸から大きな入力まで自然にストロークする設定へ仕上げている。

Ténéré700
6.3インチ縦型ディスプレイ、オンオフ切り替え可能なトラクションコントロールシステムやABS(リアのみオフ設定可能)、USB Type-Cコネクターなど、最低限の電子機能とシンプルな操作スイッチが設定されている

前後が同じタイミングで沈み込むため、ギャップや轍でも一方だけが突っ張ることが少なくなり、車体のピッチングも穏やかになる。

さらにフォーク内部にはPFVシステムを採用。一般的なチェックバルブのように急激な減衰変化を起こさず、積層シムの反発力を利用してオイル流量に応じた連続的な制御を行うことで、ストローク途中の引っ掛かりを低減。フロントタイヤの接地感を高め、舗装路でもダートでも自然なハンドリングを実現している。

単に前後を柔らかくしたわけではない。必要な車体姿勢や踏ん張りは残しつつ、使いづらかったストローク領域を有効活用できる足へと仕立てたことが、このチューニングの狙いだ。

新開発チューブレスホイール「TGR WHEEL TYPE-VMX」にも注目

もうひとつの注目が、新開発の「TGR WHEEL TYPE-VMX」である。アルミ削り出しハブとスポーク、チューブレス対応アルミリムを組み合わせ、スポークホイールならではの耐衝撃性とチューブレスのメンテナンス性を両立した。

重量級アドベンチャーバイクでは、旅先でチューブ交換を行うのは容易ではない。チューブレスならトレッド面への釘刺さり程度であれば外側から修理材を挿入して応急処置が可能なため、林道やツーリング先でも安心感が高い。一方でスポークホイールのしなやかさはそのまま残されており、ダートでの衝撃吸収性にも優れている。

オフロード向け仕様は純正と同じフロント21インチ・リア18インチを採用。リム幅を拡大することでタイヤ選択肢を増やしながら、Ténéré700本来の走破性やハンドリングを維持したままチューブレス化を実現した。ロングツーリングの途中で林道へ積極的に入っていくライダーには、この仕様が最適といえる。

Ténéré700
写真での比較以上に足着き性の良さを感じることができた19/17インチセット。車高の低さとハンドリングの軽快感がダートでの安心感をもたらしてくれた

一方、オンロード向け仕様はフロント19インチ・リア17インチを採用。ホイール径を小径化することでハンドリングはより軽快になり、取り回しや切り返しも大幅に向上する。車高も下がる方向となるため、足着き性や低速域での扱いやすさを重視するライダーにも魅力的な仕様だ。

リム幅も舗装路向けタイヤを選びやすい設定となっており、ワインディングやツーリング主体ならスポーツ寄りのタイヤを組み合わせることで、さらにキャラクターを変えられる。テスト車両では比較のため両仕様ともミシュラン・アナキー ワイルドを装着していたが、用途に応じたタイヤ選びによって楽しみ方はさらに広がる。

Ténéré700
スポーク構造とチューブレスリムを組み合わせたTénéré700用ホイール「TGR WHEEL TYPE-VMX」は悪路での耐衝撃性と、パンク時の修理性を両立。純正で採用されている軽量ウェーブダブルディスク+ブレンボブレーキシステムの構成など、足回りの完成度も高い

純正リアの強いプログレッシブ特性を見直し、前後サスペンションをしなやかに仕立て直したテクニクス。そして21/18インチと19/17インチという2種類のチューブレスホイールを用意することで、Ténéré700は走るフィールドに合わせて足まわりを選べるアドベンチャーモデルへと進化する。林道を積極的に楽しみたいのか、それともツーリングや日常使いを重視するのか。その答えに合わせて最適な仕様を選べるのが、このカスタムの大きな魅力だ。

Ténéré700
純正比でフロント約12%、リア約22%スプリングレートをダウン。前後スプリングとダンピング特性を見直し、ストローク中盤からの突っ張り感を軽減する。フロントにはPFVシステムとHi Flow Active Pistonを採用
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